A.F.VANDEVORST Side Hock Lined Slacks

SOLD OUT

90年代から〜年代初頭にかけての
アントワープデザイナーによる
モード荒らし(褒め言葉です)は、
その影響下にある各国のファッションシーン
のみならず、そこから先の未来にも
大きな揺さぶりと衝撃を与え続けています。

そしてそのなかでも一際ゴス、
ドス黒い瘴気(勿論褒め言葉)を放っていたのが
この
《A.F.VANDEVORST》。

(実は2020年にブランドは終了してしまいました…)

デザイナーは
An Vandevorst と
Filip Arickx のデュオ。

少し話は逸れますが、
この2人は夫婦です。

その昔ファッションスクールで
「同じ業界で結婚とかすんなよー。何かあった時共倒れになるし、そもそも何かと色々衝突するからなー。」
と先生のお言葉を聞いていましたが、
全力で頷く傍らで
この両名、

また
マルジェラとマリナ、
ラフとヴェロニクのことなどを考えていました。

(後半の2カップルは確か結局別れていますが)
(なのでAFの2人はとても珍しい例です)



さて話をこのスラックスに戻します。

AFでは
ゴシックでフェティッシュな世界観と
リアルかつ気の利いたアイデアが
天才的な濃度とバランス感覚でミックス
されていましたが、こちらもその一つ。

近年特に人気が出たせいで
一気にポピュラーな存在となった
サイドラインパンツ。
小難しく呼ぶと側章です。

このサイドラインに
アンダーウェアなどに用いられるホックが
整然と並んでいるんです。

途中まではフェイク、
裾に近づいてくると本切羽。
実際に開いてスリットになる可変式デザイン。

洗練された女性像　のフォーマット
(クロップドのローライズスラックス)を
わざとらしく敷いて、その上にさり気無く
自分達の世界観を忍び込ませる。
この手腕は間違い無くこの先の
ファッションデザインにおける
優秀なお手本として君臨し続けるでしょう。

メジャーになるかどうかは別として、ですが。


Made in Belgium
サイズ表記34

ウエスト:72
ワタリ:28.5
股上:28
股下:66
裾幅:17

左裾に小傷あり。
(熱かなにかによる若干の生地(側章部分)のヨレ)