洋服解読所
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c90's MISSONI Crazy Pattern Jacquard Knitting Vest
¥17,500
夥しい密度で入り組み合った複雑なグラフィックパターン。 編み物特有の画素数の粗さでドット絵みたいになってるけど、そうじゃなかったとしても全貌を把握し切れないようなバチバチのジャカードニット。 モノトーンに混ぜられるのはスモーキーに燻されたようなイエロー&ブルー。 アースカラーや暖色を多用して構築されることの多い「ミッソーニ・ニッティング」の中でもやや特異な立ち位置。 若々しい、言っちゃえばアシッドな空気感。 ここは好み分かれるのかな。 洒脱な壮年の、余裕あるカラースタイルを作るには定番のカラーリングの方が良いんだけど、逆に現代的なバランスにミッソーニを取り入れる分には都合の良い配色かもしれません。 90年代半ばより前のオールドピース。 生地組成のタグは見当たりませんが、明確にイタリーオリジナルの貴重な個体。 触った感じは多分コットンかな……? 又は、コットンベースにナイロンかレーヨン、もしくはリネンなんかを混ぜてると思います。 強撚糸特有のザラっとドライなテクスチャ。 秋冬はブルゾンの中にピリッと効かせたい(色味もそんなノリ)アイテムですが、この生地感なら暑い時期の羽織ものにも優秀です。 Made in ITALY サイズ表記48 肩幅:40 身幅:46 着丈:62 袖丈:-
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80-e90's PLANTATION in ISSEY MIYAKE Super_Wide Cutting Cardigan
¥39,000
SOLD OUT
大きな袖同士が繋がったようなこの造形…… 構造、伝わりますでしょうか。 言ってしまえばボレロみたいな感じです。 ただ、一般的なボレロと大きく異なるのは前合わせ。 かなり深いダブルブレスト。 ボタンもファスナーも無いフリーフロントですから、この余った分量はみんな だらり垂れ落ち、歩に連れ風に連れ、呑気にドレープしてくれます。 (この時代のPLANTATIONよくやりますよね) シワにならないよう正しく床に置いたら笹の葉みたいな横長楕円。 流石に服には見えません。 これは80年代の頃CLOSEDでも似た発想が見られましたが、横長ブルゾンの「横長感」を極限まで強調した時に辿り着くボディバランスです。 スーパーショート×スーパーワイドの掛算。 エキセントリックなまでのショート丈に、詰め込める限界量のダイナミック・ドレープって寸法。 綺麗に畳んで、はたまた掛軸みたいにくるっと丸めて、バッグに忍ばせましょう。 「冷房よけのカーディガン」ってのは、個人的にとても重要な夏の服です。 この時代のイッセイ・イメージのままドレープ全開で着るのも素敵ですし、メンズは思い切ってカジュアルスタイルにブチ込んだりしてみてください。 色揃えると意外と化けます。 Made in - サイズ表記- 肩幅:- 身幅:53 着丈:41 袖丈:- 裄丈:85
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2000's ARMANI CLZ. Soft Brown High-Gauge KN
¥21,000
SOLD OUT
何っぽくもないニット。 実際はウール(&ナイロン)だけど、全然ウールっぽくも無ければカシミヤっぽくもない、コットンもリネンもアクリルも、さっぱりこのテキスタイルの印象と結び付かない。 ハイゲージだけれど詰め過ぎてない。 折り畳んでもポヨっと返ってくる弾力感。 先生方がお上品にお召しになる薄いニットとは根本的に違う、でも防寒のために着込む温かなセーターとも違う、全くの中間地点。 これと似たボリュームバランスのニットウェアは中々見つからないと思います。 推定20年くらい前の服ですが、今の服みたい。 色は彩度を落としたローテンションのブラウン。 表と裏で若干色が違います。 テキスタイルのことはよく分かりませんが、多分ここがポイントな気がします。 アルマーニの服は分かり易い服も分かりにくい服も両方楽しいし、両方とんでもないクオリティ。 時代に流されないってよりは、どの時系列に立って見ても「時代に合ってるなぁ」と感じる。 流されないのではなく、流れた上で、良い。 多分2030年も2040年も、同じような感想を言うと思う。 Made in ITALY サイズ表記50 肩幅:44 身幅:50 着丈:70 袖丈:65 裄丈:90
