洋服解読所
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c90's DEZERT Garment_Dyed Red Anorak PK
¥33,000
オールドのデザート。 規定位置より拡張されて嵌め込まれたデコルテセクション。 着るとカウルネックみたいに緩やかなドレープを描きます。 元ネタであるアルパインスモック類に元々設計される首元の大きなゆとり、それを冗談半分くらいのバランスでファッションに振ったデザイン。 ポケットはおろか、あらゆる装飾やディテールを排したミニマルなフロント。 狙いがあったのでしょうね。 ポケットはサイドシームに隠れるまで端に追いやられています。 ネックラインの見返しと背面のショルダーシームが奇妙なバランスで隣接しているのも面白いポイントです。 大きくデフォルメされた「M」の字みたい。 そしてここで気付く。 ステッチがやたら目立つぞ、と。 ガーメントダイにて綺麗に染められた左綾のコットンドリルに走る糸は、なんとホワイトではなくミントグリーン。 ミントグリーン? 製品染めで? こんなのが素敵ですよね。 ボディのコットンは染まるけど、糸の素材(ポリエステルかな?)は染まらない。 こうしてステッチにカラーコントラストを付ける、なんてのはこの工程構造そのものに宿る面白さですが、それをミントグリーンという洒脱なカラーリングで強調している。 みなみにドローコードもこの色です。 良い服です。 パッと見で「なんか違うな」とは思わせてくれるものの、それを直ぐには教えてくれない。 時間差でゆっくり、しかし確かに腑に落ちる。 こんなの、デザートのお家芸ですよね。 赤い服に持たれがちなステレオタイプを軽やかに脱ぎ捨てるためのナイスデザイン。 Made in JAPAN サイズ表記L 肩幅:55 身幅:64 着丈:70 袖丈:61
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c1980's EURO VTG / ADVENTURE JEANS Dreaming Night Pattern Hooded JK
¥22,000
アドベンジャージーンズ、なるレーベル。 何も情報無し。 これぞマイナーレーベル。 内タグはフランス語でしか書かれていませんから、多分フランス製造かなと推測しています。 チュニジアとかモロッコはフランス語が話されてはいるけど公用語じゃないみたいですし、近隣のベルギーとかスイスはフランス語「も」公用語であるだけですから、フランス語でしか表記が無いことと辻褄がちょっと合わない。 さてヨーロッパで多用されるソレイユグラフィックが、何度も幻想的なソフトラベンダーの背景に散りばめられています。 その他にはピラミッドっぽいモチーフや、星座っぽいモチーフ。 全体的に古代科学とか天文学の方面でしょうか。 ちょっぴりナードな子供がピュアな知識欲のままに見る、ファンタジーに満ちた夢見たいなグラフィック。 嬉しいのはこういう服が大人規格で出て来ること。 それも、ちゃんとヴィンテージで。 フロントジップはA_Zipのリバーシブル個体。 ユーロ圏の古い服でたまに見かけるこのファスナー自体レアですが、そのリバーシブルはもっとレアです。 基本的な骨組みはOxbowとかに影響を受けているのかなと思います。 その先のどんな柄を使うかという段階でユニークな参照を見つけられたデザインって感じ。 女の子がキュートに着るのも素敵なんですが、良い大人の男がカッコ良い古着に合わせて着るのも素敵です。 少し着古し感がありますがクリーニング済。 Made in -(FR?) サイズ表記- 肩幅:54 身幅:59 着丈:67 袖丈:60
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1980's BY AMERICAN by O.CARRETTI Un-Storage-Pocket Design Hoodie
¥25,500
1980年代のイタリアを席巻した色彩の竜巻。 その中心にいたデザイナー Olmes Carretti。 彼がBest Companyをスタートする前、草案としてスタートされたBy Americanより、レーベルのイメージに反して凡そ無彩色、クラシックなグレーのフーディー。 80年代を生きる大人達がまだ少年であった時分、その感性に多大なる衝撃を齎した大国の世界観。 その波紋が届いたのは日本だけでなく、ヨーロッパ各国も決して例外ではありません。 これはイタリアで作られたアメカジのフーディー。 いやもう少しレトロに、せめてパーカーと呼ぶことにしましょう。 アメリカからイタリアにイメージが輸入され、そこに対して作り手がどれ程の改造を加えるか、または自然に加わるのか、そこに「憧れシステム」の妙味はあります。 このパーカーのフロントには星条旗をモチーフにしたエンブレムや、架空の団体を示すようなエンブレム、様々にグラフィックデザインが為されています。 こんな風に、一見はストレートにアメカジをサンプリングしています。 しかしその下、ボケっと眺めているだけじゃ危うく見逃す。 ポケットがおかしいのです。 変なのです。変でしょう。 失礼、これは写真だけでは明瞭に把握出来かねますか。 パーカーに無くてはならないディテール、つまり前面下部 カンガルーポケットの両サイド、その入り口の全部が開いているのです。 本来、こんなはずではありません。 