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GRIFFIN (OLD) Coating Cotton Fur_Trim Hooded Cape
¥60,000
今回の3周年ポップアップで幾つか紹介するアイテムカテゴリ 《ケープ》 これらは元々様々な用途のもと、多岐に渡って発展してきた(及び衰退もしてきた)、極めてバリエーションに富んだ洋服です。 それは礼服であったり それは祭服であったり それは軍服であったり はたまた雨具であったり。 このケープはどこにルーツを持つのでしょう。 恐らく、後半の2つではないでしょうか。 引き絞れるようドロコードが入った大振りなフード、雨も弾く堅牢なコーティングファブリック、そして肩傾斜を一切付けないユースフルな型紙。 きっとそうでしょう。 フード端に入ったファーのトリミングは些か引っかかりますが、これは雨具方面のケープでしょう。 なんて思っていたら 内タグに大きなヒントがありました。 【Elvis Lives】 エルヴィス・ライブス…… エルヴィス・プレスリーのライブですか。 (日本で行われた別名の興行ではないでしょう、日本語タグも付いていませんし) さあ、ライブというのは往々にして悪天候に見舞われるものです。 というより 悪天候に見舞われたものこそ、人々の記憶に残りやすいのかな。 それをテーマに据えたシーズン。 ケープ以外のアイテムもあり、あくまでバリエーションの一つという形でこのケープはあるのでしょうけれど、そうなるとやはりこのフード端をトリムするファーはその華やかなコンセプトから来る、独創によるビジュアルメイクなのでしょうね。 利便だけでもつまらない 虚飾だけでも美しくない 類稀なるミックス感覚による傑作ですが、その魅力が真に顔を出すのは人間が着て動いた時。 肩に傾斜も付けず、縦にも横にもズドンと大きく広げたシンプルな構成は、その一挙手一投足をつれ大きく大きく、風を伴って踊ります。 コーティングファブリック特有の重量感とバサリバサリと大きく布が跳ねる音。 こうも面白い服もそうあるまい。 そしてそれが、この素晴らしいレーベルから見つかるなんて奇跡も、そうそうあるまい。 Made in ENGLAND riri_Zip サイズ表記S 裄丈:67 着丈:99 裾幅:133 (ただの平面四角形として見ると99×133) フード裏のみPermex使用
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MIHARA YASUHIRO (OLD) Deck-Parka Sampling Sleeveless Leather JKT
¥55,000
US.Navyのデッキパーカー と ダブルブレストのライダースベスト 古着好きなら何度も通るマスターピース同士のドッキングデザイン。 やっぱりこのレーベルは古着からのサンプリングが本当に巧い。 この2着って別に相性良くないんですよ。 どちらもフロントに大きなビジュアルポイントがある服なので。 片や独特のレースアップネック 片やY時のアシンメトリージップライン ぶつかっちゃいそうな両要素を、上手い事整理して混ぜ合わせたデザイン。 ライダースのダブルブレストを上まで締め切って、フロントのスペースにデッキパーカーみたいなレースアップシステムを配置。 ギリギリの並列。 ここのビジュアルパワーが強くて見落としがちですが 各所パーツエッジにレザーの編み込みトリムが入ってるのも面白い。 ウエスタンなムードも数%程mixされます。 コレがあるのと無いのとじゃ全然違う。 凄まじいビジュアルパワー。 あまりに男子が好きな要素詰め込み過ぎ。(良い意味で) どんなインナーを合わせても、其々のテイストとルーツを同じくしてくれそうなキメラデザインですね。 ここまで弾けておいて、身頃内側までオーセンティックに内ポケット付けて丁寧に仕立ててるって所もプライド感じて好きです。 柔らかなシープスキンの質も文句無し。 紐を緩めてカウルネックで着ても 紐を締めてガゼットギャザーを作っても、どっちでも滅茶苦茶カッコ良い。 ベストは応用も沢山効きますし、色んなビジョンで組み立ててください。 オリジナルのデッキパーカー重ねるのとか最高にお洒落なんじゃないですか。 Made in JAPAN サイズ表記Free 肩幅:(41) 身幅:50 着丈:68
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JAVA WRAPS Dry-Texture Gmick Cutting Reversible Cargo JKT
¥18,000
インドネシア製の古いユニークピース。 この地域ならではの、カサカサしたドライコットン仕立てのジャケット。 こういうのってシンプルな構成が多いじゃないですか。 一枚布とか、総柄だけど普通のカットのゆるいシャツとか。 ところがこの個体、信じられないくらい張り切ってる。 トロピカルカラーを全部使ったような夏々しいカラーパレットで組み上げるクレイジーパターン。 これが、機能と収納をこれでもかと詰め込んだ多パーツ構成にビタ嵌まり。 モノトーンにして質感抜きで見てみれば普通の(?)よく出来たY2Kテクノなんですけれど、そこにあり得ない要素が絡まりまくってる。 先ず こんな生地でリバーシブル。 その両面に背中ポケットがある。 片やパッカブル機能が隠れてる。 フロントポケットは双方向アクセスを見込んだ二重構造。 胸ポケットはボタンに古い貨幣を使ったユニークなシステムが組まれてる。 可愛い丸襟はA面B面どちらにも綺麗に収まるように、満遍なくステッチで慣らした完全フラットの仕立て。 ビジョンの段階で凄いけど、 それを実現しちゃってるのも凄い。 【その他】の中の【その他】。 寸法だけ見ればメンズでもいける人がいますが、肩落としてゆるっときて始めて袖丈が合うようになってるので、基本的にはレディースへの提案です。 Made in INDONESIA サイズ表記S 肩幅:46 身幅:50 着丈:57 袖丈:54