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CALVIN KLEIN 205W39NYC Irregular Cutting Knit Top
¥39,000
R.Simonsが手掛けたCALVIN KLEINの再編集。 2017/Fから2019/PFまでの6シーズンでお開きとなってしまった、後にも先にも無い最高の饗宴。 「アメリカらしさ」を極多角的に抽出し、解釈し直し、コラージュ感覚で前衛ファッションに押し上げる仕事。 土壌があまりに悪かった、もとい同氏の創作に不利であったことは結果に明らかであるが、しかしこうした記号性の再編集による仕事、その最高峰を表現するに相応しいレーベルであったとも思う。 このノースリーブのニットトップは、シンプルな一枚の前身頃に不規則(というか無秩序風)なカッティングを織り交ぜたデザイン。 左肩から右腰に掛けて、身体を斜めに横断するタック。 (これは無秩序を装いつつ、その実身体のウエストシェイプを確かに拾っている) そしてそのタック縫製シームに別色のニットバンドを挟み込む、という構造。 これの何処がアメリカっぽいのか。 問うまでも無く、これは星条旗の赤白ストライプ部分である。 実際に掲揚されたそれが風にはためき不規則に絡む一瞬をでも切り取ったのだろうか、アシンメトリーなタック構造はそんな偶発的一瞬の映写とも解釈出来る。 そして「アメリカらしさ」という記号の抽出は具体物だけでなく、“スタイル”にも適用されている。 つまり「アメリカっぽい物」 だけじゃなく「アメリカ人っぽい着方」。 それはニットファブリックを用いていながら袖を切り落とす構造設計そのもの。 「ノースリーブ/タンクトップ好きだよね」の認識。 根底に“男らしさ”への強い賛美があるお国柄、そこも抽出してる。 結果として、「アメリカ人のノースリーブ」じゃなくて「ラフシモンズお得意のノースリーブ・スタイル」という領域にまで昇華してもいる。 そうした記号的な諸要素を、あくまで前衛的にコラージュするデザイン体系。 これは洋服1着単位で見るよりも、スタイリング一式、なんならトータルコレクション全部で見てこそ完全に伝わるはず。 このコラージュ感覚は洋服1着の中のカッティングやスイッチだけでなく、それら完成品を組み合わせるスタイリングにも等しく宿っているから。 このモデルは残念ながらランウェイの記録の中では発見出来なかったけれど、個人的には就任後最初のランウェイ、2017FWか2018SSでの仕事ではないか……?と目測中。 たった6シーズンですからすぐ全体像もご覧いただけるはず。 ご贔屓のランウェイサイトで是非ご覧あれ。 Made in ITALY サイズ表記 S 肩幅:(37) 身幅:42 着丈:63.5
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90's J.C.DE CASTELBAJAC Face Graphic Design KN
¥16,000
僕の大好きな配色で組まれたキャラクターTee。 いや、間違えた、Teeじゃない。 これは半袖ニット。 タグは欠損してるけど恐らくコットン。 夏に軽やかに着たくなる、タイミングバッチリのテキスタイル。 なんか、特にこのキャラクター(スピーディ・ゴンザレスといいます)が好きとかじゃないんですが、やけに縁がありますね。 弊店でも度々ご紹介しています。 メキシコ訛りのなんちゃらネズミ。 すばしっこくて悪戯好きで、アメコミのドタバタに無くちゃならない系のキャラ。 背景と帽子(特大テンガロンハット)は編み変えで表現して、顔の細かいパーツ類は表面で別布を縫い付けて表現。 本当に手の込んだ顔作り。 ドレスアイテムと合わせて欲しい訳じゃないんですけれど、あくまで大人の洒落として、程良く締めるとこ締めてミックスを楽しんでもらえると素敵だなと思います。 Made in ITALY サイズ表記- 肩幅:53 身幅:65 着丈:66 袖丈:24
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90's KENZO (FR) Turquoise-Blue Short Knit Top
