洋服解読所
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c90's GRASS MENS by JUN SAITO Subdivision Pockets Pure Linen SH
¥16,500
斎藤純デザイナー本人期のグラス・メンズ。 彼の入社後、GRASSにて分枝設立されたGRASSのメンズラインです。 ミリタリーの香りのするカーキカラー。 あくまでファッションとして作られた、極めて身幅の広いボディバランス。 “大衆”におけるメンズファッションが花開いた時代を象徴するコード。 あくまで“カジュアル”が前提にあるのが重要なポイントだと思います。 そこが御三家がやった仕事との明確な違い。 本家サファリシャツには無い変則的なポケット分割や、極めて趣味の良いヨークタックのアレンジなど、ただのカジュアルレンジとも一緒に出来ない素晴らしいディテール・ボキャブラリ。 これこそが、“デザイナーズ”でありながら“カジュアル”を主戦場にしたニューウェーブの面白さです。 上部だけ力入れても薄っぺらいですから、内側の縫製使用も極めて上等。 アームホールも、脇線も、ヨーク切替線も、全て縫い代を見せない綺麗な仕様選定。 しかもどの縫い目も美しい。 脇線なんてたった数ミリの細巾での巻き縫い。 プルプルに跳ねるピュアリネンシャツでこのクオリティ。 本当に景気が良かったんだな、と胸が高鳴ると同時に、ちょっと複雑な思いにもなります。 数多ある半袖シャツの中でも特級です。 夏にもちょっと襟欲しいでしょう、是非お早めに。 Made in JAPAN サイズ表記M 肩幅:49 身幅:62 着丈:76 袖丈:25
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c90's RALPH LAUREN “CALDWELL” Silk×Linen Open Collar SH
¥17,500
ラルフの名作CALDWELLより、シルクリネンのハイエンド個体。 両素材の小気味良いオーガニックな手触りと、その根元にある特別な柔さ、この素材を使って仕立てられるシャツとして期待通りのクオリティ。 何も考えてなくていい夏の休日、タンクトップや素肌の上から雑に羽織るタイプのシャツ。 そんな情緒。 で、我々にはそんな日なんて無いから、こうした服に宿された情緒を日常にめいめい持ち込んで、せめてもの空気の違いを胸一杯に吸い込むんです。 タックインなんて考慮してないボックスボディの裾には控えめにちょこんっとポニーの刺繍。 ペールイエローのボディにペールブルーの刺繍がただただ美しい。 夏はボリュームのあるショーツや色物と。 夏が明けたらボーリングシャツみたいな感覚でワイドパンツとの合わせもカッコ良い。 ブラック系のパンツともまた面白い合い方をします。 Made in CHINA サイズ表記M 肩幅:50 身幅:61 着丈:79 袖丈:29
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L90-00's ERMENEGILDO ZEGNA Ex_Soft Linen Relax SH
¥21,000
オンラインで売るには少し無理があると言うか、少し贅沢と言うのが正しいのかな。 「リネンシャツ」って言葉とは遠く離れた、ふんわり柔らかな圧巻のテクスチャ。 ふんわりとした質感ってヤツは、その構成繊維の細さと柔らかさに起因します。 カシミヤだとか、コットンだとか、凝ったポリエステルだとか。 糸の撚り方、織り方、様々技巧や知恵を凝らしてこの世には様々なテキスタイルが生み出されています。 いやしかし、リネンって素材でこの柔らかさを作れるとは、僕はなかなか直ぐには信じられず。 写真だとそうでもないでしょう。 触らずに見るだけなら、これでリネンと言われても納得なんです。 しかし触ると、これはとことん細く紡績してふんわり空気を含ませながら織り上げた超長繊維のコットンだと思うはず。 そんな糸を使って、経糸緯糸に違う色を用意しての変な平織り。 (斜め向きの綾が交差してるような見た目) カッティングやコード遊びみたいなウィットではなく、素材作りのクオリティという最もストレートなバリューメイク。 分かりにくいと言えば分かりにくいけど、それは文字でこうして書く時の話。 触れば/着れば 一瞬で分かります。 この服がどう凄いのか。 そんな生地ですから、勿論ふわっと羽織るためのオーバーサイズ設計。 トロトロの落ち感覚、お楽しみいただけますように。 Made in SPAIN サイズ表記XL 肩幅:62 身幅:70 着丈:86 袖丈:26
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70-80's BALL by M&FG Fake W-Breast Design Work SH
¥27,500