本来、その入り口は直線1本では作られておらず、多少なりとも中に入れた荷物が飛び落ちてしまわぬよう、ポケットとしての「壁」を縫い作るでしょう。 つまり、角があるでしょう。 それが無いのです、このパーカーのポケットに。 完全な一直線、途中からはボディに縫い付けられているのかな、と思いきやそれも無し。 入れる荷物は身体の傾きに任せて全落ち。オールロスト。 収納としての機能を捨て去った、マフポケット(手を暖めるためだけのポケット)として作り替えられたデザインなのです。 手を暖める、こんなパーカーでそんなシーンも中々ありません。 つまり手を突っ込むためのポケット。 「スタイル」のためのポケットデザイン。 面白いでしょう。 ありそうで無い服に仕上がってます。 盲信的にアメリカ万歳かと思いきや、腹の中で巧みに皮肉を織り交ぜてる。 こういうのお好きな方は、きっとこの人の作る服みんな好きですよ。 弊店にも多数ご用意がありますので是非深掘りしてみてください。 Made in ITALY サイズ表記- 肩幅:60 身幅:67 着丈:68 袖丈:57 裄丈:89
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XX OUTFITTERS Diagonal_Zip Cutting Cyber Anorak PK
¥19,000
新世紀に向けたD'URBAN視点のY2K。 弊店でも縁ある限り紹介している 【XX OUTFITTERS】。 INTERMEZZOやIXI:Zなど、カジュアルラインも展開してきたD'URBANですが、その中でもこのブランチは肝煎り。 L90'sのUKストリート・デザイナーズウェアからインスパイアされたような、テクノロジカルでアンダーグラウンドな空気感をD'URBANの製造水準で打ち出したレーベル。 バブル期から2000年代初頭に掛けて、日本におけるメンズスーツの定番として君臨したD'URBANの製造クオリティは折り紙付きです。 デザインこそコンサバティブでしたが(そもそもそういうレーベル)、時たま発生するカジュアルレンジの異様なキレは、他のユニークなデザイナーズレーベルを凌ぐ個体もしばしば。 母体がどういうレーベルか分かっていると尚更、斜めジップのフルフェイス・フーディがD'URBANから出て来るとは思いませんよね。 テクノロジカルな素材使いのソフトジャージーで仕立てられたそれは、ユニークなポケット構成やアナトミカルな袖カーブ設計によって、完全にハイファッションへとステージを移しています。 少しだけ肩先を食い込ませたセミラグランの製図はとても珍しい。 (袖山が尖ってる!) 若干長めに取られた袖の袖口にはサムホールまであります。 これらテクニカルなディテール群にこのスモーキーグリーンの色味も相まって、マハリシやグリフィンを想起する方も少なくないでしょうね。 スタイリングの楽しい服です。 ってことは、勿論着ていて楽しい服です。 折角、明確に「UKじゃない」服なので、先入観から抜け出して色んな合わせでお楽しみください。 Made in CHINA サイズ表記- 肩幅:(34) 身幅:56 着丈:65 袖丈:65 裄丈:82
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A-POC Full Knitting Design Monster Hoodie
¥66,000
ISSEY MIYAKE社が生み出したA-POCのデザインは「編み物」という技術の極致だと思います。 途轍も無い深度のコンピュータニッティングにより一枚のニットテキスタイルの中に洋服の構造線を全部内含させる洋服。 裁断によって発生する布屑をギリギリまで減らすこの画期的なデザインは、別にやり方を確立したところで、このフォーマット前提で様々な洋服を作れるだけのデザインスキルが無いとアドバンテージにはなりませんから、「発明したから後は楽だよね」とならないんですよね。 そんな中こんなモンスターピースを生み出せるA-POC、流石にヤバい! ベースはスリムフィットのニットフーディです。 顔を大きく覆うフード部分には局所的な透かし編みを自由自在に配置し、目や口の位置はシースルーメッシュ。 さながらガスマスクみたいなビジュアルイメージ。 ボディにも様々な構造線が編み地の濃淡で見事に描かれており、存在しないアームホールシームまで可視化されています。 トロンプルイユで描く夢幻、それを技術力で無理やり叶えにいってるような。 どう着ようか、なんて考えるのも野暮ったい。 まず着て感動に身を預けて、そこからでいいです。 (着る時は装飾品を全て外してください) Made in - サイズ表記- 肩幅:41 身幅:39 着丈:68 袖丈:65 内タグが無いので組成不明。 ニットウェアなのである程度は伸びますが、不安なく推奨出来るのはメンズのSくらいまで。 Mサイズ基準くらいの方になると、フィット感の好みとか骨格とかによります。
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00's GDC Red-Velours Zip PK
¥12,500
GDCのベロアパーカー。 ベロアパーカーってのは良くも悪くも属性の強い服です。 Mcblingと切っても切れない記号性。 そういう服装したいなら定番だけど……という。 そんな中、このパーカーはかなり中立。 ラインストーンも無いし、過度なボディシェイプも無い。 本当にただ、生地がベロアである、というだけ。 探すと意外と無いよなぁという体感。 なんなら、胸のフロッキープリントは内容も仕様もどこかアメカジの香りすらしますしね。 例のテイストとは随分距離があるように感じます。 男女問わず御推奨するのですが、折角メンズが普通に着れるベロアなんだからメンズに‥という気持ちはあります。 “夜感”の無い服と合わせると新鮮。 Made in - サイズ表記M 肩幅:48 身幅:51 着丈:63 袖丈:64
