洋服解読所
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c80's FICCE RAZZA Emerald_Green Melange Linen CO
¥99,000
エメラルド・メランジのリネンコート。 凄い生地ですね。 光やら水やら風やら、何か美しい光景があったとして、それをインスピレーションソースとしたような、そんなレベルの情緒ではない。 もう、この生地自体が“光景”です。 光のような/風のような生地がある、ではなくその逆、この生地のように美しい光景が、何処かにある(かもしれない)、みたいな水準。 この布一枚を身体に巻き付けて着ていたとしても無二の美しさがありますところ、コートになった姿は更に美しい。 生地が良過ぎると生地から先のデザインが生地に負けてしまうリスク(なんて贅沢な……)がありますが、このコートのデザインはこのクオリティの生地でこそ釣り合う。 大きく分量を取ったダスターコートをベースに、類い稀なるディテールデザインが炸裂しています。 先ず目に付くのは腰ポケットをボディから吊り下げるような独創的なポケットシステム。 カーブの向きは普通のハの字の逆。 胴体の外側から内にカーブして落ちて来る曲線。 何を見て何を感じてたらこのカットラインを思い付くのか。 しかも、このポケット吊り下げで発生するギャザーは作り手側で予め用意されています。 ボタンホール付近のフラップを外すと露見するのは、入るはずのドレープを予見して入れられたステッチギャザー。 後身サイドウエストのベルトタブでも同じディテールが隠されています。ニクいね。 そしてこのコート、ベースになっている服がダスターコート以外にもう1着ある気がします。 それは「ジャンプスーツ」。 フロントの前端ライン、変な形じゃないですか? ウエスト辺りで一回終わろうとして、もう一回前端ラインに戻ってきたような……。 これはパンツのボタンフライの部分的サンプリングだと思います。 ここだけスラックスの打合せみたいに内ボタンも追加されていたり、パンツのフロントを思わせるディテールを巧みに混ぜ込んでいます。 直接的なカット&ペーストではなく、間接的な暗喩。 選ぶ要素がどれもクール極まりないし、それを取り合わせて編集するセンスも尋常ならざる水準にある。 正直、このコートにこのタグ?と思うくらいには、レーベルのイメージを覆されました。 とことん技法に凝り尽くしたようなド派手なアシッドニット、アレが最早コマーシャルピースだったんじゃないか。 その影で、こんな弩級の婉麗を。 どなたでも、お好きなように、お召しください。 ドカンと風のまま靡かせても 全て閉めて造形を堪能しても どの道感動が尽きません。 Made in JAPAN サイズ表記M 肩幅:61 身幅:72 着丈:126 袖丈:57 裄丈:89 ・前裾端に軽微な汚れあり
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1980-90's GIANFRANCO FERRE Shirt-ish Tailored Airy Soft Leather JKT
¥126,000
ラマッタ社製、最高水準のレザージャケット。 この服の素晴らしい所はクオリティだけじゃない。 その発想感覚そのものが他のどの服とも違う。 「レザージャケット」ってやつには 余程カジュアルな物でない限り、大体「裏地」がありますよね。 革の裏面-つまりスエード面-はザラザラしていて、インナーのシャツやセーターを擦って傷付けてしまう恐れがある。 で、その裏地って大体「総裏仕立て」です。 表地と裏地の裾同士をキッチリ丈合わせして縫合されます。故にどこにも隙間は無い。 このレザージャケットではその「当たり前」を覆しています。 「総裏仕立て」なのに裏地裾を縫い合わせず「ふらし」で始末。 しかも前端までもを「ふらし」で始末。 裾は百歩譲って分かるとして、前端までもふらし始末ってのは? これは裏地前端の一部分だけを関ステッチで表に留めてる格好になります。 故にその隙間からは服の内部を簡単に覗けます。 分かりますか、もう感覚としてはテロテロのナイロンで仕立てられた独立型ライニングがもう1着重なってるような感じ。 で、裏地が変な付き方してるレザー本体の裏面も面白い。 前端の裏面、アロハシャツの見返し始末みたいにゆるっと折り返してボタンホールステッチによって折り返しを留める仕様。 で、その身返し部分の裏面にも綺麗に裏地が縫合されている。 ここが一番ヤバい。 圧倒的な縫製力というか、如何なる手間をも厭わない尋常ならざるアトリエパワーを感じます。 その結果生まれるのは、前端を二重に作るという暴挙。 革同士で前端の身返し始末をしているのに、その完成形を一枚のパーツと捉え直し、もう一回内に折ってる。 こんなのもう暴挙でしょう。 これを可能にする技術、 これを断らないアトリエ、 これを成立させる革質、 これを面白がっていた世界、 全てが素晴らしくキラキラしています。 眩暈するくらい凄い服。 重たいレザーであると同時にシャツみたく軽やかな不可思議ワンダージャケット。 ちなみにオリジナルのフルチェンジボタン仕様。 右前にも左前にも、拝み合わせにも変えられます。 Made in ITALY SBC_Zip サイズ表記- 肩幅:60 身幅:61 着丈:80 袖丈:60 裄丈:91
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1980-90's LAMATTA Boxy&Blousing Body Ex_Soft Leather JKT
¥82,500