¥14,000
美しいターコイズブルーのウールニット。 色味は勿論のこと、ニット特有の上品な空気まで含めて素晴らしい。 そしてそれが、快活で瑞々しいコンパクト・サイズで設計されているギャップ。 平成ギャルへの共感…と言うよりは、全く別のモード畑からのデザイン。 それは例えば、円熟期を迎えたe90'sのMontanaとかR.Gigliとかが牽引したソフト・エレガンスの文脈。 所謂「パーティの終わり」の時期ですね。 FERREが手掛けたDiorもそこに含められると思います。 ハイウエストやワイドシルエットを生かし切るコンパクトトップ。 折角なので同時期のMontanaがデザインしたハイウエストパンツと合わせて、コテコテにしてみました。 でも良い意味で時代感/時代遅れ感が無い。 ミニマル故のエターナリティ。 東南アジアの真夏にウールか……という気持ちが無くはないけれど、しかしこれはウールニットでしか生まれない品格。 背中の小さな明きデザインに使われているボタンも瀟洒な貝ボタン。 このクオリティを保ったまま現代トレンドにも再合致してくれる嬉しいヴィンテージピース。 フランス本国企画のKENZOオリジナル。 Made in FRANCE サイズ表記L 肩幅:32 身幅:42 着丈:43 袖丈:26 これでLサイズです。伸びます。
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2000's K.V.ASSCHE Twisted Rib-Edge Design Knit VE
¥21,000
KVAのツイストネックシリーズ。 あり得ない所を捻るデザイン。 それはポロシャツの台襟だったり、こうしたセーターの襟リブ部分だったり。 この一手のために縫製工程は一気に複雑になります。 特にニットなんて、どうやって編み上げてるのか。 ニットソーじゃないからある程度は機械が編むのだろうけれど、このネックラインだけは本当に想像出来ない。 この一点以外は、まぁまぁ普通というか常識的なんですけどね。 メリノウール100%の上質な触感。 モチっとしていてスベスベ滑らか。 色味も上品でお堅い印象のライトグレー。 真面目なニットベストですよね。 だからこそ首元のツイストが効いてくる。 普通のクリーンなスタイリングで纏めても、丁度良いアヴァンギャルドが胸元で光る。 ネックレスだと五月蝿すぎるところ、洋服の文字通り【ツイスト】ひとつで差し込むウィット。 あと胸ポケットが横開きなのもジワジワくる。 これ可愛いですよね。 KVAの服は細いイメージが先行しますが、とりあえずこの個体は細過ぎる事もなく、ストレッチも十全に効きますから安心してご検討ください。 見たことない内タグ。 かなり初期?詳細不明。 Made in - (Belgium?) サイズ表記XS 肩幅:(38) 身幅:46 着丈:68
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80-e90's DUFFER (EU) Tricolor Switched Yardie Cardigan
¥35,000
オールドダファーを代表する傑作の一つ “Yardie Cardigan”シリーズ。 “Yardie”、ジャマイカ人 のカジュアルな呼び方です。(庭師じゃないよ) このシリーズはジャマイカからの移民を多く受け入れたこの国における重要な歴史の1ページであり、Dufferが身を置いていたアンダーグラウンドシーンを映す重要な洋服。 オリジナル以降、様々なタイミングで復刻されるその名作の、オリジナルピース。 (他にもバリエーションは様々) アクリルメインのニットボディとフェイクスエードのスイッチ。 決してハイエンドを旨とした素材ではありませんが、まぁ当時の不景気なUKにおけるアンダーグラウンドシーンからラグジュアリーな服が出てくる方がフェイク。 所々ほつれたり、オリジナルボタンが欠損していたり、決して良いとは言えないコンディションですが、こんなのもオールドの宿命として慈しんでいただけますと幸い。 ちなみに洗濯機で洗えるみたいです。 Made in - (UK?) サイズ表記M 肩幅:52 身幅:52 着丈:66 袖丈:68 1970年代のロンドンにおけるジャマイカ人、みんなDuffer着てない?ってくらい、Dufferの服って“そう”です。 そんな背景はやはり客観的に見ても重要なのでしょう、V&Aにもこのシリーズは収蔵されています。
