洋服解読所
1993A/W PLANTATION in I.MIYAKE Asymmetry Tucked Cut Maxi SK
¥30,000 税込
残り1点
今秋たくさんご紹介しているPLANTATION
今秋たくさんご紹介しているスカート
どっちの書き出しで始めようか、決められませんでした。
ちなみにスカートの前に括弧で(メンズ着用可能な)と、入れるかどうかも迷いました。
野暮ったいので外しました。
これは93年の秋冬の個体。
バブルの時代、つまりは世界観ぶつけ合いバトルの時代が閉幕して、ソフトエレガンスが台頭したe90's時点でのプランテーション。
もうね、この時代の空気感がそもそもプランテーションと相性良い。
生活着をベースに据えたコンセプトでしょう。
生地へのディープでニッチなアプローチと先進的なカッティングをやり切って円熟してきた頃、次はちょっとソフトに……って。
1番コンセプトに合致するベストタイミング。
生活し易い……つまり動き易くって、尚且つ取り扱いも楽ちんな服、但しそこにイッセイミヤケらしいカッティングエッジ付き。
本当に良い服多いです。
前後にアシンメトリーな大型タックを畳んだデザインのロングスカート。
左半身の布が右半身にグッと乗り上げるこの感じ、普通の和服を着ている姿の下半分を部分的に切り取ってきたようなデザインですね。
そしてスカートだから裾で繋いでいても構造的に変じゃない、という着地。
和服そのまんまのロングワンピース(又はコート)でこれをやると大変だけど、洋服システムならではのセパレートによって成立しています。
生地も勿論良い。
前提として枯れたような侘び寂び感はあるんだけど、秋冬も一枚で大丈夫そうな少し厚めの梳毛ウール。
例によって組織は変な感じ。何織りなのか分かりません。
ネイビーを寂れさせたような静かな色味。
それのほぼマキシレングス。又はミモレ。
例えばスカート履いたことないメンズへもお薦めしやすいバランス。
初めて履くスカートってスースーして寒いですし、ね。
ウエストでかなりの分量が畳まれているので見た目よりも裾幅は広がっていて歩き易いってのもグッドデザイン。
最後に。
このスカート、どこにも縫い目が見当たらない。
なるほど「一枚の布」か、と思いきや深く畳まれたタックの最奥部に縫合線が隠されていました。
なるほど…!
イッセイミヤケ社のコンセプトを強調しつつ、洋服の「シームは隠したい」って古典的な美意識とも共鳴してる。
流石です、こうこなくっちゃ。
Made in JAPAN
サイズ表記M
ウエスト:60-67
レングス:86
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レビュー
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