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L80-90's HUGO BOSS Oversized W_Breasted Soft Bomber JKT
¥45,000
隠れた傑作がちょこちょこ出てくるのが オールドレンジのHUGO BOSS。 この店が言う傑作ってのは 奇作とも言い換えられそうですね。 そう、このレーベルのパブリックイメージからは大きく掛け離れたユニークでファニーなクリエイション、傑作であると同時に奇作でもあります。 斜めに大きくジップをずらしたダブルブレストの仕立て。 ライダースジャケットみたいな方向に走るのかと思いきや、サイドに大きくボリュームを取ったボンバージャケット。 生地は極めて華奢な銅色ヴィスコース。 アームホール下の布のたまり、 裾に集まる布のたまり、 袖口の布のたまり、 その全てが無上の美しさ。 この優美なドレープビジュアルを食っておいて、あくまで軸足はダンディズム-HUGO BOSSであろうとしていやがる。 図々しい。 あれだけタイムレスでクラシックなスーツスタイルを身上にしておきながら、80'sになったら趣味良く遊ぼうなんて虫が良すぎる。 しかしそれよりもビジュが良過ぎる………。 あまりに良い……。 お前が優勝でいいよ………………。 何ですかその胸に光るボールチェーンの2列ジップは……。 優美なオーバードレープの中、享楽と禁欲の手綱を離さないバランス感覚。 この完成されたアウターに付く名前が 【KNIGHTRIDER】だなんて あまりに卑怯だ。 これを別注したショップのタグまで付いてますよ。 誰かがその名を知ってる名門百貨店のうちのどれかだと思うでしょう。 これを見出した数寄者は、国土の西端ケルンから程近い田舎村、ヴィールにいます。 百貨店とは真逆、小さな町にポツンとある、こぢんまりとした紳士服店、Mode Tenneにて。 誰もその名を知らない、観光と無縁の山間。 そんな所で人知れず生まれていた狂想の火種。 こんなサルベージこそ、ヴィンテージの醍醐味じゃありませんか。 3周年ポップアップに間に合いそうです、是非お試しあれ。 Made in - サイズ表記52 肩幅:61 身幅:72 着丈:65 袖丈:58.5
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L80's TOKIO KUMAGAI Blue Mao-Collar Sleeveless JKT
¥35,000
早逝の天才、TOKIO KUMAGAIによるコレクションライン。 ノースリーブのボディ設計と、 瑠璃色のウールフラノで強調されたマオカラー。 1着でその佇まいまでが浮かんでくるような、凛とした出立。 トキオクマガイにしてはややシリアスかな? と思ったけど、所々でやっぱり面白いウィットが効いてます。 先ずはポケットバランス。 このジャケット、フロントビジュアルは完全にジャケットなんですけれど、ポケットがどうもジレっぽい。 と言うのも、結構浅いんですよ。 腰ポケットも胸ポケットも。 基本的に、テーラードジャケットならもう少し高い位置からポケットが始まるんですよね。 この辺りは、両アイテムのコードをさり気無くmixして遊んでいるように見受けます。 そして生地も珍しいものが使われています。 完全ブラックの単一色なのですが、その織り地にひと匙の捻り。 ぱっと見全然分かりませんが、よくよく見てみると入ってる。ストライプが。 これは糸一本分、それこそ「ステッチ」と同じ規模で極めて小さく織り込まれてる。 そしてその一本一本のみが、ほんの少し不揃いで、ネップにも似た小さな結節を伴っているんです。 80'sゴスモード特有のブラック一辺倒じゃない、ごく僅かに気を利かせた小さな小さな生地遊び。 この感じ。 最前線から一歩二歩引いて見るような飄々としたスタンス。 これが同時代のレーベル達との決定的な違い。 マサキマツシマに任せる前の、本人期レンジより。 端正なシャツや、同じく袖無しのトップスなんかと合わせるとカッコ良さそうですね。 オールブラックに纏め上げても、立ち襟の綺麗な瑠璃色が良い仕事をしてくれます。 Made in JAPAN サイズ表記M 肩幅:(36) 身幅:48 着丈:57.5
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1995F/W ZUCCA Airy_Green Fancy Nep Tweed Tracker JKT
¥16,000
ふわりと淡い萌葱色のツイードに 豊かに散らされた色鮮やかなファンシーネップ。 花畑の点描みたいなビジュ。 ジョルジュスーラが作ったんか? (もえぎって奈落の花でしか聞いたこと無いわ。) こんなの生地の時点で堪らなく美しい。 命芽吹く春への礼讃みたいな強火の情緒デザイン。 そしてこれで仕立てるのが[タイトフィットのトラッカージャケット]ってのは、余りにも渋くありませんか。 いや、これツイードでトラッカージャケットを作る ってより、トラッカージャケットの雛形をサンプリングしたシャネルジャケット、みたいな認識の方が近いかも。 この生地でこのサイズ感、どうしても脳裏を過るのはコンサバティブで粉っぽいマダムエッセンス。 そこに真逆の要素(Gジャン感)をぶつけてるのか。 ステッチ類は全部生地と同色で纏めて生地の雰囲気を尊重。 そのせいで生地の情緒とディテールのミニマル感に凄い温度差が生まれてる。 これを狙ったアンビバレンスによる独創。 面白い服作ってるなぁと思いきや これイッセイミヤケ社傘下期のオールドZUCCAですか。 どうりで。 言われてみればボタンもイッセイのボタンだ。 Made in JAPAN サイズ表記M 肩幅:39 身幅:45 着丈:49 袖丈:67