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L80-e90's KOMODO Worn-Out Chunky Knit Vest
¥62,500
この店が始まった頃から敬愛のもとフックアップしてきた重要なUKレーベル、KOMODO。 その最初期ピースです。 初めて触りました。 ディーラー曰く89年(創設年)の個体らしいですが、リファレンスとしての信用度にやや欠けるので柔らかめの表記にしておきます。 (…しかしあえて断言してくる辺りに信憑性も感じてる) まあこれまで触ってきたオールドピースから逆算すると、最初ってこんな感じだよなぁって感じのビジュアル。 ちっとも洗練されていなくって、禍々しいまでのエネルギーだけは手仕事で詰め込まれてて、火傷するほど熱い服。 あとボロい。 まぁこれは経年につれて、か。 両肩に少し穴があいてたり、背中にリペアがあったり。 無駄に広いアームホールと、異様に広いデコルテ。 ボディの勢いに反して超小さく収まってる腰ポケットが可愛い。 スケッチの勢いそのまんまが服に落とし込まれでもしたのか。 全体的に大きく歪んだシルエット。 これが手仕事による有機的なものか、繰り返される着用/洗濯のループによるものなのか、今では知る由もありません。 言えるのは、こんなの如何にも再現不可能だってこと。 Made in NEPAL サイズ表記L 肩幅:54 身幅:57 着丈:60
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90's KRIZIA UOMO Phoenix Intersia Knitting Cotton Jumper
¥25,000
温いホワイトのコットンニット。 フロントに鎮座してるのは鳳凰です。 ホウオウ!なんかテンション上がっちゃいますね。 中国神話のお勉強どうこうよりも、これはジョウト地方を旅したことがあるか否かで刺さり具合が変わるでしょう。 さてこのニット、鳳凰を主役使いするだけあって流石に滅茶苦茶 気合が入ってるんですよ。 モチーフ部分の色数、見てくださいよ。 顔周りの赤系の糸だけで4色も使われています。 全体では合計10色? しかも一部は質感を変えて、シルクみたいな光沢のある糸が選ばれてますね。 グリーン単色で済みそうなところも、同系色の光沢糸を編み混ぜて解像度をグッと上げている。 そして、これらは全てインターシャニッティングです。 各色(糸)のセクション毎に細かく切り替えるように編んでいく、途方も無く大変な技法。 10色も使ってのインターシャって可能なのか? コンピューターニッティングでもインターシャは一応可能なんですが、その場合は色数制限があるそう。 まぁ多分マシンだと思います。 こんな大変なのを手仕事でやったなら絶対ハンドニットってタグを付けたくなると思うし。 サイズは小さめ。 フィッティングは緩め。 肩幅や身幅、アームホールはルーズだけれど、袖丈&裄丈がそこに比例している訳ではなく、広い横幅はあくまでドロップショルダーの材料想定。 ソリッド過ぎない、文化系っぽい優しい大人の洋服デザイン。 そう、作り手は KRIZIA UOMOです。 (ブランドタグは欠損) この時代のクリツィアのニットはやっぱり頭幾つか抜けてる。 UOMOと銘打ってはいますが、女性にもすごくお薦め。 Made in ITALY サイズ表記M 肩幅:62 身幅:59 着丈:60 袖丈:47 裄丈:78
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80's KANSAI YAMAMOTO Technical Knitting Power-Shoulder Vest
¥35,000
肌の透けるメッシュニットに肩パッド。 あくまで内部構造の一要素、どうにか隠すか、もし表に露見するとなれば丁寧に同生地でくるんで処理するんです。 そうして丁寧に作り込まれた肩パッドって、それだけで何か言いようのない魅力(又は魅力のヒント)があります。 裏返さずとも肩パッドの存在が前に出る、ローゲージで編まれたニットベストです。 作り手は時代の寵児、山本寛斎。 彼らしいエネルギーに満ちた造作の数々は、大人しい色味のニットベストを、忽ち芸術作品に変えてしまう。 ○、△、三日月など、様々なシェイプで、金属光沢の光る意匠糸も混ぜながら編み立てられたモチーフの羅列。 