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e00's The DUFFER of ST.GEORGE (EU) Arch Logo Wappens Zip Parka
¥13,000
なんてことないネイビーのジップパーカー。 胸にアーチロゴの配置。 ほんのり紫っぽい、濁ったネイビー。 前端の裏、ファスナーテープはジャスパーグリーン。 なんの主張も主義も、広告も似顔絵も無いパーカー。 Tシャツやスウェット、加えてパーカーって洋服-もといストリートの制服-は往々にしてキャンバスです。 何かをプリントしなければ。 何が言いたい。文字を乗せなければ。 政治?環境問題?イベント?応援? そうでしょう、歩く看板です。 そんな喧騒から程良く距離を置ける、無頓着な羽織もの。 1番「何でもいい」なくせに、サッパリ「何でもよくない」、心底厄介な欲望の審問官。 こういう服を愛する時にこそ、言葉や意識や観察を尽くすべきです。 着用者自身のために。 シンプルなネイビーから一歩だけ横道に逸れて道草。 ほんのり含めたパープルと関係性を生み出すのはファスナー裏のグリーン。道草の色かな。 フードの裏面はオフホワイト。 これはパーカーがカジュアルな運動着でしかなかった原初の名残。 野暮ったさとは違う、子供の頃のイノセントを大人に着せるためのパーカー。 M.ケアンズ斯く笑いき。 Made in Portugal サイズ表記M 肩幅:52 身幅:56 着丈:63 袖丈:64 ユーロオリジナルの貴重なピース。 代理店無しの日本非流通個体ですが、時代的にはジャック社輸入担当の時代です。
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GAP Y2K Low-Technological Anorak PK
¥14,500
コロンと平坦なネイビーの色味。 奥ゆかしさとか気にしてない、良いチープさ。 緩めのサイズ感で使い易い/着やすい、ハーフジップアノラック。 生地はナイロン100%です。 これはシェルジャケットみたいなシャカシャカした生地ではなく、ナイロン特有のとろみが付いた柔らかいオックスフォードみたいな雰囲気。 極めて短いY2K時代を如実に映すオリジナルのパーツデザインがとっても可愛い。 正しく言うと チョーカワイイ 。 ゲームボーイが透明だった時代の情緒は このように洋服にデコレーションされていました。 俗に言うテック系とはキチンと距離を取った、素朴なローテク。 Made in TAIWAN サイズ表記M 肩幅:59 身幅:66 着丈:77 袖丈:60
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BY AMERICAN by OLMES CARRETTI Fatty Wide Sweat
¥27,000
イタリアから見たアメリカンカルチャー、それもインターネット以前の時代のサンプリング。 「ぽいな〜〜〜〜〜」 って 今を生きる我々はこの当時のことを簡単に知識として蓄えているからそりゃ言えるんですけど、 この時代にこんな高い解像度で引用出来るの普通に凄いと思うんですよね。 カラー選定の際に生じるほんの僅かなユーロっぽさ(この個体に関してはそれはほぼ無い)、アメリカナイズを誇張するかのような過激なボディバランス、そして幅の短い各所リブなど、まぁ差異を見つけようと思えば見つかるんですけれど、これがイタリア古着だなんて普通思いません。 この辺りの時期で同国ではCPカンパニーがスタートしたり、競合だとベネトンなんかが似たようなテイストの提案をしていましたね。 アメリカンファッションが覇権を握っていた時代。 椎名林檎さんが 歌舞伎町の女王をつくった時にはまだ本人は歌舞伎町に行ったことは無かった なんてエピソードがありますけれど、それに近しいものを感じます。 *OLMES氏がアメリカに行ってないって話ではなく、そこに実際住んでいる人間が作ったらこの作品にはなってないんだろうな、というね。 BEST COMPANYの前身、バイアメリカンより。 Made in ITALY サイズ表記L 肩幅:55 身幅:66 着丈:60 袖丈:50 (裄丈:72) 極端なドロップショルダーのため、裄丈をご参照ください。
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80's CARRERA JEANS (EURO) Ex_Wide Body Street Hoodie
¥16,000
