洋服解読所
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90-e2000's KRIZIA UOMO Fancy_Color Oversized Intersia KN
¥24,000
ニットの名手、クリツィアのメンズライン。 可愛い個体が多いですね、Krizia Uomoは。 老舗と呼ばれるだけの品質を保ちながら、ずっと攻めてる。 この時代のメンズ・ハイファッションにおいて「可愛い服を作れる」ってのは攻めです。 柔らかくも厚みのあるホワイトコットンをベースに、様々なファンシーカラーを霞の如く織り交ぜたデザイン。 これをオーバーサイズで作るという主張の強さ。 メンズが着ても殆どの場合オーバーサイズです。 寧ろレディースの方が似合うのかと思いきや、いやいや、これを大柄な男性がちょいゆるで着るのがまた良いんじゃないか、とも囁く様々な自分。脳内会議は活気があって良い感じ。 霞みたいなラインであしらわれたカラーセクションは、実は全切替のインターシャニッティング。 裏面を覗くと戦慄。可愛い見た目しといてゴリゴリの職人技。 何か具体的なモチーフがあるんならいざ知らず、こうしたボーダー柄じみた抽象画にインターシャを使う余裕。 流石はマンデリ。 「この街をファッションの首都へと変貌させた偉大な立役者の一人、マリウッチャ・マンデッリのいないミラノを想像するのは難しい」とジョルジオ・アルマーニに言わしめた、忘れられるべきでないクリエイターの一人です。 僕がこのデザインの中で良いと思っている点は配色です。 青もブラウンもベージュも、ピンクまで入っている。 つまりこの服と何かを合わせる時、デニムやレザーやトレンチコートなど、定番と呼ばれる一切に綺麗に馴染んでくれる。 これはデザインです。 感覚の表現から着用者の明日のワクワクまで、デザインという言葉が担う領域の広さを感じさせてくれます。 色調が重くなりがちなA/Wに映えるホワイトピース、又は春先に一枚でソフトに着たくなる、最高のニット。 Made in ITALY サイズ表記50 肩幅:50 身幅:58 着丈:77 袖丈:80
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90's KRIZIA UOMO Phoenix Intersia Knitting Cotton Jumper
¥25,000
温いホワイトのコットンニット。 フロントに鎮座してるのは鳳凰です。 ホウオウ!なんかテンション上がっちゃいますね。 中国神話のお勉強どうこうよりも、これはジョウト地方を旅したことがあるか否かで刺さり具合が変わるでしょう。 さてこのニット、鳳凰を主役使いするだけあって流石に滅茶苦茶 気合が入ってるんですよ。 モチーフ部分の色数、見てくださいよ。 顔周りの赤系の糸だけで4色も使われています。 全体では合計10色? しかも一部は質感を変えて、シルクみたいな光沢のある糸が選ばれてますね。 グリーン単色で済みそうなところも、同系色の光沢糸を編み混ぜて解像度をグッと上げている。 そして、これらは全てインターシャニッティングです。 各色(糸)のセクション毎に細かく切り替えるように編んでいく、途方も無く大変な技法。 10色も使ってのインターシャって可能なのか? コンピューターニッティングでもインターシャは一応可能なんですが、その場合は色数制限があるそう。 まぁ多分マシンだと思います。 こんな大変なのを手仕事でやったなら絶対ハンドニットってタグを付けたくなると思うし。 サイズは小さめ。 フィッティングは緩め。 肩幅や身幅、アームホールはルーズだけれど、袖丈&裄丈がそこに比例している訳ではなく、広い横幅はあくまでドロップショルダーの材料想定。 ソリッド過ぎない、文化系っぽい優しい大人の洋服デザイン。 そう、作り手は KRIZIA UOMOです。 (ブランドタグは欠損) この時代のクリツィアのニットはやっぱり頭幾つか抜けてる。 UOMOと銘打ってはいますが、女性にもすごくお薦め。 Made in ITALY サイズ表記M 肩幅:62 身幅:59 着丈:60 袖丈:47 裄丈:78
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c90's KRIZIA UOMO Cotton×Nylon Mix Grey Melange KN
¥22,000
ニットの名手KRIZIA のメンズラインより、コットンナイロンで編まれた不思議なニットベスト。 形は普通です。 生地の面白さ、正確には「糸の面白さ」でしょうか、それにバリューを注ぎ込んだデザイン。 ダークグレーからライトグレーの範囲でメランジを作った編み地なんですが、その狭いグラデーションの中に透明の煌めきがキラリ。 グリッターと呼ぶにはあまりに儚い、極めて鈍いエフェクト。 これがナイロン40%も入れた効果でしょうか、トコトン地味な中に小さいながらも特殊な創意。 「なんか良い」と思って手に取る普通の服。- -それが古着であれサラ着であれ、その感覚の真奥には意図的であれど/なかれど、こうした“ズラし”が発生しているように思います。 これは“意図的な方”のそれ。 デザイナーズならではの服です。 それも、メンズウェア・デザイナーズならではの、ですね。 ベーシックな服着たい時のための 「結局そうじゃない服」。 最後になりましたが、肌触りもなんかユニークです。 コットン100に比べて仄かにヌメっとしてます。 Made in ITALY サイズ表記L/50 肩幅:43 身幅:46 着丈:61