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EMPORIO ARMANI Deep Purple Glossy Pile Knit China JKT
¥27,000
こっくり深いパープルと ズッシリ重たいパイルベロアのテキスタイルデザイン。 ヴィスコース&ポリアミドですって。 これぞ近代デザイナーズ って感じにテクノロジカル。 これで組むのがマオカラーのチャイナジャケット。 最高じゃありませんか。 アルマーニらしく思い切りコンフォーダブルなストレッチ性をチープにならないように取り入れて、そのエキゾチックな異国情緒は消し切らず、このテイストの根底にふわり薫る艶感は残す。 このディレクションにドンピシャの素材選定。 ビジュアル、実際の着心地共に デザイナーズで探すカーディガン枠の最高レベル。 ちなみにメンズの50です。 出てこない、こんなの。 Made in ITALY サイズ表記50 肩幅:48 身幅:49 着丈:72 袖丈:67
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80's EURO Levi's Hard Worn_Out Wide Body Denim JK
¥14,000
パブリックイメージで語られるところのリーバイスは一旦置いといて 80'sユーロカジュアルが生んだ語彙の一つとしてのデニムジャケット。 ドカンと横に広いボディバランスと そこに不釣り合いなちっちゃい襟。 有名どころだと同時代のジルボーでもよく見られたバランスですね。 最近そういうの出し過ぎかな。 まあ、そのフォーマットが先に敷かれててそこに偶々リーバイスのコードが乗ってるだけ。 最高の青緑フェードと変則的なシルエット。 「このレーベルらしさ」の一部と 「この時代らしさ」の一部が混ざった、ちょっとしたイレギュラーピース。 チュニジア生産なのでフランスメインの企画かな? ユーロのレトロカジュアルに綺麗に馴染むのは勿論、あえてアメカジっぽく使って現代的に崩すのも良いでしょう。 Made in TUNISIA サイズ表記L 肩幅:56 身幅:63 着丈:67 袖丈:65.5
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80-90's THE DUFFER OF ST.GEORGE Oily Leather Single Breast Riders JKT
¥65,000
1984年の設立以来 2003年、日本でライセンスが始まるまでのおおよそ20年間に作られた作品群より。 ジェームス・ジェビアのセレクトショップUNIONにてブリティッシュストリートのエッセンスとして扱われていた 最高にクールなレーベル。 ブリティッシュトラッドのカジュアルエリアより 巧みなリミックスを繰り返しながら徐々に派生し現代カジュアルウェアの原型作りにて片棒を担ったデザイナーズレーベル。 レーベルのショップにて、レッドウィングやカーハートを逸早く取り扱い、現代で言う「アメカジ」を英国の視点で展開したというのが語り草。 意外と重要な英国ファッション史の一部。 弊店で入れるのは基本的に、こうしたユーロオリジナルのオールドレンジ。 (ライセンスになると別のレーベルになっちゃうので。) 弊店にもう一着、オールドダファーのレザージャケットがありますが、ソレもコレも同じく、独特なオイリーテクスチャ。 80'sハイファッションへの反抗も感じる、地に足ついたストリートウェアのラギッドな男臭さ。 このアンチマインドをもってして、現代カジュアルの基礎は形作られていくのです。 シンプルなシングルブレストのジップフロント。 ちょっとイレギュラーなポケット配置と、袖を天辺から二分割するセンターシーム。 なんか変。 どの定番とも違う。 マテリアルのクオリティと根本的な作り込みで滅茶苦茶オーセンティックな顔をしてるんだけど、こんな定番は存在しない。 平行に配置された浅いジップポケットも 袋布の枠線ををステッチした胸ポケットも そもそもこんな構成の袖も 存在しない、架空のヴィンテージ。 (見た事無いだけだったら申し訳ない) Dufferらしいアイロニカルな視線。 丁寧に丁寧に隙間を縫った、 極めてニッチなビジュアルメイキング。 ぱっと見でそのクオリティは分かる。 でも何処のやつだろう? 当て嵌まる前例が無い……… という一幕が容易に浮かぶ、デザインされたアンオーセンティック。 裏地はコットンですが、袖裏はこのレーベルらしいギラギラの玉虫化繊。 全体的に程良く着古されたコンディション。 ただ、襟のステッチに少し解れがあるのと、各パーツ端に微細なスレが見られます。 スレは味ですが解れは瑕疵。 ご留意のうえ御検討くださいませ。 riri_Zips Made in U.K. サイズ表記- 肩幅:45 身幅:52 着丈:59 袖丈:60
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c80's AGNES B. HOMME Full Leather Tailored Soft Gilet
¥14,000
古いベーオムのレザーベスト。 美しい彫刻が入った5ボタン。 ベストってよりはジレって感じの雛形ですが、背面が裏地じゃなくフルレザーで作られてて、身頃も結構広めに組まれてるので良い感じ。 ある程度コシがあって、でもちゃんとテロっと柔らかいレザー。 コンディションも品質も素晴らしいですし、捻ったレイヤード遊びには最高のイレギュラーピースになると思います。 コロンビアとかノースフェイスとか、 ちょっとゴツめのシェルジャケットの上から重ねるとカッコ良いです。 今回みたいにライダースの上からってのも面白い。 ただウエスタンシャツとかに重ねちゃったりするとあまりにコスプレかも。 やや扱いの難しい じゃじゃ馬です。 Made in FRANCE サイズ表記2 肩幅:(34) 身幅:50 着丈:56