80年代におけるイタリアン・カジュアルの雄 カレラ・ジーンズ。 残念ながら現代にその輝きは伝説されていませんが、そこもファッションの良さ。 先ずは同時代らしい過激なボディバランス。 過激なまでにリラクシング。 《尖った柔らかさ》なんですよ、変な日本語ですけど。 そして現代の定番とは根本的に違うグラフィック配置のセンス。 なんかこの時代って前裾付近に入れてるデザインが多いかな、と最近思います。 子供っぽいヨ〜 なんて横槍はハナから無視してるムーブメントなので、色味までもゴリゴリに攻めてることが多いんですよね。 でもこの個体、その辺のバランスが良い感じ。 白ベースに、ポイントで程良いスパークルカラー。 ゆるゆるのボディバランスもまたそこにマッチしてて、滅茶苦茶使い易い。 悪く言えば中途半端ですけれど こうしたバランスを取り続けるのがファッションを楽しむということ。 気分に合われた方は是非に。 テーラードのインナーは無理ですが、軽いコートのインナーだと大活躍しますよ。 Made in ITALY サイズ表記L 肩幅:68 身幅:66 着丈:58 袖丈:53 裄丈:88
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80-90's ITALY VTG Acid Patterns Mix Design Hooded L/T
¥14,000
作った人間を心配してしまうようなアシッドビジュアル。 何柄? 古いOXBOWのフルパターンを衝突させたような印象。 ペラペラのロンTee、フード付き。 袖は柄の切り替えに紛れ込ませて、申し訳程度のフェイクレイヤード。 季節的にミスマッチもいいとこ、アウターメインの中で一応これも混ぜ込んでみます。全然寒いけど。可愛いから。 あったかい部屋の中でずっと仕事をする方には普通に良いんじゃないかなとも思ってます。 書いてある文言は 【BVM】 【Beach Volley Meeting】 ですって。 電撃が走るくらいカッコ良いでしょう、コレをゆるっと着て興じるビーチバレー。 AIが自動生成したような小綺麗系南国ビーチよりも、もっとエネルギーに満ち満ちているパワフルなビーチのイメージ。 行ったことないけどブラジルとか。 前裾のロゴパッチのノリ的に、ムエタイパンツとかもサンプルソースにあるのかな。 結局イタリア製です。 ってことはご当地モノが偶々面白いんじゃなく、それらの面白さとか可愛さを切り貼りして作為的に組み立てられたデザイナーズ・カジュアル。 レーベル名は 【MEETING】です。 あ〜!ミーティングね、アレね、良いよね〜〜…. Made in ITALY サイズ表記L 肩幅:58 身幅:63 着丈:66 袖丈:57
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NEPAL MADE Mini_Toggles Design Primitive Anorak PK
¥12,500
ネパール製の滅茶苦茶大きいアノラックパーカー。 アンチハイファッションの図式の中、かなり隅っこのレンジです。 メキパじゃ出ない滋味。 そんなに古くはないと思います、多分2000年前後くらい? 他の国のみんながナイロンやポリエステルのソフトシェルでローテクなアノラックを作っていた中、ハイ/ローの前、テクノですらないプリミティブテイストのアノラック。 これはこのエリアからしか出て来ません。 90年代、UKのストリートウェアレーベルKOMODOのデザイナーであるJoe KOMODOがフックアップしたネパールのオリジナル情緒。 その元ネタ群。 こうして現代の自由でプレイフルなミックスの俎板に乗せた時に素晴らしく面白い。 染色堅牢度の低さからか、生地の段階で寄った皺に沿ってナチュラルに、しかし苛烈に入った細かいフェード。 各所コードからそのストッパーまで共布で作る愚直な姿勢。 既存のファッションが定義付けたエスニックやエキゾチックとはまた違う、アーシーでどこか御線香っぽい香り。(比喩) この緩〜いボディバランスを鑑みると、いきなり西洋のテーラードジャケット等とはアームホールとか身幅とか、色んな都合で物理的に合わない。 って時に忽ち輝きを増すのが、イッセイミヤケを筆頭とする「プリミティブテイストをクリエイションに持ち込んだ」作り手の服。 プランテーションとか凄く相性が良いです。 「完全にメンズの服ですが、レディースがダボっと着るのもまた素敵です。」 ↑ ここ数年で1番擦られたセンテンスですが、このテイストであればまだちゃんと“意外性”が生きてるでしょう。 こういうのをジルサンダーとかシャネルに合わせるのがファッションだと思います。 Made in NEPAL サイズ表記XL 肩幅:57 身幅:63 着丈:73 袖丈:66
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AZIMUTS (NEPAL) Mini_Toggle Buttons Anorak PK
¥21,000
ネパールメイドというと、粗野な素材で簡素な縫製仕様、そして良くも悪くも雑な縫製、ってのが大体のパブリックイメージでしょうか。 その情緒に妙味を見出して……って文脈。 そこに目を付けてデザイナーズファッションに昇華したKOMODOは別として、まあその他のカジュアルプロダクトはそんな所でしょう、私の中でもそう。 それを覆し得る、たった一本の鏑矢。 コットンと言えど、趣を残しつつ一定以上に滑らかな質感、期待通りのエスニックな柄組み。 フロントのハーフオープンを管理するのは木製のミニトグルで作られた3つのオープンシステム。 おいおい、こりゃアノラックのフォーマットじゃないか、なんて期待。 その期待はフロントに設えられたポケットデザインで成就します。 既存のパーカーみたいな両腰基点のカンガルーポケットに加えて、その上にフラップ&ジップのポケットを追加。 これはエスニックウェアの皮を被った2000年前後のローテク・ストリートウェアだ! ほら、品質タグもフランス語ですよ。 ほら、左袖にはシガレットポケットまで付けてくれてる。 フードエッジと裾には共生地で作られたドローコードが入るんですが、その紐端のストッパータブまでもが丁寧に作り込まれてる。 今回シーズン、ネパールのストリートっぽい服をKomodo以外でも幾つかピックアップしていますが、先陣切るに相応しいスペシャルピース。 どこにも情報が残ってない、誰にもバレないレーベル。 Made in NEPAL サイズ表記42 肩幅:56 身幅:58 着丈:71 袖丈:61