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KRIZIA UOMO Fake_Patch_Work Design Double_Jacquard KN-VE
¥20,000
いつの間にか店としても大好きになった KRIZIAのクリエイション。 その中でもやっぱりユーロオリジナルのパワフルな個体が好きです。 その中でもやっぱりニットウェアの挑戦的で大胆な創造が好きです。 その中でもやっぱりメンズライン UOMO が好きです。 さてこちらはアメカジを面白おかしくハイテクに作り直したユニークピース。 あのカテゴリには “色んなチェック柄をパッチワークした生地” ってのが、定番とまでは言わずとも、 まあ準定番くらいであるじゃないですか。 あれを表側だけトレースして、コンピュータニッティングのダブルジャカードで一発編みしたスーパーピース。 なので見た目はパッチワークなんですが、 どこにも縫い目はありません。 途方も無い色数。 面白い事するな〜〜〜ほんとに……。 さて ここまでは技術力。 ここからもう1アイデア。 色んなチェックが入り組んだビジュアル、 そんな中でもベストの構造線…… “身頃の前端線”ってのがちゃんと見えるんです。 パーツのアウトラインとも言うか。 ちゃんとフレーミングされてるんです。 これね アームホールとか見るとカラクリが見えるんですけれど、赤のリブニットで見返しを作って、その見返しをギリギリ表側にはみ出るように縫い付けてるんですよね。 この“ギリギリはみ出た見返し”がパーツフレームの正体。 コンピュータに任せて終わりじゃなく そこから、それが最大限に輝くよう手段を尽くす。 ここの一手間……というか作り手としてのアティテュードによって更に品格が跳ね上がってるように感じます。 もう何に重ねたって可愛い。 使いやすさは言わずもがな、着用感も非常に快適。 先ずは今回のサンプルスタイルみたくフーディにレイヤードしたい。 でもミドルレイヤーとしてブルゾンからも覗かせたい。 贅沢に悩める一着。 Made in ITALY サイズ表記S 身幅:57 着丈:66 Sなのにデカい。
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c90's KRIZIA UOMO Metal_Buttons Argyle Knit Vest
¥20,000
柔らかいウール系(判読不可)のニットに思い金属ボタンを選定したデザイン。 アーガイル柄ってのもフリが効いてる。 ただのお爺ちゃん服には落ち着いてくれない。 古いKriziaらしい捻りの入れ方。 背面のリブニットのピッチ幅も“らしさ”の一つ。 間隔が滅茶苦茶ゆるい。 メンズラインは本当に派手な事しませんよね。 徹底して趣味良い大人のウィット。 黒い服装する時にミックスしてください。 真っ黒に落ち切らない柔らかいブラックスタイルが気分の皆様へ。 (俺俺!) (こんなの滅茶苦茶今でしょう!) Made in ITALY サイズ表記M 肩幅:(43) 身幅:59 着丈:61
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90's KRIZIA UOMO × MISS DEANNA Crimson Red Oversized Cotton KN
¥19,000
KRIZIA ユーロオリジナルに限っては、誰もが認めるハイブランドであるものの、もとよりあんまりフォーマルなレーベルではないのです。 (「ハイ」と「フォーマル」は別軸) 遊びにも手を抜かない、その品性に並ぶだけの冒険心を持つ大人に向けたハイカジュアル。 南国のフルーツのような明るいクリムゾン。 必然的に生まれるバカンスムード。 それを陰から巧みに手繰るのがニットの女王、 【MISS DEANNA】です。 一見プレーンに見えるフロントには、編み地のリバースだけで見事にレリーフされた帆船の姿が。 よくよく見ると浮かび上がってくる……。 (舟はずっと浮いてるんだけどね) バカンスムードを盛り上げる夏っぺえモチーフ選定と、これを完全同色の最もインパクトが薄い手法だけで取り扱うバランス感覚。 これはスウェットじゃ出せないニュアンス。 あえて大きく言おう、ヨーロッパのファッション。 根本的なハイとローを分つのは、こうしたアイデアに宿るアティテュードなのかもしれません。 ドヤ感の無さ。余裕。 大人の夏休みニット。 Made in ITALY サイズ表記- 肩幅:59 身幅:60 着丈:76 袖丈:68
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c90's KRIZIA UOMO (EURO) Airy_Pink Cotton Cable Knit
¥18,000
90年代半ば以前の、古いクリツィア・ウォモ。 他のイタリアン・レーベルのメンズファッションからは中々出てこないファンシーで可愛い色味。 いや、メンズでこの色味…! それだけで稀少です。 男性の男性らしさ 女性の女性らしさ みたいな部分の探究にハイファッションの興味が向いていた時代ですから、こうしたジェンダーのハードルを超えてくれるようなレーベルって意外と少ない。 今ならそんな事無いのですけれど、でもそうなると品質面で敵わない。 ビジュアルどうこうでは届かない、洋服としてのデザインの質が圧倒的ですから。 極めて現代的な、当時で見ればもはや先進的な、柔和で優しい男性像。 これをちゃんと男っぽく、洋服に対してはギャップを以て着るのが格好良いと思います。 しかしパートナーとシェアして……なんて楽しみ方にも、これ以上無いバランス。 実際の桜みたいな淡いピンク、 春めくコットンニットの優しい重み、 当時のメンズのSサイズの均整。 着ていて気分が上がる洋服の筆頭です。 いつ着ても素敵ですが、先ずは春に。 Made in ITALY サイズ表記S 肩幅:51 身幅:56 着丈:69 袖丈:66 右袖など、経年相応の軽い汚れあり
