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GRIFFIN (OLD) Coating Cotton Fur_Trim Hooded Cape
¥60,000
今回の3周年ポップアップで幾つか紹介するアイテムカテゴリ 《ケープ》 これらは元々様々な用途のもと、多岐に渡って発展してきた(及び衰退もしてきた)、極めてバリエーションに富んだ洋服です。 それは礼服であったり それは祭服であったり それは軍服であったり はたまた雨具であったり。 このケープはどこにルーツを持つのでしょう。 恐らく、後半の2つではないでしょうか。 引き絞れるようドロコードが入った大振りなフード、雨も弾く堅牢なコーティングファブリック、そして肩傾斜を一切付けないユースフルな型紙。 きっとそうでしょう。 フード端に入ったファーのトリミングは些か引っかかりますが、これは雨具方面のケープでしょう。 なんて思っていたら 内タグに大きなヒントがありました。 【Elvis Lives】 エルヴィス・ライブス…… エルヴィス・プレスリーのライブですか。 (日本で行われた別名の興行ではないでしょう、日本語タグも付いていませんし) さあ、ライブというのは往々にして悪天候に見舞われるものです。 というより 悪天候に見舞われたものこそ、人々の記憶に残りやすいのかな。 それをテーマに据えたシーズン。 ケープ以外のアイテムもあり、あくまでバリエーションの一つという形でこのケープはあるのでしょうけれど、そうなるとやはりこのフード端をトリムするファーはその華やかなコンセプトから来る、独創によるビジュアルメイクなのでしょうね。 利便だけでもつまらない 虚飾だけでも美しくない 類稀なるミックス感覚による傑作ですが、その魅力が真に顔を出すのは人間が着て動いた時。 肩に傾斜も付けず、縦にも横にもズドンと大きく広げたシンプルな構成は、その一挙手一投足をつれ大きく大きく、風を伴って踊ります。 コーティングファブリック特有の重量感とバサリバサリと大きく布が跳ねる音。 こうも面白い服もそうあるまい。 そしてそれが、この素晴らしいレーベルから見つかるなんて奇跡も、そうそうあるまい。 Made in ENGLAND riri_Zip サイズ表記S 裄丈:67 着丈:99 裾幅:133 (ただの平面四角形として見ると99×133) フード裏のみPermex使用
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TOMMY HILFIGER (OLD) Charcoal-Grey Soft Shell Anorak-Cape
¥24,000
3周年記念のポップアップにて 幾つか展開する洋服 《ケープ》。 こちらは推定2000年前後のトミーヒルフィガーより。 同時代に散見されたローテクアノラックをそのまんまポンチョに魔改造したようなデザイン。 シャカシャカとはまた違うコットンナイロンのソフトシェルに、ハーフジップのフロントシステム。 フードにはドローコードが入ってて、ジップの持ち手は大きめのオリジナルトップがあしらわれています。 これはもう悪天候でも耐え得るように、というアノラックパーカーの用途性に正しく基づいた綺麗な引用ですね。 フードがギュッと引き絞れること ジップの持ち手が掴み易いこと これらはアノラックにおける大切なコードです。 そして+α パッカブル機能も追加されています。 大振りのカンガルーポケットはリバーシブルに反転し、ケープ全体を軽々と仕舞い込んでしまいます。 仕舞い込んだ後は、斜め掛けボディバッグのようなストラップ配置。 そうですよ。 使わない時はこんな風にボディバッグ風に持ち運べたら完璧なんですよ。 この辺りちゃんと詰め切っているのが素晴らしい。 そして、それら全てのグッドデザインは 「ケープ」 としてだけではなく 「アノラック」としても最高のデザインとして並立するのです。 極めて相性の良い2アイテムを掛け合わせたY2Kハイブリッドデザイン。 実際そこまでの防水性は見受けられませんから、あくまでそんなルーツをもったデザイナーズウェアとして、洒脱にお楽しみください。 ライトコートとして軽快にドレープを靡かせる様は、他のワイドコートに軽々と勝る大迫力があります。 Made in CHINA サイズ表記XL 裄丈:84 着丈:109 裾幅:119
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Levi's RED (EU) Ex-Long Tailored Denim Cape
¥70,000
傑作揃いの初期Redの中でも これまた 破茶滅茶に振り切ってるクリエイティブピース。 マキシレングスのケープ・コートです。 勿論ユーロオリジナル。 もう ビジュアルインパクトが凄過ぎる。 138cmのスーパーロングで、接ぎ無しで裾までズドン。 なんだこれは………。 フロントはセンターからずらして、半ばダブルブレストっぽく仕立てられた前合わせ。 左肩のボタンで留めて、それから左ウエストのコード&ボタンで更に留め付けます。 そして、その打合せの前端に隠れたシームのスラッシュから腕を通しての着用となります。 必然、あんまり腕は上がりませんから、多分着崩さない限りは吊り革とかは掴めません。 そしてこれは袖は無いのに明確に肩位置があるタイプの設計です。 誰でも合う訳ではありません。 「ケープ」として括られる洋服の中でも非常に格調高い仕様ですね。 リーバイス社としてもかなり気合いが入っているのでしょう、こんなロングレングスなのに裾までガッツリ総裏仕立て。 ふらし仕様でフルパイピング。 そしてこの ふらし裏地を、パイピングテープにて本体とコッソリ接続する縫製仕様ですね。 裏地そのものもオリジナルでしょうか。 独特のレリーフが入ったアセテートレーヨン。 何方にでもお薦め出来るような服では到底ありませんが、それでもこの唯一無二のクリエイションパワーは選び取らない訳にいかない。 これもリッキーコフかな? 初期Redの底知れなさ、こうしたモンスターピースと出会う度に痛感する次第です。 Made in - サイズ表記S 肩幅:40 着丈:138 着画はモデル160cm+ヒール6cm
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80-90's JAPAN CASUALS Oversized Nylon Washer Coat
¥9,000
80-90年代の日本のマイナーカジュアル。 この時代に流行った黒のワッシャーナイロンで仕立てられたオーバーコート。 カジュアルでありながらも、アシンメトリーやインサイドアウトのアイデアがキラキラ光るユニークなビジュアルです。 着脱可能の尖ったフードも可愛い。 背中のプリントがフードで隠れて見えなくなっちゃう辺りの詰めの甘さもご愛嬌。 レーベルタグの名前とは別に多用されている文言として [PUMPKIN CLUB]ってのがあります。 カボチャ倶楽部。 ひよこ倶楽部みたいなもんでしょうか? この時代、○○倶楽部って名付けも流行りましたからね、この企画も何かしらのチームアップのノリがあるのでしょう。 ハイエンドとはまた違った、 雑多なオーバードレープを楽しめるコート。 こんなのも上手く扱えたら素敵ですよね。 メンズみたいに左前になっていますが、 各所寸法的にレディースの洋服です。 何故かスリランカ製。 Made in Sri Lanka サイズ表記フリー 身幅:70 着丈:103 裄丈:79