何処となく漂うアステカ文明の香り。 ボタンシステムまで削ぎ落とした前端とアームホールは、金色の意匠糸での縁取り。 強い。 どれだけ面白いカットソーをインナーに挟んでも、これを重ねるだけでスタイルを食ってしまう程にパワフル。 アームホールがそんなに太く無いので選択肢は限られますが、細身のジャケットなんかを果敢に合わせたって面白い。 次のA/Wにはいよいよ本格的に復興するパワーショルダー。 これをS/Sの段階から組み込める贅沢なサマーピースです。 こんなの肩パッドの付いた洋服の中で、最も涼しげじゃないですか。 肩先から少し先までを覆うキャップスリーブでの製図です。 Made in - (JP) サイズ表記 - 肩幅:39 身幅:49 着丈:60 袖丈:- 内タグ無し 量産されたモデルではないのでしょう
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WIM NEELS Deep_Neck Design Linen Mix Wool KN
¥21,000
チャコールグレーのメランジが散った大人っぽい生地肌。 一目でそうと感じるクラシック寄りなニットファブリックです。 お堅いスーツの中で映えるようなやつ。 そんなニットで作る、レディース風味のミニマル・アヴァンギャルド。 作り手はアントワープ第二世代筆頭、ウィムニールス。 ヴァルーズみたいに、お臍まで深く延長したデコルテカット。 これ深いVネックでは無く、普通の丸首の中心に深いスリット(正確にはベント)が入ってる形です。 端処理の編み変えセンスに細かなウィットや美意識を感じますが、まぁ大枠で見るとこの一点です。攻めてるのは。 他はクラシックというか、オーセンティック。 サイジングもコンパクト。 ややゆとりを持たせた身巾から、裾リブ編み変えでキュッと絞られる、もういっそブルックスブラザーズみたいな感じ。 その中での遊び。 故に攻めるディテールひとつの確度って超大切。ミスれない。 ウィムニールスはミスらない。 生真面目な委員長キャラと見せかけて、二度見以降はそれが呼び水だって分かる、天才的なバランス感覚。 冒頭で触れた生地も、なんか普通っぽい書き方しましたけれど、滅茶苦茶良い生地です。 ウールの中に10%混ぜたリネンが凄い仕事してる。 天然素材からこそ生まれ得る野暮ったさをこんなに上手く使うのかって感じ。 深く開いたディープネック無しで普通の型紙で作ってても「お、なんか違うな」って思わせてくるニット。 今回ロケ撮影でも使いました。 見えにくいんですけど、ブルゾンのインナーです。 ウエストをギュッと絞れるタイプのショートブルゾンとの合わせ。 そのブルゾンも、ボタンの1番下だけを留めて上のボタンはフルオープン。 これで生まれるブラウジング&ディープデコルテの取り合わせ、その鮮烈さと美しさ。 それを作る時、こんなニットは100%以上の仕事をしてくれます。 我ながらカッコ良い合わせだ。 Made in ITALY サイズ表記38 肩幅:36 身幅:44 着丈:52 袖丈:- ある程度は伸びますが、基本的にレディース。 細身のメンズも全然いけます。
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A.P.C. (OLD) Flat-Knitting Mao-Collar JKT
¥22,000
袖口をリブ編みに編み変えたり 裾口をリブ編みに編み変えたり そういったお節介を廃した オールフラットニットのスタンドカラージャケット。 ニットの伸縮性に任せて、ストレッチ前提のスキニーフィット。 感覚としてはカーディガンで カーディガンじゃ作れない緊張感がある。 ニットのくせに若干シリアス。 色味もそのムードを加速させてる。 おおよそ20年くらい前、イーストバイウエストが携わってた時代のやや古い個体。 ピンと来る人は来る、今必要なムードのド真ん中だけど、これを20年以上前にやってたのは凄過ぎるかも。 同時代だとジルサンダーやプラダも、このベクトルのデザインが多いけど、その2レーベルだともう少し凝ると思う。 APCに関しては、この素っ気なさこそが身上。 Made in ITALY サイズ表記M 肩幅:37 身幅:46 着丈:67 袖丈:62 性別問わず、細身の方へ。
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e00's THE DUFFER of ST.GEORGE Kid Mohair ×Nylon Shaggy KN