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c90's AMANO LONDON Primitive Design Hand Knitting Heavy Cardigan
¥24,000
女子供に顰めっ面喰らいそうなチクチク系ニット。 チクチク言葉使う不届き者はチクチクニットの刑です。 AMANOのニット。 これは英国在住の日本人ニットデザイナーの天野さんが作ったブランド、ではありません。 【A mano = By hand = 手で】 です。 80年代末からスタートしたamanoはエクアドルの編物職人達と提携し、当時からフェアトレードを前提に素敵なニットワークをロンドンにインポートして販売していました。 この感覚、どうも既視感がありますよね。 僕もデジャヴを感じています。 それは弊店の敬愛するKOMODOのオールドピースを取り扱う中で触れた非西洋のカッコ良さとエシカルファッションへの関心とその本質。 KOMODOのニットはネパール中心でしたが、AMANOはエクアドル/ボリビア。 どっちも粗野で温かくて、ガサガサでクール。 効率化を極めて高水準で量産されるニットも最高です。 それもまた人の営み/情熱の一つ。 そこにそっぽを向く態度にファッションが抱えるクールネスの大事な部分がある気がします。 Tシャツの上からこれ着ると肌痛くてやってらんないので、デニムジャケットとかライダースとか、願わくば薄汚れた作業着とか、ある程度丈夫な上着の上から着てください。 世間一般が思う「ファッション」から距離を置く服。 こんなのを天使みたいなカシミヤニットと一緒に並べていたい。 クオリティのコントラストではなく、世界の広さを少しでも感じられるように。 幾何学模様と、下の方は魚かな? 魚を開いて干してる時の図柄みたいに見えます。 Made in Ecuador サイズ表記- 肩幅:67 身幅:62 着丈:74 袖丈:52 裄丈:86
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2000A/W CHRISTOPHE LEMAIRE Charcoal_Grey×Blue Minimal Sport JKT
¥24,000
良い配色の地味なトラックトップ。 気怠げなチャコールグレーで快活なトラックトップを作ろうと思うその性格が先ずもう好きだ。 全体的に凡そ均等にフェードしてきています。 そしてここからも結構フェードは入りやすそうな雰囲気のテキスタイル。 よく肘付いて仕事する人とか、肩に鞄の紐かける人とか、それ全部パーソナリティとして刻まれてしまうんじゃなかろうか。 ルック取り扱いの古いクリストフ・ルメールって、古い中でも各時代によって結構ノリが違いますよね。 この2000A/Wなんてのはミニマルテックのド真ん中。 弊店でも昔フーデッドコートとか入れましたね。 そして90年代の前半から半ばくらいはエスニック。 性格に言えばパリ視点での趣味良い系エスニック。 あえて嫌な言い方するとファッション感覚のエスニック。 パリっぽいのはこっちだと思います。 ではこのY2K個体はどうなのかというと、なかなかどうして、めっちゃパリっぽい。 綺麗なサイズ感でダル着を着る、ノームコアに落ち切らない飄々としたクリーンなチープ・シックの感覚。 生地デザインの段階からこの辺見据えて狙ってたんじゃないの?って感じ。 定番から外してルコックとかパトリックとかでトラックトップ選んで着る感じ、趣味良いなと思うんですけど、その感じ。 Made in FRANCE サイズ表記3 肩幅:45 身幅:52 着丈:62 袖丈:56
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AQUASCUTUM 145th Anniv. Design Silk Scarf
¥12,500
SOLD OUT
無双仕立ての特級シルクサテン。 フリンジはボディとは別素材でゼロから縫い付ける仕様。 ボディの先端をそのまま捻って作る量産型フリンジとは違う、大変なやつ。 この極めてラグジュアリーなシルクストールを彩るのは、170年以上の歴史を積み上げて来た老舗のデザインスケッチアーカイブ。 今やアイコンとなったトレンチコートを登場させずとも、レディースへ向けたコートのバリエーションはこうも様々。 このストールをどんなビジョンで使って欲しいのか、鮮明に伝わりますね。 ただ申し訳ないけれど、現代日本における我々はその意志を汲み取ったり、あえて無視して自分達の美意識でカオティックにミックスしたりします。 ターバンみたいに巻いたり、カジュアルなキャップとレイヤードしたり、サッシュベルトみたいに巻いてしまったって良いでしょう。 勿論メンズ/レディースどっちで使ったって良い。 緊張感すら感じる程のハイエンド、これが名だたるファッションハウスでなくアクアスキュータムから出るという意外性込みでお楽しみください。 Made in ITALY サイズ:31×168