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90's RALPH LAUREN Airy-Beige Pure Linen Tailored JKT
¥22,000
優しいホワイトベージュのリネンで仕立てられたテーラードジャケット。 ちょっとイレギュラーなラルフです。 パープルレーベルのタグフォーマットですが、そのタグ、色味をよく見るとネイビー。 パープルレーベルに日本製は恐らくありませんし、大方日本製のちょっと良いラインって感じの位置取り。 ’02年にリネームされる前、90年代のポロ・ラルフローレンジャパン社の取扱い。 タグのサイズ表記的に、スーツとして売られていたものの組上です。 さて、これぞラルフローレンって感じの ハイソサエティ感。 夏でもスーツをゆるっと着てそうな恰幅の良い壮年、そんなイメージが容易に浮かびますね。 そしてそんな恰幅の良いご体型を言い当てるような大きめサイズ。 日本のスーツサイズでいう所のAB体7号。 XLくらいです。 アメリカらしいボックス型のシルエットも相俟って、そのリラクシングムードは濃密。 こういうのは不労所得で暮らすメリケンの御老公が、我々で言うところのパーカー感覚で着るのでしょう。 暮らしてる世界が全然違う。 で、その感覚を熱帯の日本でやろうとするとあんまりに暑過ぎるんで、リネンであろうと関係無くシミ汚れ塗れになるのがこの時代のリネンウェアの御約束。 この世代は汚れたらすぐ買い替えるから汚すことに抵抗が無い場合が多い。 そんな前提があるからこそ、殆ど傷汚れの無いこの個体は実際以上に輝いて見えます。 キッチリ毛芯を使って、とても真面目に美しく作られたプロダクトクオリティ。 然し乍ら、やっぱり日本人には大きめのサイズ感かな。 うちのトルソーだとバランス取れませんから、現代カジュアルとしてリミックスせざるを得ない。 まあ、こんな具合でオーバーサイズで着こなせてもきっと楽しいですよ。 上から乱暴に、関係無いベルト巻いちゃったりして。 Made in JAPAN サイズ表記:タグ参照 肩幅:50 身幅:56 着丈:80 袖丈:57.5 また、今回極めて似た色/生地のリネンスラックスが入ったので一応着せ付けてみていますが、型番もサイズ感も全然違うので、セットアップとしての御用意は叶いません……。 ご留意ください。
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c80's BURBERRY Scarlet Red Box_Body Swingtop JKT
¥19,000
バチっと目に眩しいスカーレット。 タグ以外の全部が同じ色で統一された、変質的なまでのシンプルデザイン。 --- クラシカルなボックスシルエットにサイドアジャスター。 袖は丸くカーブの付いた2枚袖ラグラン。 襟はやや大きめのステンカラー。 台襟がチンストとしてちょっと伸びた仕様。 袖口はタック入りのシャツ風カフスに持ち出しを追加したデザイン。 裏地は一切無し。 その代わりに各所シームは仕様/クオリティ共に神経質なまでに丁寧で正確。 生地は、色が強いだけで至って平凡。 コットンポリ1:2のオックス。 --- 普通っちゃ普通なんですけれど、 その普通さと色味が全然噛み合ってなくてどこか不気味。 これが本国オリジナルのBurberry'sから出てくるってところ含めて、なんか不気味です。 なんかこう、アメリカっぽいというか……。 面白い違和感。 さて ここまでちゃんとカーブの付いた2枚袖ラグランって弊店ではあまり選ばないんです。 ラグランのくせにアンユニバーサルですから。 でもこの個体に関しては、フィットレンジも丁度良いし、ちゃんと合えばバッチリカッコ良いので問題無いでしょう。 コンディションも全体的にパリッと綺麗なんですが、襟折れ線位置に少しだけ汚れがあります。 目立たない位置ですが、どうかご留意くださいませ。 Made in ENGLAND サイズ表記- 肩幅:(46-54) 身幅:59 着丈:66 裄丈:84 このタイミングで軽く明言しておきますが、 「ラグランなので肩幅ありません」 「ラグランなので何方でも合います」 みたいなセンテンス、あれってちょっと乱暴なんです。 あのセンテンスがちゃんと適用されるのって、一枚袖のラグランか、肩カーブを殆ど付けていない2枚袖ラグランだけなんです。 今回みたいにカーブをちゃんと付けた2枚袖ラグランには、やんわりと肩幅が存在します。 この服だと大体46から54cm。 セットインスリーブの肩山くらいカチッと決まっているわけじゃないんですが、例えばこれを肩幅40cmくらいの方がゆるっと着ようと思うと不自然に肩が膨らむ。 それを逆手に取って新しい美意識を作り上げるのもまたデザインですが、普通に古着でそれをやる分には、基本的にクソ汚い。見ていられない。 この辺りの失敗は古着を楽しむに当たってみんな通る道かもしれませんけれど、一応ちゃんと周知しておいた方がベターではありますよね。 あと一枚袖ラグランにネックダーツを入れて肩線を作る仕様も存在しますが、アレをやると実作用的には2枚袖ラグランと同義になります。 私が言うのも随分出しゃばり感あって超恐縮ですが、一応この辺りご注意くださいね。
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80-90's FACONNABLE Reversible Pattern Loose Fit Nylon Blouson
¥24,000
