洋服解読所
2013A/W JIL SANDER by J.S. Cropped Sleeve Cocoon_Cut Wool CO
¥999,999($6,335.14)
COMING SOON
2026年10月19日 00:00 から販売
※販売期間・内容は予告なく変更になる場合があります。
ジルサンダー2度目のカムバック期のコート。
このシーズンのカラーパレットは極めて玄妙でした。
一口に「何色」と喩えられない微妙な色味/色合わせの連続。
そんな中をアクセントカラーとして引き締める役割を担っイエロー。
いや引き締めと言うよりも、全ての色味が上手く調和して「色」という一次的な視覚情報だけで既に世界観を完成させていました。
そして女史御本人のデザインの良さ -それはつまりJIL SANDERというレーベルのイデアです- が濃密に詰め込まれた貴重なアウターですから、カッティングひとつ取っても非常に見応えがある。
ウールコートでありながら肘丈で設計された前衛的なハーフスリーブ。
後ろを見ると、なんと後ろ身頃と地続き。
スプリット・ラグランの特殊進化みたいなクレイジーパターン。
前から見ると普遍的なセットインに見えるからこそ、そのコントラストは更に強烈。
このカッティングによってバックアームホールでのゆとり位置が固定され、毎回綺麗なドレープが決まって生まれる訳ですね。
完璧主義者のデザイン。
次にコート全体の根本的なシルエットにも妙味があります。
禁欲的なハイネックから太腿の丈までストンと落とすストレート。
これは裾に隠された仕掛けによって一気にコクーンコートに様変わり。
まるでアウターの袖口のようなボタンアジャスト機構によって、ミニマルな比翼仕立てのまま蹴回しにテーパーを掛けます。
ここまでミニマルな仕事に感じ入っていると、胸ポケットに違和感を感じるはず。
この胸ポケット、フェイクです。
袋布無し、フラップが付いているだけ。(本当に)
「装飾を嫌うジルサンダーが飾りでポケット作るか?」
という疑問が、多分このデザインを理解する上で最も大切です。
このポケットの仕事はズバリ【視線誘導】。
ウエスト位置より高めの位置に、わざわざ大きめのポケットが付いてるんです。
まるで「ここがウエストですよ」と言わんばかり。
ここで思い出してください、このコートの武器はコクーンコートへのトランスフォームです。
コクーンコートという原理上、ウエストシェイプは不可能。
しかしポケットでの視線誘導と錯視設計を使えば、“コクーンシルエット”と“ウエストマーク”が両立出来るという訳。
だからこのコート、フロントがダブルジップじゃなくてシングルジップです。
このコートだけは、ダブルジップじゃなくても文句言わない。
だってコクーンシルエットを正しく組むにはシングルジップだけが正解ですもの。
いや〜〜〜…………
本当にロジカルだし、良く練られてます。
流石の一言に尽きる。
これぞデザイン………と一義的に言っちゃうのは危険ですが、工業的デザインフローの美しさが詰まっています。
この辺はドイツ人らしさなのでしょうか。
Made in ITALY
LAMPO_Zip
サイズ表記36
肩幅:45
身幅:48
着丈:81
裄丈:62
(袖丈:39)
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レビュー
(352)