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c80's EURO ADIDAS Retro Sport Taste Ex_Shorts
¥9,000
運動する時のショーツです。 こういう日常に近い距離で存在するものほど、そのルーツの差異が静かながらも強烈に伝わるのではないですか。 なんか、実家にありそう。 でも確実に無い。 2000年代のイタリア人の家庭にタイムリープする事が出来たなら、押し入れの奥の奥、クシャクシャになって押し込まれていたりするのでしょうか。 「あんたこれ、流石にもう着やへんか?こんなヘロヘロのやつ〜」 「ほんまにそれ私のか?そんな短いんもうよう着やんで〜」 イタリア人を妄想翻訳する時ってなんで関西弁なんでしょうね。 こういう薄いダル着って大掃除の時期に出て来るんですもん、寒くて眼中にも入りませんよね。 さてイタリアの80年代、色彩がファッションを支配していた時代のブラック。 現代とさして大きく変わらない柔らかな生地感、現代より些かぽってりと可愛いバランスのトレフォイル。 夏場にも良いのですが、トップスレイヤードで重さが出てきた時のボリューム調整役としても優秀ですよ。 PradaやChloeのミニスカートにロングブーツだとキメキメ過ぎちゃうところ、こういうのがあるとお洒落です。 実際は割と丁寧に保管されていたのかな、割と綺麗なコンディション。 Made in ITALY サイズ表記L ウエスト:66-74 ワタリ:35 股上:32 股下:6 裾幅:31 ウエストは平置きで66 ここからゴムで不安無く伸ばせる範囲が74程。 そしてドローコードもあるので自由に絞れます。
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c90's ARMANI JEANS Ecru Linen Loose_Body Tailored JKT
¥21,000
精巧でハイエンドなテキスタイルデザインを身上としたARMANIというレーベルから出るには些か朴訥過ぎるか、何の色気も無い田舎者のテーラードジャケット。 もとよりルーズなフィッティングの上、身体に沿わせるシェイプも殆ど無し。 袖も少しの前振りは感じるものの、スリムスーツと比べると随分ぽってり。 ラペルも上襟は角を落としたラウンドカット。 これまた柔らかいムード。 あんまり有名な言葉ではありませんがクローバーリーフと呼ばれる襟型ですね。 ここには、ソリッドで構築的なメンズスーツをソフィスティケートする、という点において極めてアルマーニらしい態度は感じます。 ポケットは全部パチポケのカジュアルなフォーマット。 外に縫い付けるパッチポケットはポケット使用の中でも一際カジュアルな型ではありますが、その縫製時にキチンと中縫いオンリー、外にステッチを出さずに仕上げている点は作り手の矜持を感じちゃう。 態とらしいまでのカジュアルをやろうとしてるんだけど、どうしてもプライド捨てきれていない感。 僕こんなのとっても好きです。 畑仕事にそのまま着て行けるような牧歌的なビジュアル。 ここまで田舎っぽくデザインされたテーラードジャケットってのも中々出会えない。クオリティを前提に置いて探すなら、の話だけれど。 フィッティングがゆるいのでスウェットやセーターも無理なく挟めます。 冴えないフーディとか合わせるのも良いですね。 ちょっと淡い感じの、ジャケットと似たトーンのやつとかであえて締めずにぼやっと、なんて。 Made in Hong Kong サイズ表記52 肩幅:51 身幅:64 着丈:80 袖丈:67
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c90's ARMANI JEANS Ecru Linen Casual Slacks (D.Stock)
¥17,500
今回セットアップっぽく同生地仕立てのジャケットもご紹介していますが、サイズ表記が違うので別々のページに分けています。 さてこちらも極めていなたい。 お察しの通り、“デザインされた野暮天”です。 前を見ると2タック+スラントポケット、いかにもアルマーニって感じの雛形です。 しかし後ろは違う。 スラックスっぽく作ったフロントとは打って変わってカジュアル。 なんとヒップヨークを入れちゃってる。 これは中々珍しい。 ジーンズにとっては必須要素ですが、ワークパンツでさえ入らないものもあるくらい、極めてカジュアルな記号ディテール。 そしてそこのシームでスラッシュポケット作ってフラップ追加。 ここはスラックス感が帰ってくる。 なんだこのミックスは。 ひとつひとつのディテールは普遍的なのに、その取り合わせが気持ち悪い。 分かります?肉じゃがの中にマカロニ入ってる感じ。 こんなのが古いアメリカ服から出てくれたりなんかすると面白いんですけどね。 ARMANIはそういう面白さまで守備範囲だったりします。 Made in HongKong サイズ表記44 ウエスト:78 ワタリ:35 股上:36 股下:84 裾幅:20.5
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1980's MAILLAPARTY by M&FG Patterns_Layered Design Active Jumper
¥45,000