フランスのカジュアルレーベル、FACCONABLEよりリバーシブル仕様のジャケット。 良いレーベルなんです。 肩肘張らずゆるめのシルエット作りを前提に、ユニークなベクトルで上品な捻りを小粋に忍ばせてくる。 こんな派手にビジュアルで遊ぶイメージは無いレーベルなのですが、このジャケットは例外かな。 80'sイタリアンカジュアルみたいに上機嫌です。 このレーベルらしいワイドボディも、今回はイタカジのコードとして解釈出来てしまいそう。 【太巾ボールドストライプ×バッククロス】 を全部有彩色で、しかもプリントじゃなく生地切替で組み上げるA面と 全部ネイビーで アダルティに仕上げたB面。 凄まじいコントラストですが、このB面のネイビーがまた曲者なんです。 ネイビーって聞くと清楚というか 生真面目で大人しいイメージがどうしても先行しますけれど、このネイビーはそうじゃない。 グリーンを混ぜて明るく濁したような洒脱にデザインされたネイビー。 これは【ベロ藍】とも呼ばれる 【ペルシアンブルー】。 1700年代初頭に西洋で誕生、日本では江戸時代中期に輸入された、同時期の版画芸術における“青色革命”をもたらした合成色素。 これが本当美しいんです。 自然光が前提なんですけれどね。 ネイビーと言うより藍色っぽい方向。 少し緑味が混じってて、ほんのりミルキー。 でもナイロンツイルの生地感のおかげでグッと奥ゆかしい深みを得てる。 主役を張れるクオリティを持つこの色味のテキスタイルを用意出来て尚、こんなに派手な色遊びをやってのける。 ああ、そうか だからリバーシブルにしたんじゃないかな。 色遊びに差し込んでの輝きも提示したかったけれど、これ一色のビジュアルも捨て切れなかった。 それで、折角ならとリバーシブル仕立てを企画した。 さっきA/B面なんて言いましたけれど これどっちもAとも言い切れそうにありません。 どっちも素敵です。 それで、しなやかなナイロン仕立てって訳ですから、両方が充分に「裏地」として完璧な仕事もしてくれる。 仕立ても生地もあんまりゴツゴツしていませんから、実際に裏返すのだってとても簡単で安全。 ネイビーの面に少し白っぽいスプラッシュ汚れが見られますが、まあこんなのも古い服ならではってことで。 肝心の両面仕様ririジップ周りやポケット周りはコンディション良好。 一昔前なら 「グッドレギュラー」とされていたのでしょうね。 でもそれが「こう」デザイナーズ然と扱われているのは時代のせいじゃなく、弊店の偏執的な趣向のみによるものです。 デザイナーズレーベルだけがデザインされている訳じゃありませんからね。 Made in HONG KONG riri_Zip サイズ表記XL 肩幅:58 身幅:74 着丈:65 袖丈:60
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OZONE ROCKS Uniform_ish Design Hooded Work JKT
¥11,000
アーミージャケットをベースにしてはいるものの、胸に入ったロゴワッペンのカタカナがどうしようもなく日本的。 これ見よがしな和風エッセンスじゃない、とことんリアルなジャポニスム。 ネイビーの普遍的な色味もあいまって、画面越しにもガソリンが香ってきそうでしょう。 面白いのは可変式ポケット。 胸と左腕にベルクロテープが配置されてて、そのどっちにも装着出来ます。 このポケットにはPVCか何かの透明窓が付いていたのですが、状態微妙だったので切除してます。 多分スキージャケット類のパスポケットだったのかなと思ってます。 袖口もスキージャケットみたいに二重構造。 ライトアウターというポジションではありますが、防寒性/防風性は意外と頼もしいです。 正統的なアウトドアウェアには敵いませんけれど。 フードは襟に収納可能です。 あんまり好きなディテールではないですが、かなり質の良い作りなのでこれなら大歓迎。 出しっぱなしでも格好付きます。 2000年前後におけるリアルな日本都市の一角、そこをこそ原風景として再定義/拡張するデザイン。 一癖あるデザイナーズ・ワークウェアって感じです。 00年前後のオゾンロックスより。 サイズ表記S 肩幅:44 身幅:52 着丈:72 袖丈:58.5
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90-e00s MISSONI MEN Airy_Beige Stand_Collar Tailored JKT
¥18,000
ミッソーニのメンズライン。 ステンカラーのテーラードジャケット。 滅茶苦茶仕立てが良い。 品質タグが無くって、 この時代の三喜タグだけ付いてます。 90末から00頭くらいの個体。 なので組成が不明ですが、 コットン&リネンくらいの肌触りです。 (あくまで私見です、話半分で……。) 今回のポップアップ(2024 3/9) でもテーマを掴むキッカケにしたピースの一つなのですが、形のない「光」の実体を可視化してくれるテクスチャ。 素材自体は自然感があってナチュラルなんだけど、その精錬のクオリティは頭抜けてます。 プリミティブな風合いは根底に宿しつつ、あくまでハイブランドとしての矜持を見せ付けてくる婉麗な手触り。 ポケットは仕付けられたまま。 デッドストックかと思いきや、右袖~右身にはくすんだような薄い変色が見られます。 ちょっと残念。 それはそうと、ボタンに入るロゴ刻印が秀逸。 読めますか、ボタンに入る3本線が。 これ「M」です。 Mを極限までデフォルメしたロゴデザイン。 滅茶苦茶クール。 ナチュラルで完成された素材デザイン。 それに見合うだけの美しい仕立て。 そして画竜点睛、ボタンにまで独創の雫。 シュリンク加工に頼らない、 端正なエアリーリュクス。 サイズ表記M 肩幅:45 身幅:54 着丈:81 袖丈:64
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c90's DESCENTE Smooth_Coated Fabric Active Puffer Vest
¥15,000