レザーウェアの一等星、LAMATTA製のスペシャルピース。 80年代っぽいボクシーなボディバランスにバイカージャケットのエッセンスをミックスするデザイン。 まあ言うは易し。 こんな文字列も今結構見慣れたものですものね。 でもこの個体のミックスセンスはかなり珍しいと思います。 大体もっと盛るんですよね。 ArmaniやKHLを例に取ると分かりやすいでしょう。 アレはアレでとってもカッコ良いし僕も大好き。 時代の良さが詰まっていますよね。 だからこそ、そのタイミングでこのカテゴリに引き算を持ち込んでるこの個体が引き立って見える。 コストカットの言い訳みたいに量産された似非ミニマリズムとは明確に違う、ラグジュアリーをラグジュアリーのまま保って遂行される前進としての引き算。 プレーンな胸元、カーゴポケットなんかも無ければポケットにファスナーすら使わない。 折角のハイネックなのにチンストラップやスロートベルトの一本なんかも無し。 ラマッタが誇る極上の質感を堪能出来る仕様ですね。 バイカージャケットらしいのは肘部分のステッチワークとウエストベルトを待っているベルトループくらい。 元々ベルトがあったのかは不明です。 大体あるパターンなんですが、無いデザインってのも一応存在しますから難しいところ。 そしてこの個体は絶対に絶対にベルトがあった方が良いので相性の良い物を厳選して別売りでご用意しておきました。 → ベルトを締めて生まれるタプンとした柔らかいブラウジングはこのジャケットの大トロです。 完成するのはMA-1みたいな前下がりのラウンドシルエット。 この着方をしてやっと分かるのは、この服は絶対に肩パッドがあった方が良いということ。 ちゃんと入ってます。 ボリューム感もシェイプも全く完璧な物が適切に構築されています。 実物、可能であれば是非お試しください。 ボトムス以外のものに別のベルトを巻くという珍しい感覚も、是非ご体感ください。 Made in ITALY サイズ表記- 肩幅:56 身幅:62 着丈:62 袖丈:55 裄丈:85
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1980-90's GIANFRANCO FERRE Trompe-l'oeil Yoke Cutting Soft Leather JKT
¥58,000
SOLD OUT
これまたLAMATTA社製、スペシャルクオリティのレザージャケット。 ボックスバランスのオーソドックスなボディに、開襟シャツみたいに綺麗に返るラペルカット。 ボディの裾にはブルゾンらしく(又はデニムジャケット風の)ウエストベルト切替。 ここのウエストベルトを起点に上方向への2タックが畳まれています。 ブルゾンとして発生する裾のブラウジングを、先んじてタックで丁寧に設計している、という訳ですね。 イメージの伝わり方はパンツのタックと同じです。 ギャザーを寄せたブラウジングでパフっと発生する柔らかなドレープよりも、タックでピシッ!と入る縦線の方がソリッドでクールなイメージ。 あれをジャケットに応用しています。 で、その応用タックに紛れてシームポケットも製図されています。 身頃に入る細腹切替部分に、目立たないようミニマルに擬態。 これはヴェルサーチとかアルマーニのタックパンツを見ているよう。 ウエストから放射状に広がるタックのリズムにポケットの作成線も紛れ込ませる、あの美学です。 布みたいに扱える、柔らかなレザーでこそ成立するデザインですね。 そしてこのジャケットは肩部分にこそ最大のウィットが隠されています。 ヨークの中、まあ一般的な位置に肩線が入っているんですが、この肩線が途中で終わっちゃうんです。 理屈としては、サイドネックポイントから肩先に向かって、凄く長いダーツが入っているような格好。 オーセンティックでシックなレザージャケット……という体を取りつつも、隠されるディテールアイデアは底抜けにユニークでウィットに富んでいる。 こんな余裕のある遊びをレザーウェアで入れちゃう感覚、本当に贅沢だと思います。 革そのもののクオリティだって、ラマッタの仕事ですから言うに及ばず。 オンラインでも伝わりそうな程ですが、しかし欲を言えば実地で触って、羽織って、その根本的なカッコ良さに感動していただきたい……そんな服です。 Made in ITALY サイズ表記- 肩幅:63 身幅:66 着丈:61 袖丈:62.5 肩部分に少し色褪せあり。
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L90-e00's SO by A.B. SLOBBE Twice_Lines_Switche Design Leather JK
¥49,000
色々紹介してきましたが、レザージャケットは本当なかなか見つからない。 極薄に漉き整えられたブラウンの牛革。 めちゃくちゃ軽くて薄いですが、表面のムードだけは男臭いエイジングの映えるハードレザーって感じ。 こういうヴィンテージっぽい味を求めて古着のレザージャケットを探すよって気持ちは大いに分かります。 このジャケットはその先でのツイストですよね。 そのムードを前提に据えて、古着だと必ず野暮ったくなるシルエットとか素材感をバチっと作り替えるデザイン。 過度にウエストを絞らず、しかしミニマムにコンパクトに設計された綺麗なボディ。 直線定規で作りました!って感じの趣。 (ウエスタンシャツの真逆みたいな服ですね。) そこにジャケットとしての構造線が入り、その構造線のどれもが、2回繰り返されてる。 無意味なリピート。 でもこの無意味なリピートによって、直線定規で作りました!の感は2倍に跳ね上がっています。 「機械的」とさえ言えそうなこのパターンメイキング、これって絶対にモノトーンで作られそうなデザインじゃありませんか? ここでブラウンという色彩選定が活きてくる。 ヴィンテージ感がありつつ、しかしだからこそツイストデザインによって絶対的にデザイナーズと分かる、パワーのあるミニマルです。 このミニマルなツイスト感覚は袖口とか、ウエストアジャスターとか、襟元とか、そうした箇所にてこれでもか!と決定付けられています。 普通ボタンを使う所、これら全て「ホック」に置き換えられています。 切れ味、凄まじい……! SOらしさ前回の尖ったミニマルデザイン。 Made in KOREA サイズ表記50 肩幅:48 身幅:59 着丈:62 袖丈:65