¥39,000
ジャック社が輸入していた2000年代初頭の僅かなレンジ。 キッドモヘヤとナイロンの50/50。 獣毛パートはウールなどを混ぜず、潔いモヘヤオンリー。 そして恐らく着用感と耐久度を向上させるべくミックスされたナイロン。 ここ。 ここが面白いポイントであり、それまでのモヘヤニットとの差別化デザイン。 このケミカルなナイロン繊維が、繊細なモヘヤシャギーの中で異様なヌメりと、意外性に満ちた色光の乱反射を見せるのです。 彩度も明度も落としたシックなネイビーベースの中、極めて細やかに輝くプリズム。 古着屋の店内で見た時も美しいのですが、実際にコーディネートして出掛けた自然光の中でこそ本当にギアを解放するクオリティ。 肌が痒くなっちゃいそうな例えですが、粉末状に砕いたガラス片を散らしたような星屑のシャギー。 2020年代にその人気が再燃させられたシャギーモヘヤ。 元ネタとなるトゥルーヴィンテージは勿論のこと、それらをブラッシュアップしたサンプリング・デザインも多く見られますよね。 オールドレンジのDufferってのは それを20年早くやっていたレーベルです。 この個体だけでなく、全ての古着で。 Made in ENGLAND サイズ表記M 肩幅:44 身幅:53 着丈:64 袖丈:69
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c90's FERRE JEANS Roll_Neck Pink Border Cotton×Silk KN
¥18,000
コットンニットもシルクニットも どちらも春の真打ち。 さらり軽やかなテクスチャの中にキシッと心地よいナチュラルなザラつき。 それらが無くとも春ってのは楽しい季節なのですが、しかしそれらを着て出かけられる春の日は言いようの無い素晴らしさがありますし、 もっと根本的なことを言うと こういう春ニットを用意して 春のその日を待つ時間にこそ、ファッションの大トロはあるのかもしれません。 そんな訳で理想系×理想系のスペシャルピース シルクミックスのコットンニットです。 春めく心を可視化したような可憐なカラーリング。 苺やカシスのリキュールで組まれたプース・カフェスタイルみたい。 均一に繰り返させるボーダー柄ってよりは、各層のカラーコーディネーションを美しく楽しませるミルフィーユパターン。 フロントには引き伸ばし過ぎて読み難くなったFERREのロゴ刺繍。 ネックラインはのんびりロールネック。 凝り性なデザイナーがウキウキで作ったであろう採算度外視のリラクシングニット。 メンズ/レディース問わず、どなた様でも。 Made in ITALY サイズ表記S 肩幅:54 身幅:61 着丈:65 袖丈:57 裄丈:86
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c90's JUN MEN Turquoise_Blue Moisture Tex Cardigan
¥8,000
色味と質感だけでピックアップしたカーディガン。 良い色ですよね。 ちょっとミルキーに、緑みも混ぜたターコイズブルー。 そして塾の先生が着てそうなテロテロのソフト・ハイゲージ。 十中八九レーヨンだろうと思っていましたが、ウールでした。 そこに一摘みだけ 化繊のミックス。 そのまんまコンサバにも使える服ですが、カジュアルな服装の中にアクセサリ感覚で差す枠で入れました。 Made in China サイズ表記M 肩幅:44 身幅:51 着丈:67 袖丈:65
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c90's KRIZIA UOMO Metal_Buttons Argyle Knit Vest
¥16,000
柔らかいウール系(判読不可)のニットに思い金属ボタンを選定したデザイン。 アーガイル柄ってのもフリが効いてる。 ただのお爺ちゃん服には落ち着いてくれない。 古いKriziaらしい捻りの入れ方。 背面のリブニットのピッチ幅も“らしさ”の一つ。 間隔が滅茶苦茶ゆるい。 メンズラインは本当に派手な事しませんよね。 徹底して趣味良い大人のウィット。 黒い服装する時にミックスしてください。 真っ黒に落ち切らない柔らかいブラックスタイルが気分の皆様へ。 (俺俺!) (こんなの滅茶苦茶今でしょう!) Made in ITALY サイズ表記M 肩幅:(43) 身幅:59 着丈:61