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c90's DUFFER OF ST.GEORGE Club_Check Full Pattern Tailored Coat
¥36,000
1984年の設立以来 2003年、日本でライセンスが始まるまでのおおよそ20年間に作られた作品群より。 ジェームス・ジェビアのセレクトショップUNIONにてブリティッシュストリートのエッセンスとして扱われていた 最高にクールなレーベル。 ブリティッシュトラッドのカジュアルエリアより 巧みなリミックスを繰り返しながら徐々に派生し現代のカジュアルウェアの原型作りにて片棒を担ったデザイナーズレーベル。 意外と重要な英国ファッション史の一部。 これも勿論オリジナルのオールドレンジ。 恐らく90年代くらい。 イタリア製のスプリングコート。 アクアスキュータムみたいなビジュアルのクラブチェック。 随分トラッドに振ってますね。 アクアスのそれはベージュ×ネイビーですが、本品は限り無く彩度を落としたブラックネイビー。 エレガント→ラギッドに ほんの僅かですがイメージチェンジ。 仕立てとしては 表地と共布での半裏仕立てに袖裏にのみツルツルの化繊ライニングという、スプリングコートにおける理論値みたいな丁寧な仕立て。 外も内も、ポケットの存在が捕捉出来ない程正確に仕上げられた柄合わせがお見事です。 でもこのコートにおける魅力というか、デザインポイントってそういうディテールじゃない気がします。 【このチェック柄を全面に堂々と配置する感覚】そのものが特異点なんじゃないかな。 同国同時代のトラディショナルレーベルにとって、チェック柄ってのは内に隠すものなんです。 裏地とか、衿裏とか、カフス裏とかポケット裏とか。 チラッと見えて、おや、粋だね! って。 [そういうもの]なんです。 現代でこそ、バーバリーもその感覚を裏返してノバチェックの総柄でコートを発表しますけれど、それをこの時にもうやってたんです。 トラッドに振ってる? 違う、真逆。 これはトラッドの記号を使って執り行うトラッドへの反攻。 コンサバティブな連中からは顰蹙を買ったでしょう。 そうした意味では、このレーベルのアティテュードをかなり強烈に宿した一着かなと。 ラグランじゃなくセットインスリーブなのも良い。 Made in ITALY サイズ表記M 肩幅:46 身幅:55 着丈:97 袖丈:65 非常に綺麗なコンディションです。
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2010F/W FINAL HOME Hooded Collar Design Chesterfield Coat
¥16,500
美しい仕立ての ピークドラペル・チェスターフィールド。 こんなドレッシーな服には絶対付かないはずのフードがドッキングしてる。 でもそんな中でもちゃんと半月台襟が仕込まれてる。 カジュアルなフードだからって「襟」としての座りの良さを諦めてる訳じゃない。 そしてそれを補強するかのように、フードエッジのニット切り替えは強いキックバックで下ろした時のフードシェイプを綺麗に司る。 更に袖口はオーセンティックに本切羽仕様。 最後に落ち着いたアダルティなブラウンが全体像を静かに引き立てる。 ただの皮肉/遊びで終わってない。 オーセンティックを正統に踏んだ上で 真正面から美しくフードを仕立ててる。 笑わずにファニーエッセンスを織り交ぜた、美しい服。 2010A/W、Y2Kのドタバタからある程度の距離を取った時代のファイナルホームです。 フード被っての全閉めがカッコ良い……! Made in JAPAN サイズ表記M 肩幅:44 身幅:50 着丈:90 袖丈:65
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c80's MILLESIMES by M&FG Soft Lamb Leather Cutting_Edge Coat
¥82,500
アメリカンカジュアル- -最早クラシックとさえ呼べるカテゴリ。 そこへの熱狂/陶酔/渇望 更にその奥の対抗心から生まれた 数多もの革命的カッティングエッジ 洋服の根本的な“型紙構成”そのものを遊び道具に シックに -しかし楽しそうに-放たれたそれらは 40年近くの時を経ても尚フレッシュ。 時代を牽引した一組の夫婦 彼ら(彼女ら)が残したレーベル群より ラムレザーのオーバーコート。 肩線を思い切り前にせり出した身頃構成は その革のとろやかなドロップショルダーのため。 テーラードジャケットにおける ラペルシステムそのものを茶化すような 唯一無二の襟デザインは何のため? アイデアノートをそのまま写したような ライナーグラフィックは きっと着用者のワクワクのため。 --- 飛び切り柔らかで贅沢なラムレザーをたっぷり使って仕立てられたオーバーコート。 鬼の用尺です。 何もアイデア入れなくたって、充分にスーパーハイレンジの洋服として成立するだけの迫力があります。 しかしこのレーベルがそんな事をする訳もなく。 このユニークな襟デザインの前に、 肩線位置と前後身頃の関係性に触れます。 このコートの肩線、とても変な位置にあります。 前胸にフロントヨークみたいなシームが入っていますね。 それが肩線です。 (肩線というより肩シームと呼ぶべきかな) 滅茶苦茶 前にせり出してのカッティング。 既存の位置を外すことで、人体の正肩位置からシームが消えます。 このテロテロのラムレザーでドロップショルダーを想定したオーバーサイジングですから、その柔らかな落ち感を邪魔する要素を少しでも排除するデザイン。 そしてこの“前肩切り替え”が強調するのが このコートの大サビ、変則的な襟デザインです。 前を閉めると現れるラペルと上衿を地続きで裁断したセオリーブレイクカット。 でもその上衿は途中で終わって、別の上衿とボタンで繋がる。 完全に意味不明。 何のためにこんな事を? 私はやっぱり「遊び」説を推したい。 「洋服の型紙の形」って皆様ご存知ですか? プロの方は一旦置いといて 多くの方は型紙だけをポンと単品で見せられてもそれが何処のパーツなのか、直ぐには分からないのではないでしょうか。 このコートの襟は、型紙そのものの形状への視線誘導になり得ます。 「上衿」って物がどんな形状なのか。 「テーラードジャケットのラペル」は、ラペルとして返る前はどんな形で身頃に繋がっているのか。 そしてそれら上衿とラペルはどう繋がっているのか。 そこへ注意を向けるアプローチ。 半月台襟の表側だけニットで切り替えてるのだってきっとそうでしょう。 洋服に係る「カッティング」そのものの面白さの紹介。 これは数年後にMMMが 別の切り口で世に提示した文脈に大いに通ずる、 「洋服内部」へのガイダンス。 でもこっちはモードの定義そのものを大きく揺るがしたMMMよりもずっとコミカルで享楽的。 その辺りが違いかな……。 と、まあ 私見ではそんな感じ。 稚筆にお付き合いくださりありがとうございました。 事実ではなくあくまで解釈であること、ことこのコートに関しては強調させてくださいね。 今も昔も、変わった物好きの 文字通りの数寄者諸賢が着るのでしょう。 私の前はどんな人が持ってて、どんな風に着ていたのでしょうか。 本当に知りたい。 Made in - (表記無いけど恐らくKOREA) サイズ表記M 肩幅:55 身幅:63 着丈:109 袖丈:60.5