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1987's PERMANENTE ISSEY MIYAKE Flat×Square Crazy Cutting JKT
¥67,500
平面的で、四角くて、上端はフリンジ。 織り機から生地として出てきた時の姿そのまま、みたいな形です。 このレーベルがやるなら、インスピレーション元もきっとそうなのでしょう。説得力が違う。 そんなコンセプトでやるなら、実際本当に「一枚の布」になっちまう訳ですが、そんな時に肩傾斜や肩先の処理をどうするのか?ここには後のA-POC作品に繋がる面白さがあります。 この作品での回答は 「袖とボディの分離」です。分離大好き。 この服、アームホールがあるんですが、実はアームホールで袖とボディが繋がっていないんです。 袖とボディを分離させた後その双方を上端のフリンジから生やす……という思考順序。 そしてその始点(上端フリンジ)での複数枚の増築が可能になってるってのが、本当の一枚布との違いです。 袖の始まりとボディの始まりは、部分的に重なっています。あくまで洋服としての機能性にも基づいて作ろうとしている感じ。 確かにこの方が動き易い。 そこと呼応するように、ボディの前端も少し重ねて態々ダブルブレストにしているんですね。 一枚布からの発想と展開、ボキャブラリの深度が途方も無い。 以前もこのペルマネンテ・ラインよりぶっ飛んだ構造のジャケットをご紹介しましたが、これも同じく構造アイデアからぶっ飛んでます。 わざと晒しみたいな素朴な色味に仕上げた生地は 意図的にシュリンクを作った、プリーツ作品群への布石みたいなデザイン。 で、これ 着ると意外と普通に使える感じなのがまた嬉しい。 こんな尖ったデザインですから“作品感”出ちゃいそうなところ、あくまで普通のジャケット枠。 ナチュラル自然派方向への圧倒的な突き抜けを果たしていた時期の個体ってのも要因かなと感じています。 突き抜けてもナチュラルはナチュラル。 それこそ古着とよく合う。 目立たないので上手く写りませんが、そこそこ汚れて着古されています。 Made in JAPAN サイズ表記M 肩幅:44 身幅:56 着丈:76 袖丈:61
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c1970's MONTGOMERY WARD Smoky_Color Leather Switched Knit Duffle
¥32,500
モンゴメリーワードのファニーピース。 ピンクベージュのアクリルニットでダッフルコートを作って、装飾的にカラースエードを切り替え配置。 このスエード、とても良い色です。 ブラウン&アッシュミントグリーン。 このレーベルとしてのオーセンティシティを保てるギリギリのラインまで、フラワームーヴメントの香りを詰め込んだデザイン。 めちゃくちゃ可愛いでしょう。 もう、何かこう「ここが凄いよモンゴメリー!」みたいな説明って野暮なんじゃないかと思えるほど完成されたビジュアルデザインなんですが、どうしても言いたい。 というか、どうしても引っ掛かって欲しい、「切り替え配置」という物言いに。 私は「切り替え」という言葉にシビアです。 「切り替え」と言うからには本当に「切り」替わっている必要があります。 ニットの上からレザーパーツを叩き縫うだけの「パッチデコレーション」を切り替えとしない。 このコートは「ニット」と「レザー」でガチの切り替えが為されているんです。 レザーパーツのアウトラインに、毛糸を通せるだけの穴をチマチマ開けて丁寧に編みながら切り替えている。 めんどくさそう!本当に! 普通の布帛同士ならミシンでダダダと縫い合わせるだけなんですどね……… この素材同士/仕様での切り替えは凄い。 想像以上の熱量で作られています。 ほぼ読めないタグから察しの付くように、結構なボロです。 特にニット表面、(除去頑張りましたが)まだ毛玉や毛羽立ちがそこそこ。 しかしニット/レザー共に致命的な傷や汚れは無く、まだまだカッコよく御着用いただけるコンディション。 (致命的な傷が入ったとて、多分それもカッコよくなる個体だとは思います) Made in KOREA サイズ表記L 肩幅:44 身幅:54 着丈:91 袖丈:66+8 (折返しを伸ばすと+8)
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c90's DEZERT Garment_Dyed Red Anorak PK
¥33,000