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MEXICO VTG Cozumel Divers Graphic Shrinking Cotton PK
¥12,500
例えば海に駆け出す常夏のビーチで 熱い砂浜の上 サンダルと一緒に脱ぎ捨てても様になる そんな、ラフなジップパーカー。 コズメルってのはメキシコ湾の入り口に浮かぶビーチリゾート。 ここの部分の詳細はサラッとブログ書いたので、よかったら読んでみてください。 「コズメルの風」って記事です。 ただビーチがあって、パーティがあって って感じのリゾートじゃなくて 古代遺跡がガッツリ残ってる島なんですよね。 様々な角度の非日常を味わえる南の島。 もちろんこんなダイビング・アクティビティも。 夏の服にも合わせやすいブランク広めのホワイト。 薄手ながら独特の生地感。 日差しをパキッと跳ね返す白の夏羽織り。 今で言えばUVカットパーカーって感じですけれど、それがこれくらいラフで土着的であればオバさん臭さも消えましょう。 大きな汚れはありませんが全体的に着古された、クタっとしたコンディション。 Made in MEXICO サイズ表記L 肩幅:54 身幅:57 着丈:67 袖丈:59
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MEXICO VTG Cozumel Graphic Design Shrinking Cotton Zip PK
¥12,500
例えば海に駆け出す常夏のビーチで 熱い砂浜の上 サンダルと一緒に脱ぎ捨てても様になる そんな、ラフなジップパーカー。 コズメルってのはメキシコ湾の入り口に浮かぶビーチリゾート。 ここの部分の詳細はサラッとブログ書いたので、よかったら読んでみてください。 「コズメルの風」って記事です。 ただビーチがあって、パーティがあって って感じのリゾートじゃなくて 古代遺跡がガッツリ残ってる島なんですよね。 様々な角度の非日常を味わえる南の島。 グラフィック通り、色んな鳥も鳴いてます。 夏の服にも合わせやすいブランク広めのホワイト。 薄手ながら独特の生地感。 日差しをパキッと跳ね返す白の夏羽織り。 今で言えばUVカットパーカーって感じですけれど、それがこれくらいラフで土着的であればオバさん臭さも消えましょう。 こっちは少しダメージとリペアがあります。 右裾付近に小さな擦り切れがあるのと、左裾のプリント下端に丁寧な当て布×ミシン叩きのリペア。 そして近い位置に黒っぽい汚れ。 このポジションのパーカーを選ぶ上でマイナスになるような瑕疵ではありませんが、一応ご留意くださいね。 こちらはタグが取れちゃってますが、恐らくもう片方の個体と同じです。 サイズも多分L。 Made in - (MEXICO) サイズ表記- 肩幅:54 身幅:61 着丈:71 袖丈:58
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TAKEO KIKUCHI GENTLEMAN Black Light Nylon Anorak PK
¥9,000
このアノラック以外で見たことない。 タケオキクチ・ジェントルマンのタグ。 探してる人も別にいないのでしょうけれど、かなりニッチなレンジですね。 マス向けに強くマネタイズされる前、またはその狭間……くらいの個体です。 まあ別に今更、黒リップストップナイロンのアノラックです〜なんて説明、珍しくも何ともないですね。 ありきたりで陳腐だと思われるかも。 それくらい広く、00's以降 現代カジュアルの定番としてハイからローまで溢れかえってます。 でもこれは流石に選ぶ。 ピックした理由はとても丁寧な縫製仕様選定です。 この点が他のアノラックとは全然違う。 アノラックって、そりゃもうカジュアルな服ですから、安く大量に作って薄利多売!!ってのに、なかなか向いてる訳です。 コーチジャケットみたいな枠でしょうか。 そういう服ってのは往々にして縫製がチープ。 厳密に言えば、縫製「仕様選定」がチープ。 効率重視のロックミシンオンリーが殆どです。 勿論その仕様こそがベストである服はありますし、一概に嫌うべき仕様選定ではありません。 なんならこのアノラックパーカーってカテゴリは、そこに属するかなとすら思います。 だからこそ、全部のシームをシャツみたいに折り伏せ縫いで仕上げた、この美しい個体には良い違和感が宿る。 (ネックラインはバイアステープ) 繊細なカシミヤセーターの上からだって一切心配無く重ねられる。 “ジェントルマン” というレーベルネームが指し示す通り、大人が使えるアノラックパーカーです。 Made in JAPAN サイズ表記3 肩幅:49 身幅:60 着丈:78 袖丈:60
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2008F/W DIOR HOMME by K.V.ASSCHE Crazy Hood Design Ex_Long_Cord Knit Hoodie