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c90's JOE CASELY-HAYFORD Shaggy Mohair Material Tailored W-Breast Chesterfield Coat
¥63,000
毛足の長いモヘヤを撚り込んだ糸で織り成す 極めてユニークなヘリンボーンツイード。 英国式の超ドレッシーなダブルチェスターに 前衛的な素材選びをぶつけたデザイン。 見た目以上に語れる要素って実はあんまり無いんですよね、この服に関しては視覚情報でおおよそ全てな気がします。 そのビジュアルの質があまりにも異端ってだけ。 前にも同ブランドについて書きましたが、 【ロンドンにおける伝統とカオス】 世界で最も強いコントラストが生まれるこの地で、そのミックスが200%の勢いでぶつかった、そういう意味で極めてJCHらしいスペシャル。 折角ですから 我々も精一杯捻ってオリジナルの咀嚼で迎え撃ちましょう。 Made in ENGLAND サイズ表記S 肩幅:45 身幅:48 着丈:118 袖丈:66
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GIGLI Acid_Woven_Fabric Crazy Collar Flare_Silhouette Coat
¥22,500
ロメオジリのセカンドライン、GIGLI。 モンテローザが展開していたライセンス品です。 このラインにも本国オリジナル個体は存在しますが、本品はオリジナルに迫る程、禍禍しいまでにエネルギッシュ。 まず生地。 なんだその色は。 こんなアシッドな色組みをこんな変則的なツイードファブリックに持ち込めるのはロメオジリしかいないでしょう。 【色の魔術師】と呼ばれるスターデザイナーですが、その剛腕がここまでガッツリ振り下ろされた個体もそう無い。 だって! ブラウンベースに パープル×イエロー! 縁の下の力持ちでバーガンディー! (色だけで言えばオオムラサキみたいだな) そしてその配色で こんな蛾の翅みたいな模様を!? 誰にも出来ませんって……! 滅茶苦茶攻めてるし、美しいし、 美しさとは?と自問時間をくれるし、 自問した後、結局美しいじゃないかと その引き出しを無理やり拡張してくれるし。 生地の時点で既に優勝。 はい、ここまで生地の話。 次はかなりエゴイスティックな カッティング(製図)の話。 先ずこのコートは脇線がシンプルに奇抜。 脇線というのはかなりシルエットに直接影響を与える重要なラインです。 ここではある程度大人しくしといて ボディ全体のダーツシェイプで適宜シルエット調整……………ってのがセオリーなんですが このコートは脇線でも全然ビビらず強めにいじってる。 ウエストからのフレア「カーブ」。 これ、大抵のコートがウエストカーブ以降をあんまりテーパードさせたりせず自然にスト〜ンと落とすんですけれどこのコートはヒップ終わったくらいでぬるっとテーパード「カーブ」を作ってる。 横文字ばっかりで読み難いな。 まあメンズでは勿論見ない、レディースでも結構定番から離れた、文字通りの離れ技です。 (一歩間違えれば服飾学校2年生みたいな服になりますからね。) なので着た時のラインの出方はかなり面白いものを感じていただけると思います。 この辺りのセオリー破壊は2020年代に入ってようやく陽の目を浴びるエッセンス。 そして最後は上襟。 ラペルは普通。 ラペルまでは良い。 ただ上襟で凄〜いことしてる。 襟における 「表襟」(表に見える側) 「地襟」(隠れる面) という概念。 これらは「表襟」の方をほんの数ミリ展開して綺麗に身体に沿うように丸みを調整するのです(バウムクーヘンみたいな話)けれど…… この個体の上襟は 表襟を200%ぐらいに拡大したものを無理矢理縫合。 するとこのように、表襟がぐにゃっと余って凄い規模のシュリンクが発生するんです。 その多大なる「余り」。 これはセオリーで語れば勿論「ノイズ」と言うか、いや普通に「大失敗」なんですけれど それをここまで計算高く転用されてしまうと それはもう歴としたカッティングエッジ。 どういうメカニズムか、「余り」分は地襟から離れることなく綺麗に首に沿った上でシュリンクの体を保っている訳ですからね。 ロメオジリは「色の魔術師」ですが 本人期のクレイジーピースをアーカイブしている私からすれば「襟の魔術師」でもあります。 ライセンスピースと言えど 本家宛らのパワフルなアイデアの集積。 90年代のエレガントムードを軸に据えた上で最大限以上の挑戦を放ち続けたデザイナーの濃密なクリエイティビティ。 タップリご堪能ください。 サイズ表記38 肩幅:41 身巾:48 着丈:101 袖丈:59
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80-90's RUFFO Black_Suède_Leather W_Breast Chester Coat
¥29,000
弊店でも度々ご紹介させていただいているイタリアのトップクラスレザーメーカー [RUFFO]より ダブルブレストのチェスターフィールドコート。 表にスエード面を 裏にスムース面を持ってくることで 裏地無しでも滑りの良い快適な着心地を実現していますね。 レザーウェアにおける大発明だと思います。 初めてこの仕様を見た時は 「賢いな⁉︎⁉︎」と感嘆したものですが、 今見てもやっぱり思います。賢いな……。 この個体は推定90年代くらい。 あくまで推定なのであまり当てにはしないでください。 80'sには無い、 緊張感に満ちたミニマルなドレステイスト。 80'sトレンドへの反発でエレガンス回帰が興った90's初頭の香りがします。 ちなみに肩パッドは雑に切り取られていたので丁寧に切り取り直しておきました。 多分80's由来のオーバーショルダーの流れじゃなく、エレガンス由来の拡張高い流れでデザインされた肩パッドだと思うので、別に取らなくても良かったのに〜〜と思っております。 序でに品質タグも切り取られています。 (ポケット内) 所々些細なスレはありますが ここまで真に迫った王道のエレガンスを携えてRUFFO水準で作られたハイエンドなレザーコートとなると、やはりカッコ良さが勝つかなと。 言わずもがな極めて稀少な御品ですが レアリティとかじゃなく コレと出会って得られる感動とか 「ハイエンドってこういうことか」 という衝撃をこそ、価値としてお受け取りいただけましたら幸いです。 Made in ITALY サイズ表記- 肩幅:51 身巾:57 着丈:92 袖丈:56
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c80's ITALY VINTAGE Unique Vest_Layered Design Oversized Active_Coat
¥25,000
