洋服解読所














93S/S PERMANENTE ISSEY MIYAKE Hazy Yellow Loose-Fit Set-Up
¥55,000 税込
残り1点
90年代前半のペルマネンテ・ライン。
レーヨンを混ぜてドレープ感を増強した極薄のリネンテキスタイル。
これで仕立てられるのは勿論、靡く様子が美しいオーバーボディの洋服。
しかもセットアップ。
マオカラーの端正な印象に反してドカンとゆとりを付けたワイドジャケットは身巾62cm。
細めのウエストから一気にレッグラインを広げたワイドパンツは、前だけでなく後ろウエストでもタックを選択。
ダーツで畳むよりも大袈裟に拡がる、ドレープ特化のディテールデザイン。
90年代前半のイッセイミヤケ!って感じのビジュアルです。
80年代イッセイの土っぽい香りは引き継ぎつつ、時代のエフォートレスにも目配せ。
すると辿り着くのがこの色味。
梔子色(くちなしいろ)ってのが近いでしょうか。
淡いイエローな訳ですから軽快で爽やかなんですが、何処か侘びた空気。
というか、かなり和風ですよね。実際、江戸時代には人気があった色だそうですよ。
そんな、日本古来の装いの美しさへの憧憬、それはテキスタイル作りそのものにも。
見ての通り、侘びた色味の映えるリネン生地なんですが、そこにレーヨンを50%入れて典雅な風合いを増強。
ジャケットもパンツも、この生地と完全な噛み合い方を見せています。
情緒過ぎる。
世が世なら一発で詠われているでしょう。
そういえば、イッセイミヤケのアイコンディテールってのも一つこの服で紹介しておきたい。
ジャケットの背中です。
アシンメトリーなアクションプリーツ。
これは他の作り手では見かけることの無い、不文律の破壊。
シャツとかカジュアルジャケットでよくあるでしょう、背面のタックやプリーツ。
あれは腕を動かしやすくする機能性ディテールです。
必ずシンメトリーに配置されますよね。
しかしイッセイミヤケは、左右両方の畳み分量を統合して、片倒し一回に纏めちゃう。
和服って特に前合わせが強調というか、重視されるでしょう。
あの感覚からの展開だと思います。
そんな訳で、この服は背中を見ればイッセイミヤケと分かります。
まぁここまで味が濃ければ、背中見るまでもないんですけどね……。
Made in JAPAN
サイズ表記M/L
肩幅:60
身幅:62
着丈:72
袖丈:50
裄丈:80
ウエスト:72
ワタリ:38
股上:33
股下:70
裾幅:25.5
裾が踏まれてまして、少し汚れています。
クリーニングの末かなりマシになりましたが、まだ少しあります。ご承知おきください。
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¥55,000 税込