¥48,000
クリスヴァンアッシュによる ディオールオム。 凹凸入り組みながら 太い糸で精緻に編み立てられた かなり凝った作りのニットパーカー。 生地感自体はかなりチャンキーというか ボリューミーで厚みがあるんですけれど サイジングそのものは至ってディオールオム。 かなり小さい。 XXSなんてあるんですね。 オムのラインではあるものの、 女性にも御推奨。 というかこれ着用出来るメンズの方が少ない。 でも 着用出来たならもう こっちのものです。 コンパクトなボディに 長い袖。 後ろアームホールでは エディスリマンが残した アームホールダーツのディテールを 編み地だけでサンプリング。 そして ガリバートンネルみたいな 奇妙な構造の貫通式フード。 それらの入り口と出口両方に存在する これまた滅茶苦茶に長いドローコード。 →ランウェイではラフにぐるぐる巻いてアクセント要素にされていました。 冬にインナー使いしたとして こんなに大暴れしてくれるパーカーも無いです。 変な形のフードと ロングコートの靡きを増幅するロングコード。 想像するだけでワクワクします。 勿論コンパクトなジャケットと合わせてバチっとAラインを組むにも打ってつけ。 最低限のボリュームで 最大限のインパクトを与えてくれる そんなニットパーカー。 Made in ITALY サイズ表記XXS 肩幅:- 身幅:40 (~45) 着丈:61 裄丈:90
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2008F/W DIOR HOMME Crazy_Hood Design Compact_Body Knit Hoodie
¥48,000
クリスヴァンアッシュによる ディオールオム。 凹凸入り組みながら 太い糸で精緻に編み立てられた かなり凝った作りのニットパーカー。 生地感自体はかなりチャンキーというか ボリューミーで厚みがあるんですけれど サイジングそのものは至ってディオールオム。 かなり小さい。 XXSなんてあるんですね。 オムのラインではあるものの、 女性にも御推奨。 というかこれ着用出来るメンズの方が少ない。 でも 着用出来たならもう こっちのものです。 コンパクトなボディに 長い袖。 後ろアームホールでは エディスリマンが残した アームホールダーツのディテールを 編み地だけでサンプリング。 そして ガリバートンネルみたいな 奇妙な構造の貫通式フード。 それらの入り口と出口両方に存在する これまた滅茶苦茶に長いドローコード。 →ランウェイではラフにぐるぐる巻いてアクセント要素にされていました。 冬にインナー使いしたとして こんなに大暴れしてくれるパーカーも無いです。 変な形のフードと ロングコートの靡きを増幅するロングコード。 想像するだけでワクワクします。 勿論コンパクトなジャケットと合わせてバチっとAラインを組むにも打ってつけ。 最低限のボリュームで 最大限のインパクトを与えてくれる そんなニットパーカー。 -- Made in ITALY サイズ表記XXS 身幅:41(~45) 着丈:62 裄丈:90
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80's TOKIO KUMAGAI White_Lined Zip_Up Knit JKT
¥32,500
弊店のInstagramのフォロワー様は 現在5000人強。 そのおよそ 80%が 40歳未満です。 40歳というのは このTOKIO KUMAGAIを設立した日本人デザイナー、熊谷登喜夫 氏のあまりに若過ぎる享年です。 文化服装学院時代、山本耀司らと装苑賞を争い、パリをはじめ世界中で認知され、そのモードの第一線で活躍したデザイナー。 ゴシックなエッセンスをポップにパッケージングする鮮烈な感性は現代にまで堂々と通ずる程に強度のあるものだったと思います。 とことんユニークで遊びに満ちたシューズデザインでも取り沙汰される事の多いデザイナーですが、私は服が好きです。 全てをニットで仕立て、部分的にクリームホワイトを散らして軽快なスポーティエッセンスを織り交ぜたニットパーカー。 目の詰まったハイゲージに映える美しいブラックウール、各エッジの美しい同色トリミング、そしてテーラードジャケットみたくポケット端を丁寧に中縫いされた美しいパッチポケットの仕立て。 大人からユースまで、 似合う人には滅茶苦茶似合う。 共通しているのは 「常にヘラヘラ…もとい飄々としてる人」。 チャップリンとか。 タグには トキオクマガイ「オム」の文字がありませんが、 型番的に多分メンズラインです。 Made in Japan サイズ表記M 肩幅:50 身幅:56 着丈:59 袖丈:56
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c90's CHEVIGNON Urbanwear Design Hooded Light JKT
¥12,500