CFMを率いたAldo Ciavattaが創設し、彼が見出したMarithe&Francois Girbaudがデザインを手掛けたデザイナーズ・カジュアルレーベル【BALL】。 ユーロ製造のオリジナル80'sピース。 結構古いタグ。80's前半か、もう少し前か。 スタンドカラーと変則的な前合わせでユニークに捻りを入れたワークシャツ。 言葉で説明すると、細巾のダブルブレスト風前立ての中に普通のシャツの前立てがある構造です。 なんかコックシャツみたいなパターンですね。 でも使ってる生地/色味はフレンチワークに記号的に付きまとうトニックブルーのコットンツイル。 ワークというキーワードの中、異なる職種の記号をしれっと織り交ぜるようなデザインに見えます。 これはジルボーが好きな方にもきっと刺さるし、そうでない方にも面白がってもらえると思います。 ボリューム的にはシャツジャケットって感じ。 ここからアウターも重ねられるし、Tシャツの上からライトアウターとして、なんなら普通にシャツの上からでもアウターとして重ねられる感じの珍しい立ち位置。 でも先ずはこれ一枚で、ピシッとボタンを全部閉めて、上品ながらもエッジの効いた佇まいを楽しんでもらえたらと思います。 Made in- (Euro) サイズ表記L 肩幅:48 身幅:62 着丈:74 袖丈:67
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c80's BALL (JP) Taped-Pocket Design Safari SH
¥27,500
CFM社のAldo Ciavattaが設立し、Marithe & Francois GirbaudがデザインしたBALLというレーベル。 少し前は、ユーロ製造の、所謂オリジナルピースになるべく限定して集めていました。 でもそうしてオリジナルのエッセンス、アイデアセンス、言葉の向こう側の微妙なニュアンス、そうしたものを感じ取っていくうち、日本製造のライセンス(又は現地法人)企画にもオリジナルに通ずる魅力を宿すものがあると見えてきました。 これは例えばこんな個体。 アッシュオリーブのカジュアルなレジャーシャツ。 レギュラーカラー、ボックスヘム、ちょっと大きめの胸ポケットは片胸ではなく両胸。 なんてことない雛型。 しかし味付けが物凄く奇抜。 タックとギャザーによって大きく立体感を持たせた胸ポケットには、カジュアルな綾テープによる開閉システムが叩き縫われます。 この綾テープが超クセモノ。 ポケットの開閉なんだから、ポケット口を跨ぐように付けるのが一般的な発想であるところ、右と左で仕様をあべこべにミックス。 特に左ポケットのテープ使いは面白い。 縦方向に配置してポケット口を跨ぐのではなく、横方向に留め縮めてポケット口をテーパードするという閉め方。なんなんだそのセンス。 これ意味あるの?とも思いますが、ポケットに入れているものが大きいものであれば意味あります。 それこそテニスボールとか。 ここで完全同色ではなくコントラストを付けた色選びをすることで、遊び心を強調してるのも流石。 この遊び心は襟先にも反映されています。 襟先にテープとボタンホール。 かなり奇抜なビジュアルになりましたが、一応定義上はボタンダウンシャツか?これ。 あくまで既存の洋服の記号を用いての要素のコラージュ。 だから、普通じゃないのに、意外と合う服は多い。 ロジックの無いカオスとは明確に違う、服好きにこそ刺さるファンタジー。 ジルボー初期作品のシャツデザインとして相応しいクオリティです。 Made in - サイズ表記M 肩幅:47 身幅:57 着丈:74 袖丈:63
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80's CLOSED by M&FG Safari Graphic Safari SH
¥25,000
Marithe&Francois Girbaudが1番初めにスタートしたブランドをご存知でしょうか。 (CLOSEDじゃないですよ) それは【ÇA】というレーベル。 私がインターネット上ですら一度も見たことの無いほぼ幻のレーベルです。 で、この普遍的すぎる名前が似てるからって理由でC&Aに訴えられちゃう。 (C&Aはヨーロッパの大手老舗カジュアルウェアレーベル(GAPみたいな感じ)) 普通に相手が悪かった。 大手が相手、駆け出しの2人にレーベル名を守ることは出来ず、CAは閉鎖されます。 で、このイザコザが全部終わった時、「とりあえず片付いたよ……」という意味を込めて名付けられた新レーベルが【CLOSED】。つまり閉幕。 裁判のフラストレーションを全部ガソリンに変えたんか?ってくらいキレキレのデザインは凄まじい勢いで世界を席巻。 ストリートには彼らの作った“スーパーカジュアル”が溢れ、彼らは何種類ものレーベルを掛け持ちする売れっ子デザイナーへと成り上がったのです。 - ごめんなさいね、前置きが長くなっちゃった。 こちらはそのCLOSEDの80'sオリジナル個体。 ボタニカルな総柄グラフィックをプリントしたサファリシャツ。 南国の花々と、可愛いゾウもいますね。 アフリカゾウかと思いきやアジアゾウらしきゾウも一緒に描かれてる。 あくまでヨーロッパから見たボタニカルって感じ。 前立て中心に入れられたステッチや胸ポケットに仕込まれた収納可能なフラップシステム、その裏に叩き縫われた隠しタブ等、カジュアルなレジャーシャツらしからぬ手の込んだ仕様がデザインされています。 ここまで浮かれたグラフィック内容だと、バカンス見据えたテロテロの生地なのかな〜と思うじゃないですか。そうじゃない。 そのまま任務に就けそうなくらいタフなコットンドリル。 あくまでアーミーシャツそのものに柄だけ乗せましたって感じの趣。 だのに背面はヨーク無しの非カジュアルな雛型。 これは柄を大切にしようとしたデザインかな? 捻り方が地味過ぎるけど、確かにこんな服無い。 誰も作らない。 それは思い付かないとかじゃなくて、ニッチが狭過ぎるから。 「普通に見えて全然普通じゃない服」 ってのは弊店が大好きな言葉です。 これは何もカッティングに凝ったジルサンダーやスロべだけの占有特許ではない。 Made in ITALY / CFM サイズ表記48 肩幅:53 身幅:58 着丈:70 袖丈:58 裄丈:85
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c2000's ARMANI JEANS Soft Green Gingham_Check SH
¥14,000
ソフトグリーンのギンガムチェック。 良い子ちゃん過ぎるか。 いや、別にこのお店は良い子ちゃんであることを悪しとしないけれど。 しかし ただの良い子ちゃん用シャツよりもずっと魅力的だからこうして紹介するのです。 素晴らしきアシンメトリー胸ポケット。 柄に隠れて見過ごされてやいまいか。 (先ずこんなムードのシャツなのに両胸にポケット付けてる事がイレギュラーなんだけど) 右胸にベーシックな五角形のパッチP、左胸にはその五角形をひっくり返したような山ポケ。 アメカジ由来のワークシャツがギンガムチェックで作り替えられている-と取るか、 良家のお坊ちゃまが目論むアドベンチャーの地図と取るか。 僕はどっちも本当でいいと思う。 その方が楽しいから。 Made in CHINA サイズ表記M 肩幅:45 身幅:54 着丈:72 袖丈:64
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90's KENZO (JP) Co×Wo Lightweight Flannel SH
¥24,000
ウールフラノに見えて、その実ウールは20%だけ。 80%はコットンで組成された軽やかな……… 軽やかな、なんて生地だろう、これ。 かなり薄いけど、フランネルでいいのかな。 Diorが愛した軽妙で繊細なライトグレー、正にこんな色ですね。 恐らく意図してこの色を/この生地を選んだはずです、全てのボタンを共生地で包んで完全統一。 こうして統一感を強調したい時、ボタンを減らすだけが道ではないのですね。 あえてゴチャつく原因になり得るボタンダウンカラーを採用して、そこで完全に共生地で包んだボタンを見せることで逆に統一感は強調される。 これはDiorが去しパリにてサンローランと共に覇権を握った英傑、高田賢三レーベルのシャツ。 色彩の魔術師として名高い同氏のレーベルから出てくるには些か大人しい印象を受けましょうか。 しかしボタンダウンを選んで尚、艶かしくも綺麗に座る襟の設計、カフスに待ち構えている大量のタックデザインは間違い無くKENZOの洋服。 カッティング、色彩設計、テキスタイル、全てが並外れています。 これ見よがしな「高級」とは違う、例えば《コットン》を持ってして繰り広げる、肩の力を抜いた本当のエレガント。 90年代半ばよりも昔の日本ライセンス・プロダクト。 Made in JAPAN サイズ表記2 肩幅:50 身幅:59 着丈:78 袖丈:59
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c80's TOFFEE Hazy Yellow Tab-Collar SH
¥11,000
