2025/04/11 15:45
黒いシャツってカッコ良いけどコーディネート難しいですよね。
私は若干苦手です。
物として良いシャツは買います。
が
店に並べて誰かに買ってもらう以上
それをどう使えば更に楽しくなるのか
正解までは提示できずとも
そのヒントの欠片くらいは見せたい。
それが店としての筋だ、とまでは言いませんけれど
ある種の責任みたいなところを感じないこともない。
今回の題材はこれ。

非常に狭く設計された襟の開き。
イギリスっぽいやつ。
初期のマックイーンとかこんな襟使ってましたね。
マックイーンだと
この襟のストイックなムードに合わせてボディも細く仕立てるんですけれど、このシャツはそうじゃないんですよね。
そこも難しさの一因。

世紀末の華奢なデカダンに迎合すれば済む話。
しかしこのシャツ、ボディは80年代のArmaniみたいなルーズバランスを残してる。
Hamnettの80年代個体もそうでしたから、時代を渡り移るグラデーションを丁寧にやってるんでしょう。
そうなると、ワイドスラックスにタックインしてベルトでキュッと縛る砂時計シルエットも選択肢に入りますが、黒でそれをやるってのも馴染みが無い。
これら「ちょっと違う」の諸々が反転して
「これだからこそ」に成る合わせが欲しい。

Pivot Sleeve Cutting Track Top
ジャージ(トラックジャケット)がかなり良い感じです。
70's-80'sのタイトなやつじゃなく、90年代後半以降の、ある程度ルーズなやつ。
この「シャツ×ジャージ」のフォーマットをルーズボディでやれるのはこのシャツの強みじゃありませんか。
この時代、モノクロ世界の中にも良いのがありますからね。

Mechanic Design Waist-Wrap Bag
じゃあ、それらテクノロジカルなムードに合わせて、こんなのもアクセントとして隠しレイヤードしちゃって。
シリアスなムードだけ拾いながら
シャツのサイズ感活かして、ルーズボディの新しい使い方を小さく開拓出来るんじゃないでしょうか。
習作:黒いシャツ

Black Cotton Poplins B.D.Shirt
・e2000's NIKE (EURO)
Pivot Sleeve Cutting Track Top
・LAPAZ BLANKA (Y2K)
Mechanic Design Waist-Wrap Bag
・1989S/S COMME des GARCONS
Notched_Waist Wool_Gabardine Baggy PT