オールドのデザート。 規定位置より拡張されて嵌め込まれたデコルテセクション。 着るとカウルネックみたいに緩やかなドレープを描きます。 元ネタであるアルパインスモック類に元々設計される首元の大きなゆとり、それを冗談半分くらいのバランスでファッションに振ったデザイン。 ポケットはおろか、あらゆる装飾やディテールを排したミニマルなフロント。 狙いがあったのでしょうね。 ポケットはサイドシームに隠れるまで端に追いやられています。 ネックラインの見返しと背面のショルダーシームが奇妙なバランスで隣接しているのも面白いポイントです。 大きくデフォルメされた「M」の字みたい。 そしてここで気付く。 ステッチがやたら目立つぞ、と。 ガーメントダイにて綺麗に染められた左綾のコットンドリルに走る糸は、なんとホワイトではなくミントグリーン。 ミントグリーン? 製品染めで? こんなのが素敵ですよね。 ボディのコットンは染まるけど、糸の素材(ポリエステルかな?)は染まらない。 こうしてステッチにカラーコントラストを付ける、なんてのはこの工程構造そのものに宿る面白さですが、それをミントグリーンという洒脱なカラーリングで強調している。 みなみにドローコードもこの色です。 良い服です。 パッと見で「なんか違うな」とは思わせてくれるものの、それを直ぐには教えてくれない。 時間差でゆっくり、しかし確かに腑に落ちる。 こんなの、デザートのお家芸ですよね。 赤い服に持たれがちなステレオタイプを軽やかに脱ぎ捨てるためのナイスデザイン。 Made in JAPAN サイズ表記L 肩幅:55 身幅:64 着丈:70 袖丈:61
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c1980's EURO VTG / ADVENTURE JEANS Dreaming Night Pattern Hooded JK
¥22,000
アドベンジャージーンズ、なるレーベル。 何も情報無し。 これぞマイナーレーベル。 内タグはフランス語でしか書かれていませんから、多分フランス製造かなと推測しています。 チュニジアとかモロッコはフランス語が話されてはいるけど公用語じゃないみたいですし、近隣のベルギーとかスイスはフランス語「も」公用語であるだけですから、フランス語でしか表記が無いことと辻褄がちょっと合わない。 さてヨーロッパで多用されるソレイユグラフィックが、何度も幻想的なソフトラベンダーの背景に散りばめられています。 その他にはピラミッドっぽいモチーフや、星座っぽいモチーフ。 全体的に古代科学とか天文学の方面でしょうか。 ちょっぴりナードな子供がピュアな知識欲のままに見る、ファンタジーに満ちた夢見たいなグラフィック。 嬉しいのはこういう服が大人規格で出て来ること。 それも、ちゃんとヴィンテージで。 フロントジップはA_Zipのリバーシブル個体。 ユーロ圏の古い服でたまに見かけるこのファスナー自体レアですが、そのリバーシブルはもっとレアです。 基本的な骨組みはOxbowとかに影響を受けているのかなと思います。 その先のどんな柄を使うかという段階でユニークな参照を見つけられたデザインって感じ。 女の子がキュートに着るのも素敵なんですが、良い大人の男がカッコ良い古着に合わせて着るのも素敵です。 少し着古し感がありますがクリーニング済。 Made in -(FR?) サイズ表記- 肩幅:54 身幅:59 着丈:67 袖丈:60
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c80's ITALY VINTAGE (C.G.N.) Color Switched Design Marine JKT
¥17,500
SOLD OUT
80年代イタリアの、マリーナ/セーリング 界隈のカジュアルウェア。 弊店でも度々重用している大好きなカテゴリです。 ムーブメントがほんの一瞬であり過ぎてほとんど日の目を見ない、ニッチな歴史の1ページ。 思いっきりレトロなカラーブロックとデカいサイズ設計、そして“海の男”って感じのタフネス。 モノクロで見ればただのワークウェアにも見え得る服。 海洋での視認性向上に準じてこれでもかと派手に組まれる色彩設計。 海のセーターの上からでもストレス無く重ねられるようなオーバーサイズ。(特に腕周り) 同時代のレトロセーターとかスウェットの上から重なるのも良いですけれど、完全に僕の頭は「テーラードジャケットと重ねたい」一色です。 黒とかグレーよりも、色物とかベージュとか、軟派なやつと是非。 Made in - サイズ表記XL 肩幅:(60) 身幅:69 着丈:72
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SANTA MARIA C.V. CASERTA Airy Color Stripes Casual JKT
¥16,000
Santa Maria Capua Vetereは、イタリア共和国カンパニア州カゼルタ県にある、人口約32,000人の基礎自治体。 恐らく、そこで公的機関の制服か何かとして使われていたジャケットです。 年代不明ですが、恐らくまあまあ古いもの。 コットンの、ゆるいテーラードジャケットが欲しかったんです。 「アンコン仕立て」をわざわざ目指して崩すように作られるテーラードジャケットじゃなくて、そもそもがカジュアルなやつ。 欲を言えば、そこまでやっても尚「一応テーラードジャケットです感」のあるやつ。 これは理想形です。 しかも生地もめちゃくちゃ美しい。 ベースは柔らかいホワイト。 そこに ミントグリーン、ソフトベージュ、ミルキーブラウンの3色ストライプが綾目で入るテキスタイル。 なんて軽やかで幻想的なカラーパレット。 何作っても正解になりそうな素敵な生地。 ルーズでオーバーなボディバランス(そもそもサイズ表記がイタリアの56)なんだけど、袖山はちゃんと高い。 オーバーサイズで着た時に肩をツルリと落とすんじゃなく、肩先に山が出来る着方。 ゆるいTeeやニット/スウェットはまだ着たいけれど、何処かで“おめかし”のムードは取り入れたい。 ……そんな気分です。 テーラードジャケットだけど、普通に家で洗えるのも嬉しいポイント。 (背中に線状の汚れ残りあり) Made in - (IT?) サイズ表記56 肩幅: 身幅: 着丈: 袖丈: 採寸忘れちゃったまま梱包しちゃったんで、ポップアップ現地で採寸して追記します。すみません。