GOLDIE ITALIA というのがレーベル名かな。 80年代のカーレースとかヨットレースで 機体にこのロゴを見かけることがあります。 ライセンスフォトばかりなのでここには載せられませんが。 インターネットで詳細に伝わっていないだけで マイナーレーベルと片付けるのはもしかしたら早計なのかもしれません。 ヒップ位置に大型のハンティングポケットがデザインされたスポーティなハーフコートです。 外開きスタンドカラーの中に薄い化繊のフードが格納されています。 この手のフード、ペラペラ過ぎて使い道があんまり無いんですが、ギリギリセーフかなというライン。 色味もオシャレですし。 そんなことより内側のレイヤードデザインです。 大変に珍しいことをしています。 前身頃裏側の途中からインナーベストが生えてくるタイプのセミフェイクレイヤードデザイン。 普通はアウターボディと同じラインか、又は深めのVゾーン(カーディガンみたいなライン)のライナーが殆どです。 しかしこの個体、上半分しか無い。 こう書くとちょっと語弊があるか。 “超ショートレングス”での ベストレイヤードデザインなんです。 なので首元のレイヤードではしっかりオフホワイトの色味が顔を覗かせるのに、その身頃はお臍くらいまでしかない。 バランスとしては中に着てるシャツとかが見える感じ。 これ一枚でアクセントを散らした完成度の高いレイヤードビジュアルが作れてしまう。 こんなの見たことない。 去年から継続して熱心に収集しているユニークなイタリアヴィンテージ。 これまたとても良い縁がありました。 珍しいものお好きな皆様に是非。 Made in ITALY サイズ表記L 肩幅:62 身幅:72 着丈:79 袖丈:59 前身頃下部、ところどころ飛び散ったような汚れがあります。 年代相応程度の汚れが唯一のウィークポイントですが、各部不具合無くまだまだお楽しみいただけるコンディションです。
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RUFFO RESEARCH Super Long Mouton Coat / DEAD STOCK
¥196,000
RUFFO RESEARCHです。 作風的にはA.F.VANDEVORST →2000 タグの形式的にはVERONIQUE (&RAF) →1999 どちらも大好きなのですが 今一つ完全に断言が出来ず、すみません。 さて 温めてたスペシャルピースの一角。 「規格外」 って言葉はこういう時に使うのでしょう。 着丈が140を超える服って世の中に殆どありません。 着せてるトルソー、この写真では170cmちょいくらいに設定しているのですがそれでやっと床ギリギリ。 それをRUFFOの 最高水準のムートンで仕立てたモデル。 しなやかで 柔らかくって でもムートンとしての ある程度の厚みはちゃんとあって。 圧巻の迫力です。 ここぞ! と思ってリリース致しますが、 やはり改めて見惚れてしまいました。 着用可能な方はかなり限られると思います。 これで肩幅50くらいあれば メンズにも御推奨出来るのですが、 肩幅は40。 袖設計もかなりフォーマル。 電車の吊り革を掴むのも厳しいくらいの袖角度。 中に色々着込むのも厳しいですし、 動き易い服でもありません。 それと引き換えに 他を寄せ付けない圧倒的なクールネスが保証される洋服。 ただ直立するだけで美しい袖。 ムートンのイメージを完全に刷新する 美しいテーラリングフィット。 高い位置から入るベントによって ドロリと仰々しく靡く裾。 一歩一歩が全部ハイライトになる。 服そのものが と言うより これを着て過ごす日々が資産となり得る御品です。 それが デッドストックで出て来るんですから 笑う他無い。 そして取り扱ってたのは まさかのアクアガール。 各所裾は切りっぱなし処理ですので 裾はただ切るだけでレングス調整が出来ます。 (ちょっぴり勿体無いですけどね……) 誰にでもお薦め出来る服ではありませんが ……というか着用出来る方自体 相当限られますが、 だからこそ 出会いの価値も一入。 我こそは、という方は是非。 下げ札付きデッドストック Made in ITALY サイズ表記40 肩幅:40 身幅:44 着丈:145 袖丈:64
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1997F/W ISSEY MIYAKE MEN by N.TAKIZAWA Oversized Classic Long Coat with Liner
¥88,000
滝沢氏によるイッセイミヤケメン。 97年の秋冬コレクションより。 世紀末、ニューウェーブの予兆を的確に捉え 強烈なテクニカル&テクノロジカルを イッセイミヤケ社の有り余るエネルギーを駆使し打ち出したクリエイション。 今から見返せば、あれこそが 第一次ゴープコア と呼べるものだと思います。 フライトジャケットに カーゴポケットの過積載 オーセンティックにも クラシックにも 素材なり、 仕立てなり、 様々な角度/レイヤーから 近未来をミックスしたアプローチが見られました。 同レーベル内では比較的クラシック寄りに 位置を取るこのコートも 勿論そのディレクション下。 座りの良い美しいバルカラーに 綺麗に振った2枚袖のセットインスリーヴ。 内側には取り外し式のライナーが付属します。 (これマジで無くなりがち) とまあ、 近代紳士洋装の雛型を踏襲するような コンサバティブな雛型でしょう。 アメリカ海軍のオールウェザーコートを 現代的にモディファイしたような……。 素材は コットンにナイロンを少し混ぜた しなやかで重たいギャバジン。 コート映えするというか、 オーバーサイズで着たくなる生地。 ここはイッセイミヤケらしい部分。 台襟は前までぐるり一周するステンカラー仕様ではなく、バッグネックラインだけで仕事をする半月台襟。 故に アイテムカテゴリに当て嵌めるならこれは バルカラーコート。 そしてこのコート、 バルカラー仕様であるにも関わらず その襟折れ線を横断するように 無理矢理チンストラップを配置しています。 ビジュアルインパクトとしては小さいんですが、これが意外とユニークな爆弾。 バルカラーコートでこれをやるってことは 中途半端は選べない。 ベルトを締めると 自動的に襟も全部立ち上がるんです。 (メジャー所で言うとB-3みたいな感覚) 「言われてみれば意外と無い」 って感じのディテールチョイス。 このさり気無さとか、 体型を選ばないオーバーサイジングとか、 セットインなのにドロップショルダーも成立する絶妙な袖山設計とか、 なんと言うか 「今」サラ着として作られていそうなオーバーコートなんですよね。 トレンドの回帰が生むリマッチと呼ぶには あまりに繊細な合致。 後に1億人の大衆服をデザインする人間による ヒヤリと怖くなる程の先見の明。 そういう意味では ISSEY MIYAKE MEN ってより ISSEY MIYAKE MEN by NAOKI TAKIZAWA って 個人名が入った表記の方がしっくりきます。 Made in JAPAN サイズ表記M 肩幅:58 身幅:75 着丈:121 袖丈:62
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c80's RUFFO Separate_Hood Design Ex_Soft Lamb Leather Cutting_Edge Coat
¥61,000