日本ワイシャツ組合連合会のオールドピース。 労働省の技能検定制度(国家検定)にワイシャツが職種指定を受け、当組合が検定委員に任命されたのが1970年のこと。 メイドインジャパンの高品質イメージを形作ってきた偉大なる先人の一人(一組織)です。 この個体はデザインと仕様的に凡そ80年代くらいでしょうか。 ルーズなボックスボディに端正なタブカラーのデザイン。 あんまり大きな声で言えないけれど こんなのギャルソンオムじゃん!!!!! 本当、ボディバランスが良い。 良い というか 好き。 ルーズなのに綺麗。 なんかしっくりこない文脈だな。 じゃあ、細けりゃ綺麗なのか?違うだろう。 まぁいい。 日本のシャツ縫いのクオリティを査定した組織の、ある種責任感みたいなものも感じる縫製。 流石に綺麗。 ダメな箇所が無い。 で、一着一着がまるで機械で作ったみたいに無機質。 ここは好き嫌いが若干分かれることもあるのでしょう。 イタリアのシャツみたいな色気とか表情感とか、そういうのにやや乏しい感じがします。 いやそこがインダストリアルでカッコ良いんじゃないですか。 白シャツだと冷たくなりがち(上手いからこそだよね)なところ、豊かなニュアンスに満ちたヘイジーイエロー。 何のイエローでしょうか、曇天の向日葵? Made in - サイズ表記M 肩幅:48 身幅:59 着丈:79 袖丈:56
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2000's ARMANI CLZ. Glossy Ash-Pink Chambray SH
¥15,000
SOLD OUT
コレッツォーニのシャツ。 スモーキーピンクのシャンブレー。 キーポイントは艶かしい光沢。 温度感のある色味(色香)は夏には咽せちゃいそうなところ、そのイメージを生地のボリュームで極限まで軽く仕上げたデザイン。 この質感/ボリュームの生地だと猫も杓子も清かな色味を選んでしまうでしょう。 その前提ありきで発見出来る面白さ。 この生地ならSSでもムーディーな色味が楽しめるよね、の順番。 恐らく2000年以降の個体ですが、これもイタリアの名門CIT社の縫製。 (製造自体はルーマニア) 胸ポケットは定番のパッチ仕様ではなく内に潜らせての両玉縁仕様。 珍しい。 背中のヨークタックも位置が面白い。 真ん中過ぎず、でも肩甲骨よりは内寄り。 奇抜にならない絶妙なひねり。 そこにボタン&ループ。 テーラードジャケットの裏面胸ポケットみたいな感じですね。 この上にテーラードを重ねると、同じ顔したポケット同士が抱き合うのでしょうか。 西陽のしぶとい夏の夕暮れ、蒸し暑いダンディズムと浮かれたロマンスの天秤です。 リアルな着こなしだと、細くないダークトーンのワークパンツと男臭く合わせたりしてみてほしい。 Made in Rumania (CIT) サイズ表記L 肩幅:55 身幅:62 着丈:80 袖丈:65
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80's CLAUDE MONTANA Studs-Flaming Design Western SH
¥25,500
SOLD OUT
モンタナのオールド・ユーロ個体。 ラピスラズリで磨ったような美しい瑠璃色のシャツ。 ウエスタンシャツみたいなヨークデザインを叩き台に、その縁取りにパイピングとかじゃなくてスタッズを使うというデザイン。 ミュグレー然りモンタナ然り、カッティングに絶対の自身がある人の感覚です、こういうのって。 自分の書いた線を強調するためにステッチの色を変えたり、パイピングを差し込んだり、こんな風に豪勢にスタッズを並べたり、ね。 このスタッズデザイン、モンタナが気に入って多用していたスナップボタンもシナジーがあるのが良いですよね。 イッセイやベレッタの服が【動】の中で輝く服だとしたら、モンタナやミュグレーの服は【静】の中で輝く服。 一瞬を切り取る写真の中でも、各ライン/カッティングがその人のポージングを強く補強する。 凝った造作もそうですけど、こういった意味でも“彫刻みたいな服”だと思います。 落ち着いた色として扱われることの多いブルー。 この色でここまで攻められるのも珍しい機会ではないでしょうか。 少なくとも僕は強くそう思ったから、似た色のワイドパンツ合わせてオレンジのTeeです。 攻め過ぎくらいでやっと雲を抜けられるんじゃないかな。 Made in ITALY サイズ表記39 15+1/2 肩幅:59 身幅:59 着丈:81 袖丈:61 裾タグ切除跡
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FABRICS INTERSEASON Sewn-Scarves Design Top
¥25,000