80年代のフランス製ジルボー。 MAILLAPARTY名義でリリースされた重たいニット。 発色の良いニットにダブルジャカードで総柄を入れて、それまでのニットの印象を大きく裏切ったデザイン。 まるでストリートレーベルのTシャツをニットウェアにインポートする感覚。 80年代のフランスに端を発する流行。仕掛け人はOXBOWでしょうか。 サーフウェアからエクストリームスポーツ繋がりで地続きに発展したゲレンデ・アクティブウェア。 それをジルボーが作るとこんな感じ。 アクリル使わずにウール×ナイロンで組んでます。 グレー×ブラックのストライプに、断片的な幾何学模様をコラージュ。 柄の部分的レイヤード。 やっぱりアシッドですね。 ユニークポイントはタートルネックの左側には肩までザックリ開くririファスナー。 このファスナーは左右の裾にも入ってます。 これを開くと着る時にちょっと楽になります。 ニットウェアってそもそも伸びるからあんまり意味ないですけれど、でもあった方が可愛いです。 少なくとも僕はそう思います。 雪山レベルに寒い日はこの上にアウターとかガバっと羽織って欲しいですけれど、秋冬はこれをアウターにしても大丈夫なくらいボリューミーです。 それこそOXBOWのニットと同じ感覚でお使いください。 こういうのがクローゼットにあると急に来る寒波も楽しみに変えられそう。 今年の秋、一瞬で終わりそうですね……。 (終わりました) Made in FRANCE サイズ表記L 肩幅:66 身幅:68 着丈:75 袖丈:60 裄丈:95
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c1990's PRL Reverse_Fabric Short Raglan SW
¥22,000
オレンジのスウェット。 しかもラルフローレン。 ポップ過ぎる。 なかなか着れないよ、こういうの。 という声は割とある気がします。 被害妄想とか言わないでくださいね、実際僕もそういう気持ちまぁまぁ分かりますから。 それって本当にビジュアルのポップさに起因している場合と、本当はその「印象」に起因している場合とがあります。 端的に書くと 「オレンジのスウェットが嫌」なのでは無く、「オレンジのスウェットを選ぶ自分」が嫌だったりするのです。 “嫌”とまで極端な言葉ではないにせよ、年甲斐も無くポップ振ろうとするのに引け目を感じる〜とか、もっと大人っぽい服が着たい〜、とか。 そういうパターンを全部じゃないけど一部ひっくり返せるギミックがこのスウェットにはあります。 それが生地の反転。 いや文字通りひっくり返ってんのかい。 これが本当のリバースウィ これスウェット生地が裏表逆で作られています。 パイルが表に出てる。 スウェット生地の実用的なメリットは全部無くなります。 -でも、もういいでしょう? もうみんなファッションとして着てるんだし。 実際その名の通りに汗を吸わせるために運動着として着てる人いないでしょう。 じゃあもういいんです。 その由来さえキッチリ分かっていれば、そこから先どんなルートを辿るかは我々の自由です。- と、そう言ってくれているようなデザイン。 この大胆な裏切りは、ポップ過ぎる雛形全部を呼び水に変えてくれる。 全部この裏切りのための壮大な前振り。 ステッチ仕様のチョイスも完璧of完璧。 インサイドアウトとギリギリ明言しない、崖っぷちまで攻めるオーバーロック。 もうそこまで言うんやったら告ったらええのに! これ非公式からリメイクとして出るのは超つまんないんですけれど、ちゃんとラルフから、しかもオールドレンジから公式で出て来ると滅茶苦茶良い。 なんなんでしょうね、この感覚。 とりあえず天邪鬼な我々のための (若干わざとらしい)裏切りデザインです。 ベタに、しかしこのスウェットのデザイン感覚に倣って、青いデニムとか合わせるのも良いんじゃないですか。 Made in PERU サイズ表記XXL 身幅:68 着丈:71 裄丈:56 ちなみに、裏毛のボリュームはかなり控えめの、比較的軽い生地です。
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80's CLOSED by M&FG Hard Damaged Worn_Out Jeans
¥27,000
SOLD OUT
定番のXヨーク製図。 これは貴重なオリジナルレンジ。 今までジルボーの服って絶対的な第一印象として「デザイナーズ」だったんです。 それは今も別に変わっていないし変わりようもないんですけれど、それに隠れてる「デニムウェア」であることってのを忘れてしまいがちです。 そう、これ仮に製図が普通のジーンズパターンだったとしても、この着古し感の時点で既に滅茶苦茶カッコ良いんですよ。 ジーンズとしてマッチョ。 身体が出来てる。仕上がってる。 そこにジルボーのカッティングエッジがトッピングされてる。 贅沢です。贅沢界隈。贅沢界隈?それはただの港区か。 でもこの贅沢ってのは、大トロに雲丹乗せるような頓狂じゃない。 ブリ大根です。 お互いがお互いを完璧に引き立て合って場外ホームランになるあの感じ。人間関係もかくありたい。 ちなみに、正確に言うとブリ大根って大根が若干ブリを喰ってるでしょう。成り上がり度合いの話ね。 このデニムで言うとブリが「M&FGのカット」ですよね。 そして大根ってのが、「デニムウェアである」という点。 ブリが大根をフックアップしてる。普段は釣り針でフックアップされる側のくせに。 これと同じくして、僕/etrakは例えば20%シルクの入ったウールをシルクウールと呼称します。 “割合の多い順”ではない。 少ない方、つまりトッピングになっている方を接頭辞にするんです。 