洋服解読所
1990's ROMEO GIGLI Hand_Embroidery Buttons Velvet JKT
¥36,000 税込
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今回3着ご紹介するロメオジリのロングJKT。
うち2着はこの形です。
異様にゆとりを取ったワイドボディと、肩落ち仕様で設計されたテーラードスリーブ。
二律背反。
シングルブレストなのにピークドラペル。
二律背反だ。
選んだエッセンスのそれぞれに対して相反するエッセンスが巧みに織り交ぜられてる。
2×2で四律背反です。素晴らしい!何ビバレント?
特にこのシルエットメイクはバーですれ違うだけでもロメオジリと分かるくらいにアイコニック。
綺麗でエレガントなテーラードジャケットのボディだけをルーズに広げたようなビジュアル。
レングスはヒップをゆうに覆い隠すロングレングス。
エドワードジャケットみたいな着用感。
この美意識を紐解くと、ロメオジリが得意に取り扱うエキゾチック・エッセンスと、ドレープシルエットが作る流麗なエレガンステイストとの融合が見えてきます。
後者というのは、例えばVionnet、例えばCristbal Balenciaga、例えばAlaia、例えばYohji Yamamoto……。
こうしたクチュリエ達が紡いできた“ゆとり”の美しさ、これを素晴らしい解像度で、尚且つ個性的なエキゾチック・エッセンスと織り交ぜて、尚且つ日常に馴染むプレタポルテとして打ち立て直した仕事こそが、ロメオジリの本懐。
この唯一無二の立ち位置は、生半可なエンタメにはコピー出来ない。
有り体に言えば、“イメージで描かれる貴族像”とは全く違う、陳腐なステレオタイプとは隔絶されたエレガンス。
さてこちらの2着も、フロントを飾る釦に“宝石性“を宿していますね。
ふっくら深く沈み込む緞帳みたいなボルドー・ベルベットと、その共布で仕立てられた包釦。
その包釦を彩るのは煌びやかな金属糸と華麗なガラスビーズで組み立てられた手刺繍仕事。
工芸品の域。
こちらも、最早この釦ひとつで充分に心躍りますよね。
浅いVゾーンと4つボタン。
清楚で静謐なイメージの雛型ですが、こうも素敵な釦があると、それを主役に据えるようなフォーマット選定にも見えてきます。
近年少しずつ、それぞれのオリジナリティを巧みに取り入れながら浸透しつつあるドレス・エッセンス。
私は今にこそGigliを推しましょう。
レディースにこそ映える、レディのためのA/Wスペシャルピース。
メンズも細い方なら着用可能ですが、そっちはあまり期待しないでください。何故ならスカートが1番綺麗に映えるから。
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90年代、日本のモンテローザ・ライセンス個体。
印象の悪い言葉ですが、実際のところは比率に偏りのある玉石混交という感じです。
弊店はこのレーベルであればモンテローザ個体もしばしば取り扱います。
滅茶苦茶“良い”からです。
レーベルのDNAを極めて濃密に宿している。
しかも「ベルベット」で「テーラード」ですよ、どれだけ縫製が難しいか。
それをここまで美しく縫い上げたプロダクトを誰が貶められるのか。
それが自宅のワードローブに鎮座する幸福に誰が抗えるというのか。
Made in JAPAN
サイズ表記9AT
肩幅:49
身幅:68
着丈:98
袖丈:56
裄丈:84
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レビュー
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