正方形のスカーフを2枚重ねて、部分的に縫い留めただけ。 サラッと薄手の、ヴィスコースみたいに華奢なウールローン。 そこに、ペルシャ絨毯みたいに重厚なゴシックパターン。 構造の簡素さから想起される衣服の原始的形態。 トップスって、これでも一応トップスですよね。 布が身体を覆っていて、首を通す穴があって、袖を通す穴がある。 多分トップスです。 でも本当にトップスでしょうか? ただの2枚のスカーフではありませんか? トップスってどこからがトップスでしょう? もしこれがミシン縫製でなく、スナップボタンとか革紐で簡素に留められているだけで、時に応じてスカーフにもトップス(暫定)にもなるのだとしたら、洋服ってのは「モノ」を指す言葉で居続けられるのでしょうか? 纏った時/着られる時 だけがトップスでしょうか? シチュエーションによって形態が決定付けられるのなら、「洋服」は「コト」性を帯びてきませんか? ……と、材料が普通の無地布ならこうした疑問は生まれないでしょう。 既に「スカーフ」として名前が決まっているものを材料にしてしまった手前、アイテムカテゴリの枠、定義そのものを揺るがすことになる。 もちろんこのレーベルのことだから、それをこそ、寧ろ最早それのみを狙ってるのでしょう。 洋服ってよりも、洋服を通して哲学的問いを投げ掛けてくる、現代アート然としたスタンス。 「あれ?」ってなったならそれで充分だと思います。 お洒落とかより、気付きの最初の取っ掛かりを売ってるアイテム。 結構ボロいです。 Made in Austria サイズ表記- 72×72の正方形 部分的に縫合して広めのアームホール&ネックライン
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e00's NEIL BARRETT Satin-Tape Design Party Dress SH
¥15,000
パーティ・シャツなんて言葉は知らないけれど、この服に何か冠をつけるならそんな風じゃないかな。 第一ボタンを閉める…なんて選択肢は無くって、ボディは身体の縊れを丁寧になぞって、襟とカフスは特大。 折り返し仕様のカフスにはオリジナルのカフスボタンが付属します。 真っ白の清潔な色味で作っているけど全く隠しきれないグラマラス。 世紀末の耽美なデカダン、トムフォードが打ち出したセクシャルの全肯定から続く一つの大きな潮流。 この個体もその流れ。 禁欲的なデザインを多く打ち出していた初期のニールバレットにしては、あまりにセクシーでしょう。 メンズはさて置き、レディースラインではこんなのもチラホラ。 前中心に入るサテンラインは、ラペルをシルクサテンで切り替えるタキシードの作法と韻を踏んでいるのかな。 第一ボタン無しってことは、ネクタイでそれが隠れることが無い、つまり最初から見せるつもりでのデザインですからね。 そのままドラマチックに着ても素敵ですし、少し捻るなら60年代英国のモダンな若者達の着こなしにヒントがあるような気もします。 あくまで女性に、正しいサイズ感にて綺麗に着こなして欲しい。 その上で、そこに重ねる野暮ったいアウターで迷って欲しい。 ここ本当に楽しい悩みがありますよ。 Made in ITALY サイズ表記XS 肩幅:41 身幅:48 着丈:66 袖丈:62
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e2000's MIUMIU Airy Pink S/S B.D.SH
¥15,000
SOLD OUT
大体2000年代半ばくらい。 エアリーピンクの半袖BDシャツ。 この時代のmiumiuらしさ、というよりはこの時代のメンズ・ハイファッションらしさの出たシルエットバランス。 ウエストシェイプをぼちぼち入れて、縦長のスリムライン。 ちゃんと身長無いと似合わない、でも身長あると抜群に綺麗に映えるタイプのシャツ。 各人の性差や体格差を覆い隠してしまう時代では、なかなか生まれづらい1着です。 「みんな一緒になろうよ」 じゃない 「みんなの違いを尊重しようよ」 の大前提。 さて、こんな綺麗なスリークラインであるにも関わらず、色味が優しいって所はユニークポイントでしょうか。 同時代ハイファッションのメンズシャツだと、大抵は黒ベースや、ミリタリーサンプリングのカラーパレットだったりしますからね。 強烈なグラマラスとはまた違う、柔らかで何処か耽美な、冬の朝陽のような色香。 うーん夏服なんだけどな。 カルテの服では珍しい、モテそうな服。 Made in ITALY サイズ表記39 | 15+1/2 肩幅:48 身幅:56 着丈:78 袖丈:20
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90-e00's EMPORIO ARMANI Irregular Pocket Design Black SH
¥17,500
ベーシックな黒シャツに奇抜なワンディテール。 左胸から脇下方向へ斜めに伸びる縦長ポケット。 「胸ポケット」って一言に括っても、こんなユニークな設計もある。 サイドシームを跨ぐくらいの大きなサイズ感。 長財布なんかも入るんじゃないかと思いましたが、人体横面の曲線を跨ごうとする時、長財布は曲がらないのでNG。 同じ理由でペットボトルやペンも多分ダメ。折れます。 じゃあ何を入れろと言うのか! 折れても良いものを入れてください。こころ、とか。 ベーシックと冒頭で称したボディもちょっと変です。すみません。 2面体の構造線以外にもボディシェイプを作るウエストダーツが入る(くびれが生まれる)カッティングなのですが、そのウエストダーツの位置にメッセージを感じます。 