お洋服を学んでいくにあたって 最初の方にこんなのに触れちゃうと その後のレザーアイテムが可哀想。 おおよそ80年代、 その栄華が特段極まっていた時代の遺産。 レザーウェアのヘイダルゾーン 【RUFFOのヴィンテージピース】。 レディースの40サイズには大き過ぎるくらいの身幅&肩幅から、なんと裾にかけて若干テーパードさせたようなボディバランス。 現代洋服でなかなか出てこない コクーンシルエット。 このチョイスの時点でかなり攻めてる。 この点、どう着るかの答えは 同時代のトップクリエイター達のランウェイにある。 Gianni Versace Claude Montana Thierry Mugler etc…… モードの螺旋でも捉え直せない程にアクの強い当時のシルエットメイクは文字で形象すると 完全な【V】の字。 ミニスカートを合わせて 小降りなハイヒールパンプス ってのが一先ずフォーマット。 それを加速させるべく構築されたディテールが [大き過ぎるフード]。 寒冷地用のミリタリーウェアを連想してしまうような型紙だけれど、作り手の意図としては 「センタージップでセパレートした状態」 こそがデフォルトのよう。 つまり、フードとしてではなく大襟として 顔周りを華やかに彩ってくれるパーツ という位置付け。 異例ですよね。 でもフードセンターのジップ、内向きに付いてるんだもん、そういうことなんです。 (勿論目深に被っても滅茶苦茶カッコ良いです) 言わずもがな、これも【V】のシルエットを強調するデザイン。 ダメ押しで、シックな色味に染められたミンクファーがフードエッジを彩ります。 さあここまで書くと 「バブリー過ぎて合わせづらい」 と お洒落な皆様は思われていることでしょう。 説明がこれで終わりなら私もそう思います。 しかしそうじゃない。 この遺産を「現代」に引っ張ってくるだけの理由がある。 ・フロントのダブルジップ ・肩パッドの薄さ この2点。 先ず肩パッドから触れましょう、簡単なので。 →滅茶苦茶薄いです。 終わり。 この手のディレクションだと なかなか厚いやつ入れがちなんですけれど、申し訳程度のかなり華奢なパッド成形です。 あんまり洋服似合わない私でもこれくらいなら躊躇いなく着こなせる程度。 さて次にフロントのダブルジップ仕様。 ここが肝ですね。 下を開けてコクーンシルエットを無効化出来ます。 コクーンシルエットをキャンセルした場合、その開いた前裾は両サイドに綺麗に逃げていきます。 裾が【A】の字に捌けていく。 これはオーバーサイズのアウターではなかなか成立しない現象。 ボトムスを(下手すればベルトも)ちゃんと見せられるという意味では、とてもレイヤード映えする仕様。 ビジュアル面での線のリズムも心地良い。 デザイナーがどこまでを見据えていたのか分かりませんが、この時代にしてはかなり、着用者に着方の自由があるデザインです。 そんな理由で、 レディースアイテムですけれどメンズがバサっと羽織っても格好付くかなと。 ※メンズの場合袖丈だけ気を付けてください。 あとはこの化け物みたいなレザークオリティなんですが、ここに関しては今回のポップアップで実際触ってもらえたら理想です。 仮にオンラインでのご注文となれど、 きっと期待を超えるであろうクオリティではありますけれどね。 RUFFOに限らず この辺りの年代のレザーウェアはとんでもないクオリティの物が多いです。 ただ、そんな中でも頭ひとつ抜けた柔らかさと肌理の細やかさ、 そして[それを活かし切るハイデザイン]。 きっと御感動していただけるんじゃないかな。 Made in ITALY riri_Zips サイズ表記40 肩幅: 身幅: 着丈: 袖丈: あんまり身長高いと似合いづらい服です。 合う身長で言うと150~170くらい。 袖の飾りボタンが左右一つずつ欠損してます。 が、さして違和感はございません。
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c90's FERRETTI STUDIO by A.FERRETTI Stole_Collar Design Super_Wide CO
¥37,000
50年代のイタリアに生まれ、 ドレスメーカーショップを営む母のもとで育ったサラブレッド アルベルタ・フェレッティ。 日本では Philosophy Di Alberta Ferretti って名前のセカンドラインが有名でしょうか。 あとはインポートブランドの内タグでよく見る 【AEFFE】社を(実弟と一緒に)創設した方です。 こちらのFERRETTI STUDIOは 件のフィロソフィーとはまた違った位置感のカジュアルラインかな? 80~90年代のユーロオリジナルワークです。 メインラインでやればいいのに って感じのエネルギッシュなビジュアル。 先ず目を奪われるのが 表裏共に本体と同じ生地で構成した大判ストールを襟としてくっ付けた、 珍しい“ストールカラー”。 そのまんま垂らしても ラフに巻いても どっちも素敵。 丁寧に裏地とのコントラストを仕込んだ仕立てが上品なアクセントを付けてくれます。 そしてこの特殊な襟型だけじゃなく、 レディースのハイプレタならではの 意図的なスーパーワイドボディも可愛い。 肩幅/身幅が共に役86cmあるんです。 そして 裄丈がおかしな数値にならないよう 袖丈は短く詰めて調整されています。 手首周りのアクセサリーや 手袋といったさり気無いドレスアップも 正しく引き立たせるための文脈。 現代に当て嵌めるなら美しく彩られたネイルもこのドレスアップに入るでしょう。 レディースコートの定番である 淡いクリームベージュのカラーリングと 定番と呼ぶには質の良すぎる、 薄手のウールカルゼ生地。 必然、スタイリングは良い意味でイージー。 でも仕上がりは明確に瀟洒。 “悪目立ちはしないけど 根本からレベルが違う” そんな皆んなが夢見るポジションを 澄まし顔で鷲掴む、 デザイナーズヴィンテージとして100点の 素晴らしいコート。 肩パッドも無しの綺麗なドロップショルダー。 鏡を見るのが楽しみになります。 Made in ITALY サイズ表記42 肩幅:86 身幅:86 着丈:95 袖丈:35 裄丈:83
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c90's FERRE JEANS Logo_Embossed Design Loose_Fit Hooded Coat
¥33,000