これがブリ大根という言葉の構造です。 本当にどうでも良いところまで来ましたね。ちなみ過ぎた。 こうしてジルボーの速過ぎたカッティングセンスで味付けされた大根は、大根として素晴らしいうえに更に味の相乗効果でスパークします。 ただエゴイスティックにやりたいカッティングを盛り込むだけじゃない、あくまでデニムの本質/美しさを正確に捉えた上で慎重に執り行われる掛け算。 それは作った時以上に、数十年の時を経た今の方が魅力的なんです。この先も更に円熟し続ける。 チートですよね。 ここは料理に洋服が勝てるポイントでしょうか。 ヴィンテージという仕組みの絶対的な魔力。 ちなみにこれ貴重なメンズサイズです。 フロントボタンは打ち込みメタルと縫い付けプラの2段レイヤー。 縫い付けの方は多分後付けかな? 生地は所々汚れが散ってて、左膝には穴も開いてます。 他にも擦り切れ予備軍みたいに少し薄くなってる箇所がちゃんとあって、本当にリアル。 最初のused加工に甘えずに自分で着古した誰かがいるってことです。 このモデルでこのクオリティ、そうそう出会えません。 Made in ITALY (CFM) サイズ表記48 ウエスト:79 ワタリ:35 股上:36 股下:78 裾幅:18
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POLO RALPH LAUREN Irregular Big_Buckle Design Leather Belt
¥24,000
SOLD OUT
ベルトの途中に馬鹿みたいにデカいバックルが割り込んだデザイン。 このデカバックルは今だけ便宜上バックルと呼んでいますがベルトの開閉に直接関与しません。 これとは別で、一般的なピンループ仕様の普通のベルトバックルが中心にあります。 完全にアクセサリー感覚です。 とりあえず普通に(?)巻くと、デカバックルはパンツの右ポケットくらいの位置に来ます。 極めてイレギュラーなビジュアルですけれど、可愛いでしょう。 そう、可愛いのは間違い無いんです。 綺麗なスラックスとも問題無くマッチして、普通サイズのベルトループしかないパンツであっても、インパクトのあるボリュームベルトとしてコーディネート出来る。 しかもメンズサイズ。 こんなの今とても、とても良いですよね。 古着屋で探してもまぁ見つからないだろうと思っていましたが、じゃあサラ着なら当てがあるのかという話。ありません、すみません。 さてこのベルト、着用手順が(も)イレギュラーです。 先ず問題のデカバックルを右腰に据えて、そこを起点に両橋のボディをそれぞれ通していくかたち。 なのでメインバックルがある方と、バックルに通す穴が開いてる方の両方をチマチマとベルトループに通していく時間がある。 普通のベルトと比べて何とも違和感のあるセッティングですが、一旦履いちゃえばそこからは普通の着用感です。 数回着用したらセッティングにも慣れてしまいます。 ド真ん中じゃなくて片方に特大のアクセントを付けたデザインベルト、どう使います?ワクワクしますよね。 片方だけタックイン感覚でトップスの裾を引っ掛けてアシンメトリーな落ち感作りますか。LOEWEみたいで素敵かも。 ウォレットチェーンなんかも繋げたくなりますよね。 いや、なんならキーホルダー類もここに付けちゃっていいんじゃないかな。 「ポロバイ」ではない「ポロラルフ」、流石のハイエンドです。 こんなの出てくるんですね。 僕もそう思います。 Made in CHINA サイズ表記M ウエスト:80-90 ベルト巾:2.0/3.2/7.7 レングス:98 ※ベルト巾は ベルト巾/メインバックル巾/大パーツ巾 の順番です。 3.2cmのメインバックルを通せれば、着用できる計算になります。
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2004A/W TRICOT CdG Flat Pattern Felt Wool Cardigan?
¥27,000
SOLD OUT
「四角」をドッキングしたカーディガン。 これはアレです。 最初に目を引く変な言葉を置くことで最後まで読んでもらおうとするアレです。 でも嘘は言ってないんですよ。 普通のカーディガンに「四角」がドッキングしているんです。 ここ「四角形」としてしまうとなんか違う。 概念としての「四角」がドッキングしているんです。 この時期、最後っ屁と言わんばかりにキレキレのカッティングを繰り広げていたジュンヤワタナベのデザイン。 布の平面性を強く抽出し、洋服に完全に馴染ませず異物としてその平面をカッティングに織り交ぜたものが多く見られましたね。 このカーディガンもそうです。 一枚のフェルトウール(多分ボイルされているのでしょうね、定番のやつ)をランダムに縫い畳んで、そこに不規則にアームホールを開けます。 そこに袖を縫い付けます。 それで完成です。 外から見え言えばそれだけなんですけれど、ここで生まれるランダムかつ鮮烈なビジュアルは凄まじい迫力。 右脇腹後方に大きなツノが発生します。 身体と全く関係ない位置に「ゆとり」として発生しているツノなので、引っ張ってもゆとりの分が伸びるだけ。身体のフィッティングを邪魔することはありません。 それはさながら額縁、何かしらの絵画が生えた身体をフェルトで覆い隠しているような。 なんて解釈はドラマチック過ぎますか。 異様にデカい安全ピンが付属しますので、それで前を閉めたりしてください。 使わず開けっぱなしでも良い感じですが、あると良い感じのアクセントになります。 美術館に着ていく服!って感じですが、個人的には、普通にオフィスでブランケットとカーディガンの中間みたいな顔でしれっと使って欲しい服。 Made in JAPAN サイズ表記- 肩幅:52(?) 袖丈:59