普通にレディースでやるシェイプメイクとは若干“位置が違う”のです。 ちょっとダーツが外にズレてる感覚。 メンズとレディース、其々の胴体(ウエスト)を輪切りにするとメンズの方が横長です。楕円と言うか何と言うか。 真円に近いレディースボディとは違う、横長で壁っぽいメンズボディで作るからこそ、胴体横面のカーブ位置が外にズレるんですよ。 だからこのシャツのウエストダーツは結構外側に偏ってるという訳。 つまりは ジェンダーのクロスオーバーではなく、あくまで男性性を前提としたスリムシルエットの提案。 ダークトーンでゴシックな雰囲気ですからアンドロジナスと混同されちゃいそうですが、少しだけ、しかし明確に違うことが伝わるといいなと思います。 そんな訳で、どちらかと言うとメンズにお薦めしたいスリムシャツです。 これもEMPORIO ARMANIの描くY2K。 Made in ITALY (CIT) サイズ表記S 肩幅:45 身幅:53 着丈:70 袖丈:63
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c80's T.MUGLER (MEN) Signature Cutting Design Chambray SH
¥25,500
ミュグレーのシャンブレーシャツ。 この文字列だけで、もうなんか、良いですよね。 どんなのが出てくるか想像出来ますし、実際その通りの物が出てきます。 カクカクしてて、線の流れを作るのが超上手くって、サイズ感デカくて、金属資材も気が利いてる。 色もガッチリ整えられた無機質なインディゴブルー。 そうですよね、こんな感じです。 ヨークは前後ともにカクカクしてて、胸ポケットにはそのヨークがフラップ役として被さってくる。 ヘムラインは前後違い。 サイドビューに段差を付けての前下がりカット。 背面ヨークはタックを入れる位置に合わせてカクっと曲げる製図。 流石にネックラインやアームホールには柔らかい曲線を使っていますが、これでもか!ってくらいにミュグレーらしさを前に出す製図。 そしてこのアグレッシブを決定付けるのはステッチの色。 ホワイトです。 攻めた製図を全部可視化するつもりだ。 そりゃこのデザイナーですから何にもビビってないでしょうけれど、それは分かってるけど、それにしても「Mugler斯くあるべき」を全部やってくれる。 これはユーロオリジナルの個体ではない、あくまでライセンスの一貫としてのピースなのに、あまりに血が濃い。 サイズ感もそう。 全然当時の日本市場に合わせようとしてない。 「こう着なさい。」 って、あまりに自信満々。 そして 「こう着なさい。ちゃんとカッコ良いから。」 って所まで言い切ってくれてて、それがちゃんと本当にカッコ良いんだ。 異様に重心の低い前ヨーク、そこに対応する胸ポケット。 これらのパーツやステッチラインのバランス、どうも鍛え抜かれた男性の肉体美に通ずるライン取りを感じませんか。 Made in - サイズ表記48 肩幅:52 身幅:64 着丈:89 袖丈:65
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J.CREW Hard Cotton Drill Oversized Work SH
¥11,000
本当に作業着として使われていたようなリアルな使用感と、それにサッパリ負ける気配の無いタフなテキスタイルパワー。 作業って言っても、土木作業とか内装工事関係では無さそう。 体の大きなお父さんの日曜大工って感じの趣味ですね。 目立たない色ながらも、通常着用由来じゃない作業っぽい汚れがチラホラ。 アメリカ製のJ.crew。 デニム並みに頼もしい地厚なコットンドリルはサ彩度を落とした洒脱なヘイジーパープル。 なんだそのギャップは。カッコ良い。 一応これでボタンダウンシャツです。 こんなキャラで襟先のボタンまで閉めることがあるのでしょうか。 (スタイリングでは全部外してます) ライトアウター感覚でシャツを使うのが好きです。 このシャツはその筋で言うとドンピシャです。 むしろややアウター的過ぎるくらい。 そんな感じでラフに着てこそカッコ良いのかな、と思っていますがまぁ是非お好きに。 かなり大きいです。 似合いそうな友人が複数浮かびます。 「どこのやと思う?」なんてクイズをやってほしいシャツ。 僕は当てる自信が無い。 Made in USA サイズ表記XL 肩幅:60 身幅:72 着丈:88 袖丈:68
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80-90's VALENTINO UOMO Orange_Beige Box_Body S/S SH
¥11,000
