洋服解読所
80's BARBAS (Org.) Ex_Soft Shrink Leather Flat_Hem Blouson
¥50,000 税込
SOLD OUT
およそ80年代頃のBarbasより、凄まじいクオリティのレザーで仕立てられたカジュアルジャケット。
これは日本企業に買われる前、アルマーニ社に先んじて洒脱なイタリアンモードをデザインしていたオリジナル・レンジ。
このレーベルは70年代前半は、コンサル時代のジョルジオがデザイン提供をしていました。
78年以降(75年以降とも)では、弊店でも縁ある限りご紹介している日本人デザイナー、GIULIANO FUJIWARAの藤原嘉章 氏がデザインを担当。
これは彼の前職であるVAN社を退社した後から、ご本人のシグネチャーレーベルを立ち上げるまでの約10年間のこと。
何年までが氏の創作か、までは断定が出来ないのですが、この情報だけが日本でなかなか伝説されていなくって。ようやく辿り着きました。
本品は、Giorgioのデザインだと言われてもFujiwaraによるデザインだと言われても、どちらにも納得出来る仕上がり。
徹底的に柔らかく鞣されたシボ革を使ってのミニマルなブルゾン。
ヨーク切替を挟まず一枚革で裁断されたボディは、襟と袖口でフライトジャケット風にリブニットを使っているものの、ボディの裾はリブ無しのミニマムな仕様。
ここの仕様を統一せずに分けているのがニクい。
袖リブの強烈なキックバックは、極上クオリティのレザーをまるで布のように振舞わせる。
対して、裾でリブを使わずに小綺麗にストンと落とす仕様は全体のビジュアルイメージを一気に洗練させる。
この裾部分がリブじゃないだけで一気にデザイナーズ感が強烈に香ります。
それも、派手なシルエットメイクの勢いに頼らない、上品に修練された風格となって。
ボマージャケットにして、トロリと落としてドレープ……!
って方向性とは違うよ、というのがお察しいただけますか。
それを決定付けるのが、薄めながらも確かに構築された肩パッド。
テーラードジャケットほどの緊張感を持たせる訳ではありませんが、ボマーみたいなカジュアル100%のシルエットメイクも指向していない。
ジャケットとブルゾンの狭間、両アイテムの美点を巧みに抽出して折衷された、オールドレンジに在るまじき完成度を誇る一作です。
シャツ&タイのスタイリングに羽織るブルゾン、アレってギャップがあり過ぎると、良くも悪くも嘘臭くなりますよね。
あんなスタイリングにこそ目掛けてデザインされたジャケットなのではないか、と私は感じています。
良い仕事。
メンズ服における良い仕事って、こんなのです。
Made in ITALY
サイズ表記44
肩幅:52
身幅:57
着丈:71
袖丈:60
-
レビュー
(320)
-
送料・配送方法について
-
お支払い方法について
¥50,000 税込
SOLD OUT