「ヨーロッパに吹いたアメリカの風」 それはイタリアだけでなく 勿論フランスにも吹き荒びました。 1950年代のアメリカン・カジュアル・ファッションの黄金期を/取り分けU.S.Air Forceのフライトジャケット大系を 手本取ったフランスのカジュアルレーベル、 【CHEVIGNON】 “創設は1979年です。” これがどういうことかっていうと 若かりし頃にアメリカを夢見た 創設者 Guy Azoulay の夢の顕現がこのレーベルということです。 これはことこのレーベルに限ってみられる現象ではなく、数多あるファッションレーベルの多くと共通するコンテクストです。 ユース時代に見た夢を形にする行程としての、そして同時にそこから先の未来を紡ぐ希望としてのファッションデザイン。 架空のフランス人パイロット 【Charles Chevignon】を題材に、古き良きアメリカンオーセンティックをブラッシュアップしたカジュアルウェア。 それが、 イマイチ不明瞭だったこのレーベルの基本的な骨組みです。 さあ、設立直後の80年代ではオーセンティックなフライトジャケットを手本に、様々なUSED加工やエスプリを重ねて爆発的な人気を博していたシェビニオン。 こちらのシェルジャケットはそれとは様子が異なりますね。 大方90年代、ストリートの空気がよりナイーブに沈下してきた社会を映すような、アンダーグラウンド然としたミニマルなフォーマットチョイス。 装飾や機能ディテールを削ぎ落とした、かなり現代的でシンプルなブルゾンの形。 質感違いでの表裏オールコットンに、このモデルのアティテュードを決定付けるテキストフォント。 Shawn Stussy の筆致を手本取ったようなラフな書き殴り。 タグのレーベル名は CHEVIGNON URBANWEAR に。 (正式に変わった訳じゃなく、あくまでテーマに即した演出でしょう) そう、このデザインが意味するのはヨーロッパから世界を席巻した特有の80'sカジュアルスタイルとの決別です。 ここからこのレーベルは各国でライセンスビジネスを展開して、もう別物のレーベルになっていってしまうのですが、その過渡期を写した、ある意味かなり貴重で意義深い個体。 平行に視点を移してみると、90~Y2Kを席巻したミニマルアーバンカジュアルの中での異端、と見ることも出来ますね。 ミニマルながら少し捻ったポケット配置、それに即したユニークな型紙構成。 そして全身に散りばめられた様々な書式でのテキストプリントも良い意味でファニー。 完全にナイーブになりきれていない、 この形容し難いバランスも唯一無二。 時代の移ろいとか それに伴ったレーベルの移ろいとか そして移ろいの中でその価値が無限に再推移していく様子とか。 そう言った、古着の面白い部分を可視化してくれる1着。 これくらいの時代感でライセンス商社に触られてない個体ってかなり珍しいと思います。 現代テックのシェルジャケットと置き換えてユニークなリズムをお楽しみください。 サイズ表記L 肩幅:56 身幅:69 着丈:82 袖丈:61
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XX OUTFITTERS Command Patches Design Rib_Knitting Army Hoodie
¥36,000
これはアイテムで見ても、レーベルで見ても非常に面白い、興味深いものとして写るのではないでしょうか。 そう願っております。 【XX OUTFITTERS】 これはメンズスーツで有名な国内アパレルメーカー、D'URBANが00's初頭の僅かな期間で展開したハイカジュアルレーベルです。 こう書くとixizもそうなのですが、ixizよりも更に研ぎ澄ました、アイデアクオリティの高いデザインがリリースされていました。 その玉数は言わずもがな極僅少。 これまではベストやカットソーなんかをご紹介したレーベルですが、今回はかなりクリエイティブなフーディが入りました。 どう説明したもんでしょう。 【フード付きのコマンドニット】。 こうでしょうか。 オールリブニット仕立てのフレキシブルなボディを土台に、ショルダーパッチとエルボーパッチ。 4箇所。 で、さらに追加で左袖にシガレットポケットを/左胸にビッグポケットを追加したデザイン。 この辺りから鑑みるに完全に右利き用の洋服ではありますが、そこを限定したからこそ作れるユーティリティ。 そして長めに取られた袖の先、袖口にはサムホールが開けられていますね。 なるほど、この長めに取られた袖も必然のバランスか。 しかしその本来の用途故にスリムフィットでしか見つからないのがこのコマンドニットというアイテム。 それがこうした意図的なオーバーサイズ、しかもフードも増設されたオリジナルフォーマット。 「あったらいいな」を20年前から叶えてくる速過ぎる先見性。天晴れ。 これオーバーサイズで作ってアウターとしての登用を示唆することによって各所のパッチパーツやパッチポケットに実用性を持たせてますし、 フード部分での[横地の目使い]のリブニット仕立てもバラクラバみたいなタイトフィットを作ってくれますし、 本当に現代に向けて作られた完璧なデザイナーズウェアとしか言いようが無い。 化繊無しピュアウールでのニットですから、そのテクスチャも至ってオーセンティックで満足感も高いです。 まさかのイングランドメイド。 本当に誰がやってたのか……。 着用動画もIGリール欄に載せてますので、よかったらそちらも。 Made in ENGLAND サイズ表記L 肩幅:47 身幅:45 着丈:62 袖丈:61
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2018 GAP History Remix Collaged Design Hoodie
¥12,500