ユーロオリジナルのVALENTINO。 勿論GaravaniのUomoより。 オレンジ掛かったヌーディカラーのコットン、半袖のボタンダウンです。 かなりハリのあるポプリンの質感、このテクスチャひとつで一気に、定番から数歩先へ向かおうとする意思を感じます。 そしてボタンの素材が随分ユニーク。 何なんですかね、これ。 プラスチックというにはザラザラ過ぎるし、貝とも木材とも違う、主観で推測しちゃうと「珪藻土」みたいな感じ。 雛型が確立されたオーセンティックなメンズシャツとは少し違う、現代視点で見るなら微細な差異にも見えるこれら、当時のメンズファッションにおいては立派に冒険。 そしてその鈍らない切れ味は時代に研がれ、今でも洒脱でいる。 ほどほどルーズなボディバランスを活かして一枚で着ても違いを分からせる服ですが、インナーにも好ましいバランスです。 サイズもそうなんですが、色が特にバランサー向き過ぎる。 アクセサリー感覚で、スウェットの中に挟んでみてください。 Made in ITALY サイズ表記39 15+1/2 肩幅:53 身幅:62 着丈:78 袖丈:24.5 裄丈:52
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80-90's PAUL SMITH (Org.) Natural-Crepe-Cotton Radical Aloha SH
¥24,000
何かボタニカル云々を描いているのかと思いきや、よく見ると何か具体物があるわけじゃない。 フォービズム然とした強気の配色のアブストラクト。 意図して作られた楊柳……とまではいかない、自然な加減のシュリンクが美しい。 少し重心を下げるように配置された胸ポケット、ボタンループを排して潔く開き切ったオープンカラー、この辺りの捻りは流石のセンス。 パッと見の印象の通り、概ねは アロハシャツを目指して/元にして デザインされたシャツでしょう。 80-e90'sの古いポールスミス。 こういうアグレッシブな配色をするイメージも無ければ、アロハシャツを作るイメージも無い。 この意外性にこそ、メジャーレーベルの初期作品を探す楽しさってのが詰まってると思います。 あんまり大きくない、メンズのSくらいのコンパクトフィットですから、是非太いボトムスと合わせてお楽しみください。 フルレングスでもいいし、こんな色ですから太いハーフパンツで前のめりのスタイリングも今っぽくて好きです。 Made in ENGLAND サイズ表記M 肩幅:39 身幅:54 着丈:64 袖丈:20
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80-90's ERMENEGILDO ZEGNA Airy Cotton×Wool Lawn SH
¥19,000
宙に投げると、ふわふわと長い滞空時間を伴ってゆっくり落ちてくるような薄いコットンローン。 一見はコットン100%だけど、触ってみるとどうも違和感あり。 生地は薄いんだけど、その質感にどこか“ふっくら感”があります。 ほんの僅か、ネルシャツみたいな感覚も入ってます。 組成見て納得しました。 これはコットン70%とウール30%のミックス。 なかなか見ない数字です。 こんなのも自由自在なんでしょうね。 ゼニアがゼニアたる所以です。 他には無いと明言出来ます、気を衒わずに示される確固たる個性。 ガチのドレススタイルには心許無い気はします(合わせ時代ではある)が、その分、ゆるく着て映えるシャツです。 今回のサンプルではイッセイミヤケの奇抜な服とのミックス。 勿論柔らかくマッチしてくれる。 そしてこれをカーハートのデトロイトなんかに合わせるのもまた気が利いてると思います。 この辺りの汎用性は、白ともグレーとも付かない絶妙な総柄デザインの功名でしょうね。 Made in SPAIN サイズ表記L 肩幅:52 身幅:59 着丈:79 袖丈:56 裄丈:84 襟折れ線に軽微な汚れ残りあり
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c90's KATHARINE HAMNETT Black Cotton Poplins B.D.SH
¥11,000
e90's~m90'sくらい、大賀社が触れる前の過渡期に当たるオールドレンジ。 イギリスらしい開きの狭い襟型に、両胸に仕込まれた内隠しの大型ポケット。 もう少し古い年代になるとこの両胸ポケットは外付けのパッチ型になって、更にカジュアルな魅力を獲得します。 結構お好きな方の多い、あのレンジですね。 あのレンジのコードをやんわり踏襲しながら90'sの内省的なミニマリズムにも乗っかる、折衷感覚の冴え渡った個体。 何もヒントが無ければヘルムートラングのシャツにも見えますよね。 生地とか結構似てますし。 そことの違いは、意外と広めに設計された身幅と、意外と大きく前後差を付けたヘムライン。 -そして補強のパッチじゃなく本当にマチとして切り替えられたヘムガゼット -そして袖口にダイナミックに畳まれた多重タック。 -そして襟先を横切る同色ステッチ 見た目の印象よりも汎用性が高くないのが黒シャツですが、その分こうしたユニークなコードデザインでの差別化が映えるカテゴリでもあります。 本当に80'sと90'sの特徴両取り、みたいなシャツ。 色んなスタイリングのベースに。 Made in - サイズ表記L 肩幅:52 身幅:61 着丈:81 袖丈:63 内タグ類無し 切除跡も無し