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1990's KRIZIA UOMO / Ms. DEANNA Unique_Knitting Organic Jumper
¥27,500
SOLD OUT
メンズラインのSサイズ。 あまり大きくダボって着る訳ではなく、ある程度クリーンなサイジングで着用出来るニットです。 で、そういうクリーンなサイジングのニットってのは往々にして編み地や配色までクリーンでしょう。 ミニマルだったり、クールだったり、マニッシュなスタイリングに調和するような方向性でデザインされる。 そんな前提を視野に入れると、このニットはかなり特異なポジションに見えてきます。 先ずサイズ感以外のデザインセクション、例えば編み地、例えば配色、例えば素材選び………、そんなのは至ってKRIZIAらしい、オーガニックで手の込んだ、ハイエンド・ナチュラルという趣。 コットンベースに、リネンとヴィスコースを混ぜて作る、自然派テクスチャ。 配色も、オフホワイトを中心に、ベージュやブラウン、アクセントとしてスモークグリーン。 そして編み地でランダムなミックスが炸裂し、1着の中に工業的な切り替え無しに、様々な編み柄がグラデーションで共存するという着地。 ナチュラルで優しい雰囲気だけど、やってる事はかなりの熱量。 そしてこのテクニック面で最も素晴らしいのは、リブエッジ。 ネックラインと裾です。 表編みと裏編みを交互に繰り返して伸縮性を持たせるリブ編み、その繰り返しピッチを大きく拡げ、過剰なまでに長閑で牧歌的に仕上げたニッティング。 この終着点に注目。 表編みと裏編みはどちらも逆方向へロールしようとします。 その結果、型紙上の小細工無しでエッジラインに可憐な波線が形成されているのです。 鋏を使わず、編み物の特性のみを駆使して作られる、メンズウェアでのフェミニンディテール。 職人技だなぁと感嘆してしまいます。 実現させるのも凄いけど、ここまでの全体完成度を含めて思い付けるのが凄い。 ここからちょっとドレッシーなジャケットを着たり、黒いスラックスを合わせたり、そんな中で色彩差によって浮き彫りになる各エッジの可愛い波線。 【デザイナーズニット】かくあるべき。 裏で手を引いていたのは勿論MISS DEANNA。 Made in ITALY サイズ表記S 肩幅:47 身幅:48 着丈:66 袖丈:57 裄丈:82
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1980-90's DUFFER of St.GEORGE Short_Sleeve Cotton Cable KN
¥22,000
ペールブルーのセンターにベージュの好配色。 境界線にはケーブルニット宛ら、網目紋様のニッティング。 スコットランドやアイルランドのクラシックなアランニットの名残を感じます。 大体のそれがオーセンティックで温かい、キチンとした(?)ウールで作られるところ、元ネタの完成度なんて気にも留めずコットンで軽やかに作り直したサンプリングデザイン。 各パーツを繋ぐのも、オーセンティックなセーターみたいに編み繋ぐのではなく、普通の布帛と同じ感覚でミシン縫製。 いわゆるニットソーです。 ネックリブの切替シームとか見てると、なんか違和感がじわじわ来ませんか。 ぱっと見セーターっぽいけど、奥の縫代押さえてないからシームの傾きがグラグラしてたり、どこかTシャツっぽい空気があります。 そして半袖というチョイスがそれを決定付ける。 【ありそうで無い】 今でこそ共通欲求として世に広まっているこの感覚をおよそ最速で世に打ち出した作り手として差し支えないでしょう。 ストリートの服だけど、これは明確にデザイナーズです。 先ずは1枚でTee感覚で、次は長袖シャツとのレイヤードもお楽しみください。 Made in ENGLAND サイズ表記M 肩幅:43 身幅:52 着丈:69 袖丈:31
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L80-e90's HOMME DE NUIT Marine Taste Oversized Cotton Jumper
¥25,000
トキオクマガイのHDNより、らしさ全開のコットンジャンパー。 設立後僅かな期間でご本人はご逝去されましたので、このラインは基本的にチーフデザイナーとして引き継がれた永澤陽一氏、又はごく一部が松島正樹氏による仕事です。 パリっぽいマリンテイストと、当時のジャパニーズレーベルらしいルーズなボディバランスの融合。 取り分けドラスティックな融合ではありませんが、ヨウジやギャルソンみたいに西洋への真っ向勝負、という感じではないのがキーセンテンス。 パリっぽさに強く反目する訳ではなく要素を軽妙に取り込んで昇華しているデザインです。 この辺りは御本人のセンスが強烈に残っていると思います。 ネイビーのボディに、ウエスト辺りで入るクリーム色のスイッチライン。 そして左肩線をボタン明きにする仕様。 しつこくないマリンテイスト、良いですね。 全面をボーダーに纏め切っちゃうんじゃなく、ボーダーが持つマリンエッセンスを、その風味が無くならないギリギリまで希釈して香りとして成立させています。 こうなるとたちまちデザイナーズです。 丁度ブラウジングしてタプっと膨らむ辺りにホワイトラインが来るようになっているんですよ。 なんとも粋ですね。 日本っぽいけどTHE BLACK!みたいな圧の無い優しいムード。 良いニットお探しの方は是非。 Made in JAPAN サイズ表記46 肩幅:56 身幅:55 着丈:66 袖丈:62