アンオールドギャップ。 普通に近年物です。 ちょうど5年前、GAP社が公式にリリースしたオリジナルアーカイブのリミックスコレクション。 横文字ばっかりです。 弊店では2着目の入荷。 Metro Boominが着用したモデルです。 Miles Heizerが着用したグレーも過去出品の中にありますので是非チェックしてみてください。 その圧倒的な知名度故に サンプリングもコピーも沢山されて来た訳で、その系譜は今日では法的にはグレーながらもじわりじわりと一般化してきましたね。 「おい!パクリやんけ!」 とならず 「あぁそういう系ね」 というナチュラルな受け入れられ方をしている、という意味で。 そんな中でのオフィシャルリミックスです。 いかにもストリート系のタイニーレーベル達がやりそうなコラージュワーク。 やられる前に釘を刺すような、 又はもしかして、もう既に誰かがやったのかな、それを「公式」という最強の武器をもってして引用したのか。 有象無象のパクリを本家がパクって黙らせた、みたいなシナリオがあると面白いのですが。 さて ご覧の通り大味なビジュアルですが、こうした奥行きの無い強い色味ばかりでカラーコンポジションを組み立てるのは案外難しいです。 面積、色調、そのバランスとリズムを上手く扱ったコラージュワークだと思います。 赤の使い方が上手い。 しかもね これキャンペーンビジュアルでMetro Boominが着用しているモデルと、全く同じパーツ配置で構成されているでしょう。 サスティナブルやオリジナリティを旨とした系統のデザインを、その両要素を踏み潰すかのように完全同型で量産するこの企画、滅茶苦茶にアイロニカルで大好きなんですよね。 サイズ表記L 肩幅:53 身幅:59 着丈:70 袖丈:71 新品よりも全体的に程よくくたびれてます。
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Y2K SCOMMESSA Primitive Fabrics Anorak PK
¥11,000
弊店では二着目の入荷となるレーベルですが、 別に「このレーベルだから」、 と言うわけではありません。 でも、 一着目を入れた理由と 二着目を入れた理由の違いが 結構面白いです。 一着目は日本のY2Kに準じて生まれたローカジュアル、リアルに映写された当時の空気感が気になって入れたんです。 チープだけどそれと同時に嫌味っぽさが全く無い、可愛いテクニカルタウンウェア って感じで。 で、 今回二着目を入れた理由は 「一着目と全然デザインベクトルが違うから」。 ここが面白かったんです。 テクニカルなアーバンシェルから一転、 弊店激推しのKOMODOよろしく、オーガニックで土着的なやさしい生地使いとユースカジュアルの融合。 振り幅凄くない? と少し感動しながらの入荷です。 生地だけじゃなくボタンも自然を感じるディレクション。 滅茶苦茶良い。 かなりオーバーサイズです。 普通なアウトフィットにも、カルテみたいな天邪鬼なアウトフィットにも、柔軟にフィットしてくれるユーティリティピース。 サイズ表記F(M_L) 肩幅:58 身幅:65 着丈:81 袖丈:58
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1990's A.P.C. Seemless Sleeve Half Zip Anorak PK
¥16,500
A.P.C.のハーフジップアノラック。 90年代半ば以前のかなり古いフランスメイド。 元ネタは… かなり削ぎ落とされたりしてますがフランス軍、アルパインスモック(の短いやつ)かな。 元ネタのカッティングまで覚えていないんですが、一先ずこの服では肩周りにかなり用途的で美しいデザインが入っていますよ。 フロントに横一線、切り替え線を入れてヨークを作っています。 ヨークの境界線にはカンガルーポケットを忍び込ませ、当のヨークはと言うと そのまま横方向にず〜っと伸びて袖になっちゃってます。 で、この時に前袖と後ろ袖を分けるんじゃなく、肩線も無し。 前も後ろもひと繋ぎ、身頃と袖もひと繋ぎ。 大きく大きくパーツ型紙を取って、身頃の後ろ中心位置でやっと接ぎ。 ここもひと繋ぎにしてたら最高に面白かったんですが、用尺的に無理があるか。 で これ、何のためのひと繋ぎか 分かりますでしょうか。 肩を丸く落とすため? パターン遊び? 違います。 「縫い目から雨風が入ってこないように」 です。 古い軍服から現代まで、レインウェア系のアウターに見られるパターンメイクですね。 ミリタリ服として非常に合理的です。 で、そんなカッティングをしてる訳ですから、あんまり硬い生地を選んじゃうと動きにくい。 腕を下ろしにくい。 選ばれたのはソフトモールスキンです。 ここもちょっとフランスっぽいですね。 あんまり迷彩柄(リザードカモかな)が乗っかってるイメージの無い生地ですよね。 そういうニッチな未開拓エリアを踏破してくるのが昔のAPCです。 フロントのハーフジップはガゼット嵌め込み型。 裾は左サイドにだけ裾ジップがあります。 モールスキンなんて伸縮性ゼロですから、裾をちょっとでも開けて着やすくしましょうねってディテールですね。 その甲斐あって、着やすいです。 使われているファスナーはもちろん全てriri。 インにもアウトにも活躍しそうですが、季節的にはアウターでしょう。 ちょっと裾の長いロンTかシャツと合わせて、パンツは……太くても細くても良さそうですね。 riri_zips Made in FRANCE サイズ表記S 肩幅:- 身幅:54 着丈:73 裄丈:88
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