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c80's LES COPAINS Extended_Edge Design Ex_Oversize CO
¥36,000
イタリアはボローニャの老舗ハイファッション・レーベル「Les Copains」より、この時代にしか生まれない変則デザインコート。 エクステンデッド・エッジ。 勝手に名付けてます、前端を大きく延長したカッティングデザイン。 ボタンやベルトを用いないフリーオープンの前端を、身頃一枚分くらい延長しています。 この延長分が無くとも普通のコートとして機能するところにこれを足しているので、その前端はタップリと余ります。 この大きな余剰分量を半ば“アクセサリー的”にドレープさせるというのが凡その着方。 何せ生地が素晴らしい。 ネイビーに少しパープルを混ぜたような瀟洒なダークトーン、こんな色のウール100%フラノ滅茶苦茶高いですよ。 この生地がそもそも何にも勝る装飾であるということです。 狙い通りに美しく靡かせるため、後身にも前身にも切替を入れない大判製図。 それを加速させるための前端拡張、というデザインの順番です。 正しく着ると打ち合わせの深いショールカラーになるのですが、人間が前を留めずに着る都合上、布は縦横無尽に動き回ります。 あまり固く捉えすぎず、「どこにどう靡いても美しいから適当でいいや」くらいでお楽しみください。 実際にそうですから。 Made in ITALY サイズ表記3 身幅:94 着丈:103 裄丈:86
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c90's PAUL SMITH (U.K.) Nep_Wool Felt Oversized CO
¥45,000
ヨーゼフボイスが用いたような無愛想で無表情なグレーをベースに、白や赤のネップが混ざったウールフェルト。 身の回りで言うと、防音カーペットみたいな色気の無い生地です。(流石にあれよりはずっと柔らかいですが) それをオーバーロックのみで、裏地を一切使わず仕立てたオーバーサイズのコート。 一般的に言うところの“ポールスミスらしい色彩感覚”ってのは鳴りを潜め、イギリスらしい鬱屈としたムードが前に出てきているように感じます。 こうしたオーバーサイジングのウールコートは昔のポールスミスがしばしば採用した雛形。 野暮ったくも素朴でイノセントなアン-ボディコンシャスは、80年代の毳毳しいパーティの終わりを印象付けるに充分なものでした。 希少性とは凡そ無縁な位置にあるこの素材だからこその切り替え無しの大判使い、そしてそこを走る工業的なステッチの相性が作る鈍いコントラスト。 永久に続く曇天のような重苦しい色彩とは対照的に、裏地を設けず縫製もミニマルに仕上げたルーズボディは至極軽やか。 何せこのコートには「身返し」すら殆ど無いのですから。 ……裏無しってのはまだ分かる、分かるというか、ある。存在します。 しかし、このように身返しまで廃して徹底的にミニマルに着地させるコートはそうそう出会えない。 出会えたとしても、その仕様選定に反してクオリティが伴った奇跡みたいな個体って殆ど存在しない。 この服の作り手のやりたいこと-デザインの本懐-ってのはここにあると思います。 何かボリュームのあるセーターやスウェットを挟み込むってよりは、この意外な落ち感をこそ楽しみたい服ですね。 ちなみに、モッズコート由来のフィッシュテールですら切り替えを入れずに綺麗にステッチトリミングされている部分なんかは僕の大好きなディテール。 Made in ENGLAND サイズ表記L 肩幅:58 身幅:70 着丈:110 袖丈:70
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2004A/W CoSTUME NATIONAL HOMME Turquoise_Blue Inside_Out Design KN
¥18,000
良い色、良い素材、良いサイズ感、良い意匠。 タートルネックのセーターとして文句無し。 文句無しどころか、100点の一着。 薄過ぎない。 塾講師がカッターの上から着るようなアレではない。 ちゃんと分厚い。 ニットウェアにやって欲しいことをちゃんとやってくれてる。 しかしデカ過ぎない。 分厚いからってダルっと着たい訳ではない。 コンパクトで小綺麗なフィッティングを損なわない範囲でのニッティングボリューム。天晴れ。 55%ウールと20%モヘヤ、そこに25%ナイロン。 モヘヤとナイロンが作るツヤとシャギー。 ウールニットに欲しい起毛感は残しつつ、野暮なニュアンス厨に振り過ぎることのない美しい生地肌。 色はターコイズと来た。 ニットの持つあたたかさ、それはベージュやブラウン、時にホワイトやバーガンディで表されようが、その対極を凛と行くカラーパレット。 つまりどういうことなのか。 空けてくれているのだ、他のアイテムのためにその枠を。 ここにベージュのコーデュロイ?ブラウンのコート?ブラックのレザー? 如何様にも合わせてください。 秋冬の装いにどんな色が差さると美しいのか、完璧に心得てる人のデザインでしょ。 随所にニットウェアならではのアプローチで散りばめられたインサイドアウト、これはアウターを脱いだ後の喝采までもデザインし切っている。 ボディバランスはベーシックです。 男女問わず。 Made in ITALY サイズ表記S 肩幅:43 身幅:45 着丈:58 袖丈:63