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1996S/S Y'S FOR MEN White Cotton Chunky Knit VE
¥23,500
SOLD OUT
めちゃくちゃ身幅の広いニットベスト。 「ヨウジっぽい服」ってのは、サイズバランスとか生地感で伝わると思うんですが、このニットは前者だけが「そう」。 肩幅は普通、身幅でドカンと広げるルーズフィット。 ポケットもデカくてゆるゆる。 まぁこんなニットベストのポケット使うシーンもあんまり無いけど、大事な物は入れない方が良いですよね。 で、生地が全然ヨウジっぽくない。 ふわふわの有機的なコットン100%。 太くて野暮ったい糸のチャンキーニット。 あたたかくも素っ気ない。温度感のあるミニマルって感じのニット。 言われてみれば、この色味自体はヨウジの白シャツでよく見る色かも。 何に重ねても良い感じの雰囲気に仕上がるデザインであるだけに、何と合わせるか迷いますよね。 僕的には……みたいな先入観無しで、果敢に色々合わせてみてください。 ヨウジ以外も色々着るぞ!って方に楽しんで欲しい服です。 Made in JAPAN サイズ表記- 肩幅:(35) 身幅:56 着丈:48
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c2000's N.HOOLYWOOD Fuchsia_Pink Hand_Protect KN
¥18,000
Nハリウッドのユニークなニット。 ミリタリーっぽい手首のデザイン。 手の甲だけを軽く覆う手甲に、2つのフィンガーホール。親指と小指を想定してるはず。 手甲部分にはさり気無く補強も入ってて、中々オーセンティック。 軍物サンプリングかとは思うんですが、ボディはミリタリー感ゼロ。 強すぎるリブとかを使わない、プレーンなセミルーズフィット。 普段使いしやすいバランスです。 で、それがまさかのフューシャピンク。 ビックリするくらい難しいカラーリング。 物としてはめちゃくちゃ可愛いけどスタイリングは簡単ではありません。 我こそは、という方へ。 インダストリアルなのに色がヤバい。 こんなのが装備品として大量に作られていたなら浪漫があるのになぁ。(色含め) Made in JAPAN サイズ表記S 肩幅:43 身幅:44 着丈:67 袖丈:58/67 (手甲含めると67)
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1990's KENZO (EU) Hidden Spangle Knitting Bustier
¥21,000
ナイロンみたいな極薄ニットはまさかのリネン製。 薄くて滑らかで、でもニットとして頼もしいコシがあるこの感じはナイロンだと思っていたんだけどリネンでこんな風合いが作れるのか、と驚いたものです。 (少しはナイロンも入ってるけど) で、そのニット組織の「中」にスパンコールが組み込まれています。 極薄組織を二重で編んで、それらをボーダー柄みたいなピッチで部分的に編み繋ぎ留めている構造ですから、確かにやろうと思えば可能ですよね。 「ここ部分的に空洞なんでしょ?試しに何か入れてみましょうよ」 からのスパンコールが大正解過ぎる。 スパンコールの直接縫い付けだとギラギラし過ぎちゃうところ、絶妙に柔らかくベールが掛かったような煌めき。 完全に夏っぽい服ですが、冬の朝の光ってこんな風に柔らかいですよね。 アシンメトリーに左側にだけ配されたフラップも可愛い。 絶妙な匙加減。 ショルダーストラップ部分からの線の流れをボディに繋ぐトロンプルイユ。 これがあるおかげでビジュアルにほんの少しリズムが生まれています。 元のテキスタイルデザインが面白いだけに、それを邪魔しないミニマムなチョイス。 中国製ですが、これはフランス本国で企画されたオリジナルピース。 そのクオリティはライセンスとは完全に別物。 Made in CHINA サイズ表記S 身幅:35 着丈:18+30=48 肩紐部分の丈が18 身頃部分の丈が30
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1980's BY AMERICAN by O.CARRETTI Un-Storage-Pocket Design Hoodie
¥25,500
1980年代のイタリアを席巻した色彩の竜巻。 その中心にいたデザイナー Olmes Carretti。 彼がBest Companyをスタートする前、草案としてスタートされたBy Americanより、レーベルのイメージに反して凡そ無彩色、クラシックなグレーのフーディー。 80年代を生きる大人達がまだ少年であった時分、その感性に多大なる衝撃を齎した大国の世界観。 その波紋が届いたのは日本だけでなく、ヨーロッパ各国も決して例外ではありません。 これはイタリアで作られたアメカジのフーディー。 いやもう少しレトロに、せめてパーカーと呼ぶことにしましょう。 アメリカからイタリアにイメージが輸入され、そこに対して作り手がどれ程の改造を加えるか、または自然に加わるのか、そこに「憧れシステム」の妙味はあります。 このパーカーのフロントには星条旗をモチーフにしたエンブレムや、架空の団体を示すようなエンブレム、様々にグラフィックデザインが為されています。 こんな風に、一見はストレートにアメカジをサンプリングしています。 しかしその下、ボケっと眺めているだけじゃ危うく見逃す。 