ドカンとルーズなフーデッドコートを テラテラのフルレザーで仕立てた、 ラグジュアリーなストリートテイスト。 GIANFRANCO FERRE のカジュアルライン、 FERRE JEANS のパワフルピース。 今回幾つか用意のある GIANFRANCO FERRE の服。 その中では比較的“シンプル”なのかな。 質の良いレザーを使って オリジナルのスナップボタン作って 丁寧なエンボスでレーベルネームを入れて そうして仕立てられた オーバーサイズのカジュアルコート。 でもまあ あくまで「比較的」です。 先ずジップ。 これジップの片方は身頃に叩き縫われているだけなんですけれど、ジップテープの端を全部レザーで包んでから叩き縫ってるんですね。 仕様はイージーなんだけど その前段階で凄まじい手間掛けてる。 (こういうの本当に大好き) そして次に 前述したレーベルネームのエンボス加工。 これもただレザーに型押ししてるのとは な〜〜んか違う。 多分裏面(というか内側)に何か仕込んでます。 エンボスに反応しやすく、その型の凹凸を強調するクッション材のような物が。 各ディテールのベクトル自体は、 あくまでカジュアルを向いてますよね。 でもその水準が 後追いを許さない。 結局カジュアルの顔したハイエンド。 これで他の色使ってたらまた違うテイストですけれど、オールブラックってのがまた良い。 この辺りのバランスは、最終的なスタイリングのし易さにも繋がってます。 殆どこれと言ったダメージや不具合の無い ミントコンディション。 長く付き合えそうじゃないですか。 Made in ITALY LAMPO_Zip サイズ表記L 肩幅:56 身幅:65 着丈:82 袖丈:64 フードコートって書きたいけど フードコートって書くと何故かショッピングモールのイートインスペースにワープしちゃうので、みんな洒落臭いけどフーデッドコートとするんですね。
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80-90's BEST COMPANY Yellow×Brown One_Panel Raglan Oversized Coat
¥28,000
ベストカンパニーのコートです。 ベストカンパニーをはじめ アメリカンシステムや バイアメリカンなど、 Olmes Crretti氏のクリエイションを スウェットでばかり取り扱ってきましたが やっとこさコートと縁がありました。 ヒップが隠れる丈の リラクシングなラグランコート。 コロンとしたミドルイエローと ブラウンのセミラウンドカラー。 左胸にモチーフ刺繍。 裏地でこれまたパキッとしたロイヤルブルー。 裏までチラッと見えてこそ完成する 小粋なカラーコンポジション。 このポップな配色のキャラクターに合わせて 袖の仕様はカジュアルな一枚袖のラグラン。 まるっと綺麗に、 比較的華奢に肩を落とす設計は こうしたコートを選ぶようなスタイリングと とっても好相性ですね。 両腰のパッチポケットも特筆点。 マチを組んだ立体的な構成のポケットなんですが、外側サイドの底角のみ端ステッチを排して立体構成を解放してます。 理屈としては逆かも? 立体感のある型紙で組まれた3Dカーゴポケットだったんですが、片方の底角以外はマチを畳むように端ステッチで叩き縫ったデザイン と書いた方が正しいかもしれません。 色彩設計の時点で強い個性を宿したこのコートに、このさり気無くもユニークなディテールデザイン。 本当に心憎いセンスです。 アイテム自体が滅茶苦茶珍奇なポジショニングをしてるので、実際着る時はド定番みたいなアイテムを合わせて娑婆に引き寄せてやるのも良い感じ。 バーバリーのノバチェックとか。 互いを引き立て合う感じがします。 さてそんな素晴らしいコートなんですが コンディションはあんまり良くありません。 右腰ポケットに薄い汚れがあるのと、 前を締めるスナップボタンがそもそも欠陥構造で使い物になりません。 (ジップは無事です。) また、首裏にフードが何かがらあったようなのですが、そちらも欠品しております。 見た目的に汚いってよりも 条件的に残念なのが重なってるって感じですね。 それら踏まえた上でまだ尚 魅力的です。 是非ご検討ください。 Made in ITALY LAMPO_Zip サイズ表記XL 肩幅:- 身幅:73 着丈:90 裄丈:93
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VTG-AQUASCUTUM Easy_Tailored Active Coat
¥13,000
言っちゃえば “一般的ではない” アクアスキュータム。 アイコニックなトレンチコートの類とは勿論異なりますし、それと生地を同じくしたクラシカルなステンカラーコートなんかともまた全然違う。 もっと格式の低い、 極めてカジュアルなハーフコートです。 Showerproof ですって。 ウォータープルーフほどじゃないけど 霧雨くらいならなんとか! みたいな話ですかね。 控えめなネーミング。 別にコーティングやオイルは感じない普通のコットンですけどね……。 本当にシャワープルーフなのか……? ま、そんなのはさて置き このコート仕立てがかなり「変」です。 裏地はあるんですけど一枚仕立てです。 というのも アクアス定番のクラブチェックの裏地と 表地をキルティングステッチでドッキングした生地、 これを一枚の生地としてカウントして仕立ててるんですね。 で、 各所シーム、意地でも簡素な仕様を選んでる。 巻き縫いも折伏せ縫いも断固拒否。 脇シームとかもシンプルな中縫いオンリー。 襟付けすら 見返し付けずにただ縫い付けてお終い。 ただ、その代わりに 全部のエッジを完全にパイピングし切ってる。 いやまあ それでもいいけど そっちの方が大変じゃない………? という気持ち。 「良いよね!」 というご紹介じゃないです。 「こんな変な服もあるんです〜」 のページです。 襟の立ちは物凄く綺麗ですね。 あんまり情報の無いモデルですが、 タグ的には とりあえず1979年以降のものでしょう。 定番ブランドの「その他枠」。 こういうのがお好きな同じ穴の狢方、 絶対いらっしゃると思います。 Made in ENGLAND サイズ表記R42 肩幅:48 身幅:64 着丈:85 袖丈:65
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c80's ZIP ITALY Metal_Toggles Design Marine JKT
¥23,000
80年代のイタリアにおけるハイカジュアル。 ステータスとしてのセーリングカルチャー、その輝きを映したマリンテイストの群雄割拠がこの時代の見どころ。 この服は仄かに起毛させた薄手のコットン仕立てのマリンコート。 裏地も無し。 本格的な防寒じゃなく、あくまで防風と撥水を旨としたポジションのライトアウターって感じですね。 潮風にパタパタ靡かせちゃったりして。 鈍く濁ったミルキーグリーンに キラリと輝く金属製のトグルシステム。 トグルを留めるロープコード台座も金属製。 ぽってりしたビジュアルをキリリと引き締めてくれる巧みな異素材ミックスです。 そしてその異素材ミックスに拍車を掛けてくれるのが 袖口のリフレクターカフス。 ここもシルバー。 優しくもエッジが効いてて楽しい一着。 堅固な魅力を持つ良い雛形と それを彩る豊かなディテールデザインボキャブラリ。 “ガチ装備として” ではなく “ファッションとして”の マリーナウェアの黄金期。 全開のポップアップで出しそびれたやつです。 Made in ITALY サイズ表記M 肩幅:56 身幅:67 着丈:81 袖丈:63
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80's CLOSED by M&FG Reversible Systen Work_Taste Tailored JKT
¥48,000