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MOSCHINO Macramé Knit × Embroidery Design Cardigan
¥22,000
隙間を空けまくった超ローゲージのマクラメニット。 手仕事のぬくみを表すような優しいソフトベージュの色味。 ニッティングで丁寧に形作られたニットの編み柄にビーズ刺繍のレイヤード。 手仕事に手仕事の掛け算。 ロボットやAIとの関係性について考えざるを得ない2020年代、こうした非機械的なエッセンスは否応無く輝きます。 ここまで凝ってるのは流石に大変そう過ぎるけどね。 フロントにボタン類は無し。 さらっと軽く羽織るだけのカーディガン。 重くし過ぎない軽やかなバランスも流石だなと感心していると、ニットとビーズの間、また一枚何かレイヤーがありませんか? ああ、そうか、ビーズ刺繍で花を咲かせる時にもう一枚、シルクのシフォン生地も挟み込んでいるのか。 丁寧にお花みたいな形にパーツを組み立てて。 ここのシフォンはエッジを処理せず、自然に解れゆくままに任せた仕様ですね。 この判断が生み出す仄かなデカダンスもまた奥ゆかしい。 全レイヤーが美しく調和した3段階のクラフト。 ヌーディな肌着テイストのトップスにこそ輝きそうです。 暑苦しい日本の夏でもアクセサリー感覚で楽しく使いこなせる1着。 Made in ITALY /AEFFE サイズ表記40 肩幅:37 身幅:42 着丈:51 袖丈:62 伸縮性が高いので大体の数値です。
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DRIES VAN NOTEN (94-96) Grid Design Oversized KN
¥55,000
DVNのタートルネックニットです。 オーバーサイズのソフトベージュのボディに、ニッティングで入れられた格子柄。 主張し過ぎない絶妙なウインドウペン。 こんなボリュームのゆるいセーターを 一枚でゆるっと被って ボトムスで変にコントラスト付けたりせず、アクセサリーも無しでニュートラルに…… なんて素敵じゃありませんか。 この時期のランウェイでも見られる着こなしですね。 三つ揃えの内容を捻って、Driesらしく華やかにドレスアップする本筋があって、それらに対する“日曜日”みたいな感覚で差し込まれるオーバーサイズのセータービジュアル。 このセーターも同ポジションでしょう。 ライカ期のもう一段階前、ルック期のスペシャルピース。 多分メンズ企画ですがレディースにも強くお薦めしたい1着。 暗く沈むのではなく、淡く消え入るような素晴らしい色彩設計。 Made in Belgium サイズ表記M 肩幅:53 身幅:77 着丈:74 袖丈:62 Mサイズでこれ。
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JOHNSTONS of ELGIN V_Neck Pink Cashmere KN
¥36,000
ジョンストンズで選ぶならこんな色味で。 理想通りのふわふわのカシミヤ、そりゃこんな楽しい色味は映えるでしょうよ。 つまらないハードルは蹴り飛ばして プレイフルに品質で花を添えちゃいましょう。 Made in SCOTLAND サイズ表記 38 肩幅:44 身幅:48 着丈:64 袖丈:61 イギリスの表記はややこしいですが 日本のM/イタリアの46-48くらい。 でも実寸優先で。
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c90's OXBOW (EURO) Airy_Yellow Exotic Graphic Jacquard KN
¥35,000
またひよこイエローの服を入れてしまった。 この色味好き過ぎるでしょう。 お得意の平面的でボリューミーなジャカードニット。 ほんわかした色味。 しかしそれを飾るのは奇妙な出自と、ねじれの位置からのリファレンス。 可愛いけど、どこか頭の捻子が外れていそうな稀有なバランス。 随所に同レーベルらしいエキゾチックなモチーフグラフィックを採用したビジュアル。 いままでTシャツやスウェットがグラフィックのキャンバスであったところ、それをニットウェアにまで拡張したデザイン。 需要は高いけど中々出てこないペールカラーのモデルです。 背中にドンと鎮座するグラフィックも活すべく、一枚で適当ぶって雑に着るのも可愛いですよね。 あえて身体に沿わせない、ボックスボディのアンフィット・ジャンパー。 Made in FRANCE サイズ表記L 肩幅:64 身幅:60 着丈:75 袖丈:53 裄丈:86