ポケットがおかしいのです。 変なのです。変でしょう。 失礼、これは写真だけでは明瞭に把握出来かねますか。 パーカーに無くてはならないディテール、つまり前面下部 カンガルーポケットの両サイド、その入り口の全部が開いているのです。 本来、こんなはずではありません。 本来、その入り口は直線1本では作られておらず、多少なりとも中に入れた荷物が飛び落ちてしまわぬよう、ポケットとしての「壁」を縫い作るでしょう。 つまり、角があるでしょう。 それが無いのです、このパーカーのポケットに。 完全な一直線、途中からはボディに縫い付けられているのかな、と思いきやそれも無し。 入れる荷物は身体の傾きに任せて全落ち。オールロスト。 収納としての機能を捨て去った、マフポケット(手を暖めるためだけのポケット)として作り替えられたデザインなのです。 手を暖める、こんなパーカーでそんなシーンも中々ありません。 つまり手を突っ込むためのポケット。 「スタイル」のためのポケットデザイン。 面白いでしょう。 ありそうで無い服に仕上がってます。 盲信的にアメリカ万歳かと思いきや、腹の中で巧みに皮肉を織り交ぜてる。 こういうのお好きな方は、きっとこの人の作る服みんな好きですよ。 弊店にも多数ご用意がありますので是非深掘りしてみてください。 Made in ITALY サイズ表記- 肩幅:60 身幅:67 着丈:68 袖丈:57 裄丈:89
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1980-e90's KRIZIA UOMO Relief-Woven Stripe Soft Shirt
¥19,000
巡る四季の中、美しい風情に心を揺らしながら生きる我々にとって、このレーベルの作るメンズウェアは極めてクリティカルです。 なんでこんな俳句みたいなハイクオリティが作れるのか。 90年代頃のKRIZIA UOMO。 水に溶かしたような淡いミントグリーンのボディに、ピッチの細かい紅白ストライプと、色を変えず織り方だけで表現するレリーフパターン。 細い紅白ラインの分、同時期のアルマーニよりもほんのり攻めっ気がありますよね。 しかしこれが盆踊りみたいな賑やかさではなく明るい秋のイントロを思わせてくるんだから不思議。 色や素材の作る【印象】、洋服の根幹とも言えるこの要素と丁寧に向き合ってこそ生まれるデザイン。 洋服を電子の海に放って久しい弊店がこんな物言いをするのも些か滑稽ですが、分かりやすい刺激に満ちたジャンク・インターネット・ライフへのデトックスとしてこそ手に取ってみて欲しいシャツです。 80年代の残香、秋風がしかと絡むリラクシングなボディバランスで仕立てられた美しい紳士服。 Made in ITALY サイズ表記 肩幅:49 身幅:58 着丈:77 袖丈:58
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c2000's NIGEL CURTISS 1/2 Fly_Front Classic Blue SH
¥25,000
SOLD OUT
とある有名なレーベルの創設期デザイナーのシグネチャーレーベル。 何とも言えない絶妙なブルー。 爽やかで清潔なんだけど陳腐じゃない、奇妙な奥行きのある色味。 フロントの中心にタックを畳んで半見せ比翼仕立てを作ったカッティング。 清楚な顔して語彙が渋い。 綺麗な貝ボタンの半月が5つ並び。 シンプルなビジュアルの中にアイデアの面白さが光ります。 そしてまじまじ眺めるとどうも違和感。 色味の良さとか半見せ比翼の面白さとかとは違う部分に何かありそう。 で、その正体は袖の製図でした。 普通に釜底にシームを配置した一般的なシャツ袖なんですが、袖の後ろ半分にもう一本シームが入ってました。 テーラードジャケットの袖みたいなやつ。 これがあるせいで袖口剣ボロの隣に見慣れないシームが配置されてて、それが違和感を作ってたんですね。 そんな訳で、この袖は肘部分にカーブが入って若干の前振りが発生しています。 芸が細かい。仕事が渋い。 ちなみにこのシグネチャーレーベルを創設する前のシャツでも同じ事をしてました。 確認出来た時は流石に嬉しくなっちゃいました。 良いシャツを作る人なんです。 前提として面白いデザインなんですけれど、大人がどんなシーンでも普通に着られて、仕立てが丁寧。 普通に洗えるってのも大人にとって大切なデイリーウェアエッセンスですよね。 Made in JAPAN サイズ表記XS/S 肩幅:52 身幅:61 着丈:72.5 袖丈:59
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1980's CARRERA (IT) Flat Grey Oversized Snap_Buttons SH
¥15,500
80年代のイタリアン・カジュアルの一角 【CARRERA】のコットンシャツ。 勿論オリジナル、当時物。 先染めの のっぺりフラットなグレー。 両胸にポケットがあって、フロントボタンはスナップボタン。 ウエスタンシャツみたいな空気はあるのに、フロントヨークは無くて、ウエストの絞りも無い。 背面ヨークも普通の形。カーブ無し、至って平凡なフラットライン。 何かこう、「来るぞ…来るぞ……」と期待だけさせられてお預けを喰らっている気分です。 こうも普通のプレーンなシャツがカレラから出るのか??という意外性、そして次にやって来る「これはこれでめちゃくちゃ今っぽい」という複雑な嬉しさ。 別に、背中にドカンと向日葵のグラフィックとか入れてても良かったのに。 これ見よがしな加工無し、特筆するなら右胸に着用につれ生まれた白いアタリくらいか。 これはデザインじゃなくて普通にダメージです。 他にも、背面を見るとちまちまとアタリはありますね。 しかしどれも、「加工するならここをこう!」みたいな予定調和とは似ても付かない。 これぞ本当のナチュラルでしょう。 服によって、着る人によって、時代によって、環境によって、入るダメージなんて様々なんです。 多様性なんぞを誰かに許容される前から、ダメージってのは、延いては人ってのは、実に多様です。 そんなのも、こうもプレーンな服なら逆に際立ってきそうですね。 様々なスタイルのベースとして広く広く活躍してくれると思います。 (この雰囲気はリーバイスじゃ出せない) Made in - (IT?) サイズ表記XL 肩幅:54 身幅:64 着丈:82 袖丈:60.5