面白いくらいツルッッッツルに しかも分厚くコーティングされた ダウンパファーベスト。 内タグによると 雪面で異様に滑るみたいです。 気を付けてくださいねと。 周りに雪原が無いので残念ながらこちらでは試しておりませんが、まぁそら滑るやろなぁって感じやわ。 スノーシーンらしく、異様に太いテープが取り付けられたファスナートップ。 そしてフード端に入るコードも同じく太いテープ。 これじゃドローコードじゃなくドローテープ。 細いアイレットにこんな太いテープ捩じ込むか?!ってくらいのサイズ感。 しかもそのテープ端には、ドローテープの通ったアイレットと同じくらいのサイズのアイレットが打ち込まれてます。 つまり絶対に抜け落ちることが無い。 つまりこれ、一回テープを正位置に通し終わってからテープ端アイレット打ってるんですよね。 じゃなきゃ入りませんからね。 面白いことしてる。 大きめのフードと、そのフードには帽子みたいなブリムエッジ。 若干後ろ下がりになったヘムラインもスノーウェアらしくてカッコ良い。 胸に付いてるゴツいラバーロゴはかなり強めのリフレクター素材。 安全面を考慮してるなら真っ白のゲレンデで白い服を着る危険性も考慮してあげて欲しいぜ。 現代日本で(いやこれは80-90'sくらいだけど)実用するスノーカモは要らない。 我々はファッションとして使いましょう。 ビジュアルは滅茶苦茶良いので。 サイズ表記S (肩幅:46) 身幅:60 着丈:67 書くのはあまりに野暮なんですが 途中の関西弁は雪が無いことの婉曲表現です。 なんでコイツ急にタメ口きいてんの?って誤解されてもアレなので……ね……。
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c90's GONSO (EURO) Pale_Yellow Soft Shell Anorak
¥14,500
誰も知らないロゴ。 極めてパーソナルに楽しめる ローカル・ストリートスタイル。 何気ない日常ってのは 遠く離れた地のものほど輝いて見える。 そういう意味ではこの手のユーロのマイナーなローカジュアルってのは存在そのものに旅行性を孕んでる気がする。 さて 一応ドイツに同名のサイクルウェアレーベルが今も存在します。 その起源は1926年。 アクティブウェアに始まり、80年代にはハイクオリティなサイクリングウェアで名声を獲得。 ……多分、そのGONSOで合ってると思います。 こちらはあんまり自転車っぽくありませんが、間違い無くアクティブシーンをある程度の解像度で想定したデザイン。 ハーフジップにもう一重、オリジナルタブトップパーツを誂えてポイントベルクロの配置。 仮に何かしら手袋をしていても、これならば掴み損ねることも無さそう。 前立ての奥、ジップトップにもGのロゴトップを繋げて掴み易く仕上げられています。 フロントのカンガルーポケットも、 サイドポケットも。 のんびりしたボディバランス、 アームホールもゆるゆる。 序でにタンポポみたいなその色味も噛み合って超々リラクシング。 ルーツに伴うルーズボディの設計と、 全体的な煮え切らないローテク感。 そこにほんの僅かなアシッドムード。 発展途上レンジにこそ存在する愛おしい“過程”感。 OPTI_Zip サイズ表記L 肩幅:56 身幅:64 着丈:79 袖丈:60.5
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c90's K-WAY (EURO) Smoky Green Technical Cut Active JKT
¥17,500
フランスのレインウェアレーベル。 【K-WAY】 今はもっと広く、アクティブウェアレーベルって印象が強いかな。 その創業は’65年と結構古い。 こちらは90年代くらい。 製造国表記が C.E.E.となってるユーロ個体。 Central Eastern Europe の略記で、中東欧諸国の意。 ドイツからロシア手前くらいまでの大まかな括りです。 先ずその色味が素晴らしい。 若干スモーキーな、ダルトーンのミントグリーン。 ライトウエイトとは言えレインウェアレーベルの出すアウターウェアですから、その色味ってのはその日のアウトフィット表面積5割以上を占めます。 色味そのものが武器になるくらいの良色じゃなきゃいけない。 そこの所100点満点、趣味の良い彩色です。 所々フェードがあったり、右胸には何かしらを置いて焼けたようなステンシルフェードがくっきり。 かなりパーソナルな使い古しです。 誰かがどこかで売っても 一発でそれと分かる個体単位での個性。 そんなのもまた愛おしいじゃないですか。 また、この個体の素晴らしさは色味だけに止まりません。 レインウェアというレーベルルーツに根差したユニークなカッティングの数々。 見ていきましょう。 先ずは袖設計から。 これは多くのレインウェアに共通するんですが、現在トレンチコートというカテゴリで持て囃されている【一枚袖ラグラン】という袖設計がありますよね。あれと狙いを同じくする構成です。 一枚袖ラグランは「袖の外シームを無くす」設計ですが、今回のジャケットは前後の身頃を繋ぐことで肩線シームそのものを無くす設計。 これで肩線から雨が染み入ってくるのを防いでいます。 そして袖付けによるアームホール切り替えはあるけれど、通常のセットインではなく、アームホール釜底を身頃から滑らかに繋いだシャツっぽい袖付け。 ドルマンスリーブに用尺の関係で切り替え線を入れたような感じ。 袖山は高さゼロ。 平置きしたら真横に一直線になる肩線です。 落ち感はラグランの一枚袖と同じ。 狙ったドロップショルダーというよりは 先ず最初に機能があって、 そこに時代による美意識が合致するという順番。 さあ更に 袖口も と〜っても面白いことしてる。 シームを使わず、袖口から切込を入れるスラッシュ仕様の袖口明きにマチを嵌め込む形式。 このマチが凄い。 袖口カフスの上辺と、対岸の下辺を繋ぐライン設計でのマチ製図。 何コレ。 畳む前提の袖口マチ。 それが畳まれた後どう収まれば美しいのか。 どう製図すれば最大限の効果を生むのか。 そこへの極めてクレバーなアンサーカッティング。 機能/快適性 を求めた先にある機能美。 肩周り、袖口、 加えて次はフードも良い。 3枚構成のフードのセンターパートはブリムだけが前に迫り出したカット。 