洋服解読所



















CALVIN KLEIN 205W39NYC Irregular Cutting Knit Top
¥39,000 税込
残り1点
R.Simonsが手掛けたCALVIN KLEINの再編集。
2017/Fから2019/PFまでの6シーズンでお開きとなってしまった、後にも先にも無い最高の饗宴。
「アメリカらしさ」を極多角的に抽出し、解釈し直し、コラージュ感覚で前衛ファッションに押し上げる仕事。
土壌があまりに悪かった、もとい同氏の創作に不利であったことは結果に明らかであるが、しかしこうした記号性の再編集による仕事、その最高峰を表現するに相応しいレーベルであったとも思う。
このノースリーブのニットトップは、シンプルな一枚の前身頃に不規則(というか無秩序風)なカッティングを織り交ぜたデザイン。
左肩から右腰に掛けて、身体を斜めに横断するタック。
(これは無秩序を装いつつ、その実身体のウエストシェイプを確かに拾っている)
そしてそのタック縫製シームに別色のニットバンドを挟み込む、という構造。
これの何処がアメリカっぽいのか。
問うまでも無く、これは星条旗の赤白ストライプ部分である。
実際に掲揚されたそれが風にはためき不規則に絡む一瞬をでも切り取ったのだろうか、アシンメトリーなタック構造はそんな偶発的一瞬の映写とも解釈出来る。
そして「アメリカらしさ」という記号の抽出は具体物だけでなく、“スタイル”にも適用されている。
つまり「アメリカっぽい物」
だけじゃなく「アメリカ人っぽい着方」。
それはニットファブリックを用いていながら袖を切り落とす構造設計そのもの。
「ノースリーブ/タンクトップ好きだよね」の認識。
根底に“男らしさ”への強い賛美があるお国柄、そこも抽出してる。
結果として、「アメリカ人のノースリーブ」じゃなくて「ラフシモンズお得意のノースリーブ・スタイル」という領域にまで昇華してもいる。
そうした記号的な諸要素を、あくまで前衛的にコラージュするデザイン体系。
これは洋服1着単位で見るよりも、スタイリング一式、なんならトータルコレクション全部で見てこそ完全に伝わるはず。
このコラージュ感覚は洋服1着の中のカッティングやスイッチだけでなく、それら完成品を組み合わせるスタイリングにも等しく宿っているから。
このモデルは残念ながらランウェイの記録の中では発見出来なかったけれど、個人的には就任後最初のランウェイ、2017FWか2018SSでの仕事ではないか……?と目測中。
たった6シーズンですからすぐ全体像もご覧いただけるはず。
ご贔屓のランウェイサイトで是非ご覧あれ。
Made in ITALY
サイズ表記 S
肩幅:(37)
身幅:42
着丈:63.5
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レビュー
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¥39,000 税込