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'19A/W JIL SANDER Color Blocking Design Oversized Sheer KN
¥60,000
19年秋冬のジルサンダーより、 ランウェイピースの色違いです。 近年モデルで、しかも有名どころですから言うだけ野暮かな。 ルーク&メイヤーの仕事です。 厳格なテーラリングが目立ったシーズンでしたが、同時にそれを崩して自由なファッションを楽しむ為のピースも周到に揃っていました。 今回のニットもそのポジション。 ローゲージのシャギーモヘヤで編み上げられたオーバーサイズ。 67%もモヘヤ入ってます。 デリケート……! そしてなんと言っても ピンクブラウンとターコイズの 凄まじく美しいカラーコンポジション。 コレクション見て「これは!」となった方も少なくないのでは。 絶対インナーとカラーコントラスト付けて着こなしたいですよね。 ランウェイでは シャツとスラックスという黄金フォーマットを、大胆なサイジングアレンジでアップデートしたスタイリングに重ねられていました。 紳士服の基本的なスタイリングを一転させるリズムチェンジャーでありながら、レディースのスタイリングでも自由な組み合わせが楽しめそう。 折角のこんな珍しい配色ですから、スタイリングでも色味で遊びたいですね。 悩み甲斐、楽しみ甲斐のあるアイテムだと思います。 天網恢々 疎にして漏らさず ってこういう服に使うんでしょうね。 Made in ITALY サイズ表記48 肩幅:65 身幅:67 着丈:83 袖丈:72
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c90's LES COPAINS (IT) Basic Fit Ex_Soft Cashmere Jumper
¥56,000
カシミヤでここまでボリューミーにやれるのか。 流石にLes Copainを見る目が変わった作品。 もとよりニットウェアなんて特に上質なものを作っていた印象ですが、極地のひとつだと思います。 贅沢に分厚く、でも大きく広げず、ベーシックなジャストバランスの範疇で作るリラクシングムード。 そんな訳で上からのレイヤードも結構楽しめます。 理想は一枚サラリですが。 弊店でも縁ある限り扱ってますが、カシミヤと言えばで名の挙がる諸レーベルをゆうに打ち負かせる水準です。 いや本当に。 Made in ITALY サイズ表記48 肩幅:46 身幅:57 着丈:63 袖丈:62
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80's ITALY VTG Fictional American Taste Printed KN
¥24,000
イタリアのレトロカジュアルの中でも飛び切りその色が濃厚なピース。 スウェットのふりしたオーバーサイズセーター。 はっきりしないボヤボヤのカラーパレットで、絶妙な解像度のアメリカナイズド。 もうたまらないグラフィックデザイン。 ボディは兎に角ルーズ。 経年相応のちまちました汚れが散るアイボリー。 アクリル100%の、容赦無くチープで軽いテクスチャ。 この時代の流れを酸いも甘いも全部掻き集めて滅茶苦茶過激に盛り込んだバランス。 肩幅で71って。 XLにしても限度があるだろう。 いいや、こんなのは限度だ何だと言っていては楽しめない。 現代ゆるふわ古着系 とも 当時のコスプレ とも違う 現代カジュアルを作れるポテンシャルがあるスペシャルヴィンテージ。 ちゃんと逃げながらオリジナル作っていきましょう。 それにしてもこの編み地でヘンリーネックって、なんかサーマルシャツみたいな情緒がチラつきますね? もしかしてサンプリング材料の一つにあるのか?サーマルが…… Made in ITALY サイズ表記XL 肩幅:71 身幅:69 着丈:67 袖丈:50 裄丈:86
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