そのブリムエッジにソフトボーンが仕込まれてる。 この素晴らしい副資材選定。 ワイヤーじゃないって所がニクい。 ソフトシェルを傷付けない範疇での形状保存を叶えています。 冒頭にも書いたように、 これはレインウェアレーベル。 このソフトシェルジャケットも、少なからず悪天候を見越しているはず。 そう、このフードは飾りじゃない、完全に使う日のことを想定して作られてるんです。 ブリムが完璧にブリムとして仕事をするように。 紋切型を転用してお終いじゃない。 ルーツを大切に、全てのディテールをルーツに根差した舵取りでデザインし切ってる。 アクティブウェアに宿る 名も無きデザイナーの情熱と機知。 素晴らしいデザインってのは なにもモード服だけに宿るのではありません。 Made in E.E.C. サイズ表記L 身幅:71 着丈:76 裄丈:88 セーターの上からでも余裕で羽織れるルーズボディ。
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90-e00s MISSONI EXAMPLE Hazy_Orange Cotton×Nylon Shell JKT
¥15,000
ナイロンみたいなツヤ感はあるのに シャカ付かず、しなやかなコシがある。 コットン×ナイロンのソフトシェルJKTです。 ミッソーニからのリリースなんだから、まあこの系統ならミッソーニスポーツかなって思ってところ、EXAMPLEライン。 内ポケットの中ににゴツいタグが付いてました。 貴重なユーロオリジナルのジャケットカテゴリ。 先ずは色味が素敵です。 オレンジと山吹色の中間くらい。 そして生地の艶感がそれらを浅く霧散させる。 色味と生地が軽やかに噛み合った素敵なデザイン。 フードを収納出来る襟構成ですが、この個体はフードのクオリティが高いのでずっと出しっぱなしで良いと思います。 ベースのハイネックに加えて、前でハイネックを重ねるタイプのフードが重なるネックデザイン。 フロントのポケットラインは本格的なアウトドアウェアからの引用。 これはバックパックを背負う時のラインを邪魔しないポジション取り&構成です。 大きな縦長フロントフラップの中にポケットが隠れているんですが、このフラップエッジに何やらソフトボーンみたいな物が通されてる。 こういう所の気の利かせ方がハイファッション。 定番どころから半拍ズラした天邪鬼なアウトドアテイストです。 先ずはセーターの上からどうぞ。 Made in ITALY サイズ表記M 身幅:66 着丈:78 裄丈:91
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1990s DÉZERT Reversible System Liner_ish Design JKT
¥28,000
ここまで丁寧に生地デザインを作り込んでハイカジュアルを作った日本人がいたでしょうか。 CdG HOMMEの立ち上げに参加し、初期のオムのパターンメイキングを全て担当していたデザイナーです。 パタンナーと呼ぶのか デザイナーと呼ぶのか ちょっと揺れますが、個人的にはデザイナー。 田口成彦 氏が設立したレーベル 【DÉZERT】の90年代くらいの個体をご紹介。 今回2着あります。 毛足の長い綿ポリのロングパイルと ミリタリ色の強いナイロンドリルのコンビネーション。 ゆるふわとツルツル。 (甘々と稲妻みたいだな) あくまでオーセンティックの体裁を保った上での遊びに満ちたハードコントラスト。 雛形は米軍M-1951のライナーかな……? ウールパイルを光沢のあるコットンポリのパイルで置き換えて、裏面はナイロンに変えてエマージェンシーオレンジを引っ張ってきてます。 そしてこれはあくまでライナー「風」。 アウターとして使えるよう、丁寧なポケットを作って、タグは全部ポケットの中に仕舞い込み。 エッジラインは全部コットンナイロンの艶やかなグログランでフレーミングしてます。丁寧だ〜。 そしてそして、その魅力の最たる所は ギュンギュンに内巻きの効いたその袖設計です。 これは50年代よりも前の紳士服に散見された美意識の残香。 着て佇むだけでカッコ良いんだからズルい。 一応リバーシブルですが、この袖に変なシワが入らずカッコよく見えるのはブラウンを表にした時。 ビジュアルコントラストも綺麗に決まっていますし、基本的にはこっちをA面としたい気持ち。 Made in JAPAN サイズ表記M 肩幅:49 身幅:65 着丈:72 袖丈:64
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80's VALENTINO GARAVANI Ex_Loose Body Cutting Edge JKT
¥24,000
80's Valentinoのワイドドルマンスリーブ。 こんなのが存在したんですね。 腰より高いウエスト位置でキュッとテーパードさせてのブラウジングはメンズの正統ブルゾン文脈。 蝙蝠みたいなドルマンスリーブは、同時代であればお隣のパリ、イッセイミヤケの影響を感じますね。 ただしその彩色と装飾は至ってヨーロッパ。 西洋服飾の美意識をギチギチに詰め込んだビジュアル。 縦並びの10個ボタン。 小振りなスタンドカラー。 古い軍服の礼装からの引用ですね。 全閉め出来ても完全で素敵ですが、 裾から幾つか開けて、裾シャーリングに裾を引かせたカッタウェイフロントを作るのもとっても粋です。 その使い方も加味すると、レトロレンジのクチュールリバイバルとはまた違う現代的な使い方が幾つも見えてきそう。 メンズだって楽しめるかもしれません。 そして極め付けは袖口のカッティングエッジです。 ここが凄い。 普通の脳味噌からは出て来ない、全く斬新なフェイク剣ボロのデザイン。 滅茶苦茶賢い。 よくよく見たら違和感の塊なのに、縫製があまりに完璧過ぎて一瞬流れちゃう。 40年近く経った今見てもまだ新しい。 ディテールの大小関係無く、こういう気の利いた鮮烈なウィットを作れる作り手に心から憧れます。 Made in ITALY サイズ表記42 身幅(裾幅):38-44 着丈:63 裄丈:84.5