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1990's EMPORIO ARMANI Super_Airy Viscose_Gaze Oversized SH
¥24,000
夏の終わり、秋の入り口のAWエントリーピースとして幾つかご紹介の続いているアルマーニのシャツ。 まぁレーヨンを中心に柔らかいものを紹介していましたが、これが最も尖っている個体です。 尖るというのは、その“特性が最も濃い”、という意味で。 サーモンピンクのレーヨンガーゼ。 勿論向こうが透ける程度の、ビーチ以外だとインナーが要るよな、という具合のシャツ。 特大のボディバランスと、それを極限まで細かく大量に畳んだギャザーカフス。 外袖では豪雨の如く超密度で、内袖ではピタリと凪いでストップ。 このビジュアルギャップ。 大量のギャザーってのは、フレンチアンティークのスモックみたいな感覚なんですが、こういうディテール1つにデザイナーズならではのキレが見えますね。 牧歌的なだけではない。 ちなみにこのシャツは家庭洗濯が出来なさそうです。 それでも良い、面倒なケアも負担にならないくらいには胸躍らせてくれる、このカテゴリのトップレンジです。 この上なく瀟洒な色味がメンズウェアに使われているという奇跡も含めて。 Made in ITALY (C.I.T.) サイズ表記L 肩幅:54 身幅:68 着丈:79 袖丈:65
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1980-e90's ARMANI JEANS Hazy_Ash Viscose Worn_Out SH
¥18,000
この時代のアルマーニが打ち出したオーバーサイジングのソフトシャツ。 こちらは金タグのそこそこ古いシャツ。 「これインナーにしてね」というシャツと 「これは羽織にしてね」というシャツ、この作り分けが比較的顕著だったと思います。 このシャツは後者。 ふっくら厚めのレーヨンドリルで仕立てられたオーバーサイズ。 色が良い。 一見するとワークシャツとしての定番みたいなインダストリアル・グレーでしょうか。 でもちょっと緑味を感じます。 すると、スモーキーに調色した洒脱なミントグリーンみたいなところに着地。 金タグを使っていた同時代のアウターとも良く合いますね。 この時期の作品、本当にハズレが無い。 ちなみにこれも、僕が勝手に言ってる訳じゃなくて意図的なオーバーサイズ。 Sサイズでこの寸法。 寸法からも、生地からも、 「大きく着てね」 という声が聞こえる。 雑に羽織って靡かせるためのオーバーシャツ。 左肩ヨークに少し傷があります。 もっとあれば、開き直ってカッコよかったのですが、どうも絶妙に中途半端なダメージ。 完全な美品って訳ではありませんので御留意ください。 Made in ITALY サイズ表記S 肩幅:52 身幅:59 着丈:86 袖丈:67
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e1990's GIORGIO ARMANI Relief_Woven_Stripe Loose_Body SH
¥14,000
異様に凝ったレリーフの白シャツ。 90年代前半くらいの個体。 白シャツと呼んで良いのか微妙なところですね。 まあ柄シャツでもあるか。 ギリギリ矛盾しない。 レリーフパターンの他にコントラストの弱いストライプもありますし。 アルマーニのシャツ、特にこういう古い個体は色を変えずに織り変えだけで豊かなレリーフパターンを作る個体が多いです。 そんな中でこのシャツは特段力が入っていますね。 柄が複雑だ!とか 工法がどうだ!とかじゃなくて シンプルに凹凸が凄い。 とってもボコボコしてる。全然さり気無くない。 ストライプ柄が無かったとしても、僕はこれを柄シャツと呼んでしまうと思う。 それくらいレリーフの主張が強い。 そんなのもまた一興でしょう。 寄って見れば寄って見るほど面白い生地。 ちなみにほんのりクリーム色で、ストライプで使われる色も微妙に暖色系のグレー。 ぬるいイメージのシャツです。グレーともブラウンとも合う。 絶妙なバランス。 ジャケットもパンツもシンプルで良いでしょう。 見えてる部分が襟だけだったとしてもアクセントとして良い仕事をしてくれると思います。 ボディは絞り無し、割と太めのボックスフィット。 イタリアンシャツの名門C.I.T.社の縫製。 (LangとかユーロのR.Gigliとかのシャツも縫っていたファクトリです) 全体的なクオリティは折り紙付き。 襟の仕様はアルマーニお得意のスナップダウン。 ここは留めてても外してても、どっちでもサマになるんじゃないでしょうか。 Made in ITALY (C.I.T.) サイズ表記43/17 肩幅:51 身幅:63 着丈:80 袖丈:57
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