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c90's THE DUFFER of St.GEORGE Ac×Wo Lightweight Officer SH
¥24,000
アクリル×ウールの生地なんで、3月に出すにはちょっと暑いのかな…?なんて思うのですが 軽く一枚羽織る時にこそカッコ良い服だし 文字でこそ暑いけど、柔らかくて軽い薄手のジャージーだし 黒なのに柔らかくって気持ち良いし 今ご紹介します。 90年代頃のオールドダファー。 ある程度細身でソリッドなバランスで設計されたオフィサーシャツ。 エポレットをピシッと付けて 襟は尖らせて 第一印象はシリアスですよね。 しかし角を落として丸みを付けたポケット製図とか、ポケットに入れるベージュのラインとか、意外とシェイプを入れていない中庸なボディバランスとか 何よりモチッと柔らかな生地感とか。 ソリッド一辺倒ではなく あくまで新しいバランスを意図したシャツであることが伝わるデザイン。 このレーベルは「イギリスらしさ」を本当に色んな角度で使ってくる。 フロントはボタン数少なめの5B仕様。 パジャマシャツみたいなバランス。 前をピシッと留めるカッコ良さもありつつ、全部開けてラフに、それこそライトアウター感覚で使っちゃえるシャツだと思います。 こんなの無いんです。 分かりにくいかもしれませんが、良い服です。 Made in - (UK?) サイズ表記S 肩幅:41 身幅:48 着丈:70 袖丈:61
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80's 11342 by M&FG Y-Flap Cutting Airy Box Shirt
¥39,000
彼らが巻き起こした偉大なるムーブメントもタグに刻んだ、11342のユーロオリジナル。 このタグ付いてる服はどれも大抵そうですが、本当に世に出てこないスペシャルピース。 ルーズなボディにちっさい襟。 襟の下にはY字の変形フラップ。 Yフラップ? なんだこれは。 これはシャツの前立てを上方向に延長してチンストラップと癒着させたオリジナルディテール。 いや、この前立て本体も変な形してるな。 通常のシャツは右と左が重なって、ボタンで留めますよね。 しかしこのシャツは右と左が重ならない。 両岸がお互い届かないように製図されてる。 そこを橋渡しするように通常の2倍の広さで作られたのがこの前立て。 100m離れて眺めたら同時代のARMANIとかに見えなくもないんですけれどね。 近くに寄れば寄るほど 違和感とワクワクが押し寄せてくるでしょ。 コットンレーヨンみたいな生地なんですが、判読可能な範囲で確認出来る組成はキュプラとナイロン。 予想外過ぎる。 これを化繊で作ってるのか? それこそアルマーニみたく凝ったレリーフの中に、絣みたいな糸状のカラーネップを散らした滅茶苦茶ユニークなテキスタイルデザインです。 この情緒は80年代のM&FGからしか出て来ない。 本来のテクニカルなコード遊び&カッティングエッジにテキスタイルまで本気で凝り出したらもう。 誰にでもお薦めしたいんですが、裄丈で見ると若干短いのでご注意。 Made in - (France?) サイズ表記M 肩幅:54 身幅:62 着丈:78 袖丈:55 裄丈:83
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DOMON EXCLUSIVE Coating Printed Fake Aloha SH
¥12,500
アロハシャツじゃありません。 フェイクアロハです。 でも画面越しだとアロハシャツなんです。 生地は普通のコットンブロード。 レーヨンやポリエステルなんて使わない。 そこにハリ感のある塗料でのオールオーバープリント。 結果、全然柔らかくない、なんなら普通のシャツよりちょっと硬い質感のシャツに。 図案だけはアロハシャツのそれなんですけど、実際触った時の非アウトドア感といったら。 そして襟もオープンカラーではなくいたって普通の台襟&羽襟、シャツカラー。 季節感すらトロンプルイユの材料に取り込んでしまうモードの洋服。 ふとした時に見える裏面で、その生地の閉塞感が伝わってしまう。 滅茶苦茶面白いデザインです。 Made in THAILAND サイズ表記XL 肩幅:45 身幅:55 着丈:78 袖丈:62
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