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SCOTISH SNOOKER (U.K.) Royal_Blue Classic Blazer
¥16,000
イギリスの老舗 BROOK TAVERNERによるブレザー。 恐らくSCOTISH SNOOKERに係るユニフォーム的な洋服ではないかと思います。 スヌーカーは厳密に言えばビリヤードの一種。 ビリヤードみたいだけれど、ルールもボールもフィールドも結構違う。 で、このレーベルのタグが付いてるのだから、英国国内流通品だと思います。 何かしらの大会用か、キャンペーン用か。 紺ブレって沢山ありますけれど この目の覚めるようなロイヤルブルーで金ボタンを携えたブレザーってかなり珍しい。 あってせいぜいスクールウェアとか。 英国であれば尚更。 まあ個人的にはこの服は凄くアメリカっぽいな、と思いますけどね。 別にイギリスを手本取っての提案ではない。 ある物着てるよ って感じの イメージとしてはハーレムっぽい香り。 その雑多に見えるミックス感を現代日本でお手本にしようとした時、こうしたアイテムって凄まじいハマり方をしてくれると思います。 キレイ過ぎないシャツと合わせて 草臥れたバギーデニムとか。 ブリトラにもアイビーにも邪魔されない もっとニュートラルなミックスエッセンス。 サイズ表記48 肩幅:47 身幅:54 着丈:78 袖丈:63
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N.A.TARALIS Technical Cutting Interior Design Tracker JKT
¥25,000
デニムジャケット。 所謂Gジャンです。 こんなカジュアルなカテゴリのジャケットに バックネックダーツが入ってる! 肩周りのクセ取り(ダーツメイク)で 1番目立つ位置に態々ダーツを入れてます。 テーラード系はこうした肩周りのゆとりを肩線に上手くいせ込んで、巧みに縫い合わせていくんです。 で、こうしたカジュアルウェアであれば何処かしらに表出させる(MA-1は肩線の中心)か、切替線に紛れ込ませるのが相場。 バックヨークとかね。 例外としてHediが作ったDior HOMMEなんかは、バックアームホールで超細いダーツを畳むでしょう。 バックネックラインってのは あれより派手な位置選定です。 この小さな1ディテールが このレーベルのアティテュードを克明に表しています。 身体をトレースする最も記号的なディテール 【ダーツ】を一切隠そうとしないというアティテュード。 俺は奇抜なことをするぞ、というダーツ。 そしてその所信表明は見事に中身を伴って炸裂します。 フロントでは元ネタのV字シームを捻って引用。 y(小文字)字に構成した縦シームの其々にシームポケットを配置。 片方だけで2ポケ、二階建ての設計。 ミニマルながら面白い……! 背面では元ネタのアジャスターシステムをジャックしています。 従来ならば多少ウエストを縮めて終わりですが、このジャケットはそのアジャスターにサイドベンツシステムを融合させてる。 元ネタ通りにウエストを縮められるのは勿論、全部外すと軽快に捌けていくカッタウェイ・バックが完成。 このサイドベンツが外から内に向かってるのもニクい。 目新しいし、装甲/甲殻的なロマンを感じるライン取りです。 そして前述した肩周りの構成。 Dior HOMMEに倣ってバックAHに入れなかったのはアクションプリーツを畳んでいたから。 これと喧嘩させないための配置でもあったのかな。 さあここまで研ぎ澄ましたトキントキンのカッティングエッジ、裏面を見るのがあまりに楽しい。 何重にも熟慮されたその設計の合理性に膝を打つばかりです。 HELMUT LANGのもとで働いた後、Hedi SlimaneのアシスタントデザイナーとしてDior HOMMEの立ち上げから参加したデザイナー、 ニコラス・アンドレアス・タラリスによるデザイン。 噛みそうな名前Top10に絶対入る名前。 皆さん“タラリス”と通称されます。 全体を通してフィッティングはタイト。 Made in ITALY サイズ表記XS 肩幅:41 身幅:46 着丈:59 袖丈:64.5
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PERSON'S FOR MEN Asymmetry Pockets Design Fancy Yellow Bomber JK
¥14,000
もとよりポップなデザインが多いんですが、ポップなだけじゃ選ばないもんで中々縁が無かった日本のオールドレーベル。 パーソンズ。 世代によってはよくご存知でしょう。 マイナーではないですからね。 でもこれは随分珍しいのでは? 過激なまでのワイドシルエットのボンバーにランダム配置のシニールワッペンとアシンメトリーポケット。 フロントはフラップがあったり無かったり。 右胸と左袖だけのポケットがあったり。 背面のポケットはシンメトリーかと思いきやサイズ感が絶妙に違う。 これ型紙組むのめんどくさそうですね。 しかもこれでベビーイエローの色選定。 ひよこかな? 可愛い〜〜〜〜〜 コーデュロイと見せかけて太畝のコットンピケって素材選定もユニーク過ぎる。 全体的にじわじわ汚れがあるのもまたリアル。 服本体と良い具合にバランスが取れてます。 埃被ったおもちゃ箱って感じ。 これでつるピカだとちょっと若い方向けかな……ってなるんですが、これなら これならいけるでしょう。 インディゴデニムとか合わせちゃうと厳しいかもしれませんけれど。 サイズ表記- 肩幅:53 身幅:81 着丈:65 袖丈:59
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