洋服解読所
c1990's DÉZERT Heavy_Brown Goat Leather Wide PT
¥56,000 税込
残り1点
コムデギャルソンを影から支えた伝説のパタンナー、田口成彦 氏によるレーベル【DÉZERT】。
コムデギャルソンらしいアヴァンギャルドな印象ってよりは、70-80年代のBIGIとかNICOLE、JUNなんかのDCブランドが標榜していた“ユーロ感とアメカジ(アウトドアを含む)のMIX”、その妙味を基軸に感じます。
そこに、先進的な素材デザインや記号のリミックス、丁寧で気の利いたカッティングを加えることで個人的な【DÉZERT像】は完成します。
さあさあ、そしてこのパンツはその文脈で言うとどうなるのでしょうね。
ゴートレザーのラギッドなワークスラックス。
80's後半から90's前半くらい。
スペシャルです。
あまりに貫禄に満ちた美しいエイジングレザー。
ほんのりピンクも感じる深いブラウン。
シルエットは結構ワイド。
ウエストで2タック、ウエスト内側にはサスペンダー用の吊りボタンが配置されてます。
でもこの重さのレザーパンツをサスペンダーで吊るとなると、ゴムとか入ってる個体はNGですよ。
パンツの重さで伸びてしまうことのない布帛のサスペンダーが必要です。
その点、ベルトループのデザインを見る限りはサスペンダーボタンは「記号遊び」寄りのデザインかなと感じます。
だってベルトループはキッチリ7本仕様ですから。
多いですよね。
つまり、レザーパンツ本体の重さで何処かウエストの一部分が局地的にずり落ちてしまうことのないように、という意図が読み取れます。
そしてこの記号遊びには続きがあります。
近くで見ると分かるんですが、このレザーパンツ、革の色とステッチ糸の色が全然違うんです。
ピンクブラウンのレザーに、オレンジの糸を合わせてる。
他の色ならいざ知らず、「オレンジの糸」ってのは特別な意味を持ちますよね。
これは「ジーンズ」の象徴です。
「ヨーロッパ風」のサスペンダー仕様と
「アメリカ風」のベルトループ仕様の対比。
そしてスラックスの体を取りながらも全体に張り巡らされるジーンズの記号的オレンジステッチ。
それらをレザーパンツという重厚なアイテムでやってしまうセンス。
これぞデザート。
「洋服の表舞台」から距離のあった国だからこその、諸要素のフラットな取り扱い。
痺れます。
服好きの紳士諸賢に自信を持ってご推奨出来る最高のメンズレザーパンツ、久し振りの入荷です。
Made in HONG KONG
サイズ表記M
ウエスト:77
ワタリ:35
股上:32
股下:81
裾幅:21
-
レビュー
(320)
-
送料・配送方法について
-
お支払い方法について