先のポップアップにて メインテーマ再現要素のひとつとして据えた 「M&FGの初期作品群」。 BALLから始まる進撃のネクストステップ 【CLOSED】のご紹介です。 彼らの1番最初のシグネチャーレーベル【ÇA】から78年に名前を変えて誕生したこのレーベルは、前項の【BALL】より更に大きな躍進を遂げ、BALLと共に世界を席巻しました。 その勢いはは勿論日本にも波及し、 80年代の「スーパーボール」や「ボールショップ」にてBALLと共に取り扱われるのですが、その過程でインポートのオリジナルピースから日本製のライセンスビジネスにグラデーション移行していきます。 最近はその素晴らしいデザインが評価され、オリジナルピースなんかは価値に応じた値付けを見掛けることも増えましたね。 さあ、私の大嫌いな 「リバーシブルの洋服」です。 このジャケットには 「リバーシブルは何故ダメなのか」 ってのがギッシリ詰まっており そのマイナスを跳ね返すだけの 圧倒的なカッコ良さがあります。 ベースはカバーオール型のワークジャケット。 どっちがA面とかは、多分無い。 ウールシャモアの方は 流れるようなカッタウェイラインが決まったシングルブレストで アイスデニムの方は シングルを無理やりダブルにしたような狭い打ち合わせ。 で、この2つの生地とアイテムカテゴリが とにかくリバーシブルに不向き。 リバーシブルってのは 本来「表」と「裏」に意図的に付ける微妙な寸法差を無くして同寸製図するんです。 その微妙な寸法差ってのは、 例えば 美しい襟のロールだったり 綺麗に肩に馴染むラインだったり 洋服、特にジャケットを美しく作成するに当たって絶対必須の金科玉条。 それを捨てる以上、 どんな生地を使ったとしても発生する“仕立ての汚さ”には目を瞑ってリバーシブル機能の恩恵を楽しむ……というのが定石。 さあ 目を瞑るどころか 瞑った目を瞼諸共突き刺してくるような酷い仕立てです。 ラペルシステムは崩壊してるし 肩線周りも不正確な、デザインステッチのせいで変な余り方してるし、裾も全然綺麗に収まってない。 仮にリバーシブルじゃなくても、世辞にも綺麗と言えない仕立ての、ゴワゴワした生地のジャケット。 ついでにチラホラ汚れもある。 で、 それらをリバーシブルドッキングしたら そりゃこうなるよな。 ウールシャモアは裏面コーティングでも入ってるのか、異様に張り感が増してるし。 アルドチアバッタの差金でしょうね。 アパレル視点で見りゃ 「終わってる服」。 ただ ファッションはアパレルの物じゃない。 仕立てが終わってようが アイデアがチープだろうが 素材選定が終わっていようが 生地デザインが終わってようが 他に無いカッコ良さがひとつあれば勝てる。 ファッションは 楽しむ人の物です。 当時リジッドデニム全盛の中で、使い古したようなアイスウォッシュのペールブルーデニムを最初からデザインして作り出した先見の明、 アメリカンカジュアルのベーシックを 根本構造から作り替えるチャレンジングな創意、 そしてその根本からの改造にて ヨーロッパ的なジャケットをドッキングし欧/米の革新的な表裏一体を表現する鮮やかなアイデア。 “アメリカの風を躱わす者”という仮定は強ち的外れでもないのではないですか。 ある視点から言う「ダメな服」。 仮にダメだったとして、 それが生まれるのは【挑戦】をしたからです。 周りが安全圏から石を投げる中 ペン一つで立ち向かったからです。 3人の実験者の足跡をアーカイブする上で 非常に重要なピースであると考えます。 内タグ無し サイズ表記46 肩幅:50 身幅:55 着丈:73 袖丈:63 リアルなことをいうと 「アイスウォッシュ色なのにリジッドデニムみたいな硬さのあるカバーオール」って感覚です。 ガシガシ着こんで馴染ませてっていただくのが良い感じだと思います。
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CHRISTOPHE LEMAIRE Smoky Green Mask_Hooded Secret Pockets Design Active Coat
¥59,000
クリストフ・ルメールのオールドアイテムの中でも指折り、本当に出てこないハイデザイン。 奇跡の再入荷です。 ハイネック&ディープフードのアクティブコート。 アウトドアジャケットに見られる八の字型のポケットラインにフラップヨークを被せたポケット設計。 バックパックのショルダー部分と干渉し合わないための機能美。 ちなみにこの八の字ライン、結構高い位置から急角度で落ちてくるんですが、この1ラインの中に2部屋のポケットがセパレートされています。 胸ポケットと腰ポケットで分かれてるという訳。 非常に便利ですし、この1way2job機構は刺さる方多いんじゃないですか。 さあそのポケットに覆い被さるフラップヨーク部分、ここは縫製仕様で言えばウェルトポケットの上下反転をイメージしてもらえると話が早いです。 箱布の下端ラインがそのままウエストシームとして後身頃に伸びていく。 そうして伸びたウエストシームは背面下部でヒップポケットの土台ラインに。 そう、このコートは大きなヒップポケットが隠れてます。 ちなみにポケット内にはショルダーストラップが付いており、思いっきり畳めばポーチ状に小さく収納してバッグの様に持ち運べます。 なんか、コート自体がしっかりし過ぎてて畳める気がしませんしこのコートをしまい込んじゃうなんて勿体無いので私は試しておりませんが。 普通にバッグポケットとして便利です。 そしてこのニンジャテイストのフードが映した時代背景はY2Kムーブメント。 現代頻繁にフックアップされるキラーディテールですが、それもルメール特有のスモーキーグリーンで仕上げられればこの通り非常にアイコニック。 状態も結構良好。 バッグポケットにおけるカバーフラップのファスナー位置にアタリが見られるものの、プラパーツの劣化も無く、♧エンボスのファスナートップも全て揃っています。 ルメールらしいボトムスと合わせるよりは、このテイストのまんまタクティカルに組んで、この色味が持つ上品なエッセンスをこそアクセントに据えるとカッコ良いかなと。 Made in FRANCE サイズ表記2 身幅:55 着丈:80 裄丈:88
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1980's LAMATTA Mouton Collar Heavy Riders JKT
¥90,000
今回のポップアップのテーマに即しているか、 と問われれば 微妙なとこです。 イタリア最高峰のレザーウェアファクトリーの一つ、LAMATTAのスペシャルピース。 モードでもなければ ローカジュアルでも ハイカジュアルでもない。 フォーマルレンジとも違う。 強いて言うならエグゼクティブ、なんて言葉が相応しいのかな。 定義なんてどうでもいいや。 笑っちゃうくらい凄い服。 このプロダクトパワーの前では全部が駄文。 駄文だとしても、書きたいから書きますけど。 D&GABBANA G・FERRE G・ARMANI…… 時代を牽引したハイファッションの最高峰レーベルのレザーウェアをお世話していたファクトリーです。 若干時代感がズレますが、RUFFOと双璧 って感じのイメージ。 分厚いのにトロトロに柔らかい、 煮込み完璧の豚角煮みたいなレザー。 最悪の比喩。 襟はムートンボア。 このムートンボアも毛並みが整ってて綺麗な厚みがあって、劣化やダメージさえ無い。 素晴らしいクオリティ。 でも問題はその裏。 鬼が隠れてる。 合理では説明が付かないし 合理でやってるんなら紛れも無く大天才の思考回路。 縫い付けの時点で既にイレギュラーに折り畳まれて縫合された大振りなチンストラップです。 (この薄い一枚革もね、またトロットロで最高のテクスチャなんですよ……それは今はいいか。) 対岸のツインボタンに接続してみると、 なるほど確かにガッチリフロントの隙間を塞いでくれる……。 しかし不思議なカッティングです。 一般的な形状でも用は成せたでしょうに。 もしかして、 このチンストラップ下端に生まれる柔らかな革の弛み/ドレープを演出するためのデザイン? それなら腑に落ちる。 確かにここ、このジャケットに数多ある最高ポイントの一つですわ。 まあ正解は今や不明ですから、使っていくうちに色々と感じ取ってみてください。 そして最高ポイント、 もうひとつ紹介させてください。 「ダブルブレストのライダース」みたいなベースボディなんですが、このフォーマットにすると ・広い身頃 ・狭い身頃 の二つに、非対称な分かれ方をしますよね。 この服はメンズ企画なので左身頃が広いんですけど。 その広い左身頃での素晴らしいディテール発明。 そう、これは発明。 マフポケットとマップポケットを掛け合わせた複合型ポケットです。 (あんまり暖かくはないけど) 言わずと知れた名作、スウェーデン軍バイク部隊のモーターサイクルジャケット。 男心を串刺しにするあのフロントシステムの、極めてクリエイティブなアップデート。 流石に面白過ぎる。 先程、何かのアイテム書く時に 「ハイクオリティなモノほど弾けて欲しい」 なんて旨の逆ノブレスオブリージュを提唱しましたが、それをこの上ない水準で叶えてくれているのがこの個体です。 いや〜〜〜……… 最高。 なるべくミニマルに書き並べましたが、 やはりこの一言に収束します。 ちなみに 軍モノほどゴワゴワしてません。 黄金期のラマッタの革なのでそりゃそう。 でも重さは例のモーターサイクルのレザー版と殆ど変わりませんね。 かなり気合の入った重量感です。 我こそは、という御仁へ。 Made in ITALY BSC_Zips サイズ表記- 肩幅:64 身幅:66 着丈:77 袖丈:63 裾内柄のボタン裏ダメージあり&裾ボタン1つ欠損 袖に小さな皮革ダメージあり
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c80's ITALY VINTAGE Tunnel System Pockets Yatchnig Coat
¥25,000
今回イタリアンカジュアルを集めるにあたって 避けて通れないキーアイテムが 「ヨッティングジャケット」 80's当時のイタリアにおける“Hype”、 その最たる物の一角です。 (あとはモンクレールのダウンとか) セレブリティ世界のアスレジャーを映す、 謂わば“ステータス”として存在したアウター。 英国ヘンリーロイドによるOLMES CARRETTIのデザイナー起用や、ハイクオリティなヨッティングジャケットを作るタイニーレーベルの群雄割拠。 その点で見れば、やっぱりこの国は熱かった。 チェリーレッドのセーリングコート。 メイドインイタリー。 (すみません、レーベル名不明です) 防水ジャケット特有の、あのコーティングっぽいハリ感のあるボディはコットンナイロン。 そのコーティングを無視したのかなって感じの組成タグ。 (勿論 劣化/臭い無しのグッドコンディション!) さてこのコート 根本的な組み立て方が、いや、その組み立ての考え方からユニークです。 【レイヤードヨーク】ってパーツがありますよね。 クラシックなコートの背中に多くあるような、雨風を一旦ガードしてくれる、あのヒラヒラしたパーツ。 考え方としては“アレの超延長”です。 潮風や波飛沫の吹き荒れる洋上の服ですから、別に濡れてもいいんです。 そんな服の中で1番濡れてはいけない場所はどこでしょうか? ポケットです。 服自体は多かれ少なかれ防水なり撥水なりの処理がされていても、ポケットの中の荷物は生身。無防備なんです。 じゃあどうするか。 普通「フラップ」を付けるんですよ。 ポケットの入り口に。 でもこのコートの作り手、 ここでの問題解決アイデアが面白い。 ・フロントヨークを超延長して、その一段奥にポケット隠せばいいんじゃない? ってのがアンサー。 出題者もこの回答は想定外でしょう。 「合ってると言えば合ってるかもしれないけど……」 「でもミニマルではないしな……」 五月蝿い! もうやったんだよ! そんな訳で、両サイドのririジップで作られたポケットは貫通してます。 その貫通した先に新しく本当のポケットがあります。 何か荷物をお入れの際はご注意あれ。 ちなみにこのジップポケットがある位置はまだヨークです。 本当の身頃はその奥。 なのでこのコートのアイテム名(タイトル)は 今回の「トンネルシステムポケット」か「ヨークレイヤードデザイン」かで凄く迷いました。 1番外のアウターとしてガバッと羽織るアウターなのでフィッティングもアームホールも結構大きめ。 何でも着込んじゃえます。 この国ならではの軽妙な色彩感覚と、ルーツならではの美しい着古し感、最高です。 ぜひ街でお楽しみください。 Made in ITALY riri_Zips サイズ表記46 肩幅:61 身幅:68 着丈:86 袖丈:57
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c1980's HENRY COTTON'S Cotton_Gabardine Ex_Oversized Balmacaan Coat
¥32,500
今秋 品数多めにご紹介出来そうな プレインターネット時代の イタリアンカジュアル。 Osti、Ciavatta、Caretti……、彼らが作った轍とは少し違うレンジですが、この時代からしか出てこない貴重な個体です。 希少なイタリーオリジナルの HENRY COTTON'S より。 スポーツ…… というより大人のアクティビティウェアレンジ。 途轍もなく大きい カジュアルなバルカラーコート。 さっきああ言いましたが(アクティビティ) この個体に関しては違います。 例外、その他、アザーピース。 カジュアルでスポーティ(当時感覚)なルーズフィットのブルゾンを羽織った外からからでも、無理なくバサっと羽織れるフィッティング。 正真正銘の「オーバーコート」って訳ですね。 カジュアルレイヤードのラストピース。 レングスも長いですが、横幅も凄まじいです。 70オーバー。 レングスが120あるせいで、 縦横比で見ると常識的なバランスに見えてしまうんですよ。 しっかり狂ってますからね、これ。 しかし当時にも 「バーバリーやアクアスキュータムじゃちょっと違うな……」ってシチュエーションがあったのでしょう。 あんまり畏まらずに でも デカいコートを着たい ってムード。 それを的確に狙い撃ったクリエイション。 袖は殆ど肩カーブの無い2枚袖ラグラン。 概ね何方でも、ドロンと綺麗に落ちる肩設計かと思います。 生地はコットンナイロンのギャバジンクロス。 そりゃこんなオーバーアウターにはこの生地でしょう。 最高ですよ。 着丈のせいである程度身長は必要ですが、 イッセイやヨウジともまた違う、あくまで田舎臭いカジュアルの文脈でのオーバーサイズ。 滅茶苦茶楽しい服です。 Made in ITALY サイズ表記54 身幅:72 着丈:120 裄丈:89 裾に軽微な汚れ
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