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c90's JOSEPH TRICOT Milk_White Cashmere Chunky Jumper
¥68,000
SOLD OUT
これは号砲です。 ヨーイドン、パン。 このパン。 花火の最後の一枚が散り、三寒四温が鳴り止み、さあ秋が始まるんだ、そう仄めかす気味良い10月の曇天、冷房も暖房も要らない部屋の中、イギリスで編まれたカシミヤのジャンパーと向き合ってる。 先生方が着るような、薄手のハイゲージじゃない。 寒さと、寒さに向き合う温かさ、そんなシンプルな回路とこそ向き合うチャンキーニット。 肌に触れて、エヘヘ、気持ち良いね、なんて別の誰かの物語、道具として真正面から研ぎ澄まされた、あたたかい上着。 歳をとったネルシャツの上から着込めるだけの、ずんぐりむっくり。 身巾とAHはのんびり広く、袖はその先に向けて直線定規で引いたようなテーパード。 幾らでも難解にテクニカルな芸当が出来るレーベルが作る、愚直なウォーム・シルエット。 このアイボリーはカシミヤの色ではなく、あたたかさの色。 30年後の日本じゃ、少しオーバースペックだろうか。 仄かに残る毛玉、乳飲み子の頃から知っているカラーリング、畳むと座布団くらい膨らむ生地肌。 ちっとも痩せ細る気配が無い。 昂るロマンのための服。 盛夏の日差しに遮られた、愛おしき季節へのヨーイドン。 Made in SCOTLAND サイズ表記- 肩幅:72 身幅:64 着丈:72 袖丈:53 裄丈:91 全体にちらほら、軽微な汚れあり
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c90's LQ MEN Neutral Grey Semi_Wide Slacks
¥21,000
面白いレイヤードスタイルや色彩のスパークを楽しむ際の必需品、グレーのパンツ。 これはヨウジヤマモトが展開していたLQのデッドストック。 大体90年代くらいかと推測しています。 暗過ぎず淡過ぎないミドルグレーのウールギャバジン。 ちょいルーズなボディバランスは1タックから成るセミワイド・テーパード。 もうありとあわゆる要素がバランサー。 中途半端だなんてとんでもない、本当に「グレー」って色に求められることを徹底的に網羅している素晴らしいデザイン。 裾はダブル仕立て。 ここにワンポイント。 ターンナップした裾を留めるボタンを拡大デザインしてますね。 こういうのって裾の内面に小さなスナップボタン仕込んで留めるのが相場ですが、それを逆手に取ったアイデア。 この大きなボタン/ボタンホールはフェイクではなく実際に使えます。 使うタイミングは恐らく一生無いですが、だからこそ、そこフェイクで妥協しない姿勢が素敵です。 ビジュアルさえ良けりゃ細かい所は効率化していこうね!って体のいい妥協の言い訳を討ち滅ぼすため我々は心血を注いでいます。 ヨウジの服ではありますが、Sサイズでややコンパクトです。 インパクトのあるオーバーサイジングでお探しの方にはお薦めしませんが、ヨウジの良さってのはそこだけじゃないよなとご存知でいらっしゃる皆様へ。 Made in JAPAN サイズ表記S Dead Stock ウエスト:73 ワタリ:35 股上:31 股下:72 裾幅:18
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c1960's FRENCH VINTAGE Moss_Green Jersey Minimally Sport JKT
¥23,500
PRESTILとECLAIR、フランス古着に頻出するファスナーを両使いした珍しい仕様。 ボディは所謂トラックトップです。 組成は分からないものの、恐らくポリエステルとかナイロンで作られたスポーティなジャージー。 裾とリブに絞りを入れ、ポケットは左胸の一個だけ。 何処の国でもまあまあ見ることのある、しかも古着としても良く出てくるタイプの服ですね。 しかしこれくらい古いとボディバランスに違いが出てきます。 当個体は70年代以降のものよりもボディバランスが正方形に近いです。 横に長く、縦に短い。 この個体なんて殆ど正方形です。 (身幅57×着丈58) 黄金時代のアメリカ服みたいなバランスですよね。 これがアメリカじゃなくユーロで出る浪漫たるや。 (これ書いてる途中思い出した、昔のagnes b.っぽいんだ) あとはネック部分のカットに個性が出てますね。 前首中心では左右の曲線を丸く繋ぐのが製図の基本なんですが、この個体はそれを無視してます。 首まで覆うハイネックだから分かりにくいんですが、襟の継ぎ目(襟ぐり)を見ていただくとカラーコントラストもあって観測し易いです。 ちょっとVネックになっているのがお分かりいただけますでしょうか。 意図的なものなのかスポーツウェア故の手抜きなのか、僕にはどっちとも明言出来ませんが、後者だと面白いなぁと思ってます。 定番なのにイレギュラーで、レアなのに普通。 そして天邪鬼な我々の心を突き刺しながらも至ってアノニマス。 良い服、もとい良い古着。 Made in - サイズ表記4 肩幅:55 身幅:57 着丈:58 袖丈:53 裄丈:83
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