洋服解読所
2005A/W C.P. COMPANY Seem_Puckering Design Casual Tailored
¥25,000 税込
残り1点
プンゲッティになってからのC.P.より、派手にパッカリングしまくったテーラード。
今はやっぱりテーラードジャケット、及び何かしらのドレスエッセンスって気になるんですが、いざ早速ダブルブレストのセットアップに肩パッドを入れて……ってのも些かハードルを感じるんです。聞いてるか?ヴァカレロ、僕も早くそっちに行きたいとは思っているのだけれど。
そんな訳で、少し崩しの入った個体を今年は探しています。照れ隠し、と言っちゃえばそうですね。
そんな眼鏡で見ていくと、この時代のCPは素敵な個体が多くあります。
テキスタイルへの挑戦的なアプローチこそ通ずるものの、Ostiのクリエイションとは結構畑が違うので別物として捉え直していきたいカテゴリ。
さてこのジャケットは、ガッツリ製品染めをして随所のシームでパッカリング遊びをしているデザインですね。
縫代を袖裏と同じ華奢な素材で丁寧にパイピングして、そのパイピング縫代を容赦無く叩き縫い。
折角綺麗にくるんだのに!
で、この叩き縫いでシーム増やしてパッカリングの視覚効果を更に増幅させてるんです。
あざといぞ。
で、ここまではプンゲッティ系のジャケットの頻出コードというか、誰でも書くことでしょう。AIでも。
僕の話はここから。
このジャケットは裏無し仕立てなんですが、正確には裏が無い訳ではないのです。
というのも、このジャケットは2枚の表地でコットンフランネル(中綿役)を挟んだ計3枚の布を、恰も1枚のテキスタイルであるかのように取り扱っているのです。
ーー表地(コットン×ナイロン)
ーー中綿(コットンフランネル)
ーー表地(コットン×ナイロン)
このような順番ですね。
極薄シンサレートを挟む感じの生地設計と似てます。
先ず思いますよね。「縫製大変そう〜!」「え、待ってこの3枚を纏めてパイピングってこと?」「それをこんな綺麗に?」「え、手で?手よな?」って。
全部そうです。
そしてその成果物ってのが「パッカリングギャザーの立体感」です。
薄い布一枚をパッカリングさせるのと、中に極薄でも中綿挟んでパッカリングさせるのとでは膨らみ方に明確な差が出ます。
で、そこでポリエステル系のシンサレートとか使っちゃうと不安定だったりするんでしょうかね。ナイロン諸共染める製品染めをやるってなると。
そこで生まれたのが品質管理と絶妙なボリューム感、双方を完璧に叶えるコットンフランネルの中綿使いという天才的なアイデア。
本当にニクいです。その手があったか!の最高例。
エクスクラメーションマークを幾つ付けても足りない。
ただ凄いことやってるんじゃないの。
凄いことやって、それがそれによってのみ辿り着ける強烈な魅力にちゃんと繋がってるから凄いの。
しかもピースやんか。
Made in ITALY
サイズ表記50
肩幅:45
身幅:55
着丈:74
袖丈:64
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