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1980's PASHU by SHIN HOSOKAWA Twice Front Design Suit

¥24,000 税込

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菊池武夫が率いた黄金期のMen's BIGIで経験を積んだ細川 伸によるブランド【PASHU】。
インドの寺院から取られたその名が示すのは、洋の東西を問わない無国籍な服作り。

さあ、この服においてそれがどう作用しているのか。



先ず目に飛び込むのがこの落ち着いた上品な菫色。
ほんのり燻んだような、神秘的なパープル。
もう一つ出品しているミュグレーのメンズスーツにて、似たような色が使われているが、そのどちらもこの80年代特有のファッションそのものの力強さが顕著に反映されている。

何せこの時代のエネルギーは、その後の世紀末にカウンターの対象となり、そこからは反動で退廃的で思慮深い、内面的なモードが人々の支持を得ていった。

さて、そんなダウナーな空気感もしっかり蔓延した昨今、またこうしたエネルギーの化石はカウンターの材料として新鮮な武器になり得るはず。

歴史は繰り返す。
勿論、その揺り戻しには多かれ少なかれ確実に「歪み」が含まれているから、全く同じ時代は来ないのだけれど、それでも推進の一助を担うに十分であると思う。


さてディテールでは、フロントの二重構造が1番大きなポイント。
ノーカラー/ノーラペルの、ウエストコートのようなカットラインを二重で仕立て、そこに比翼構造も忍ばせている。
菫色の生地に、比翼仕立てのためのバータックが映える。

このディテールが生む前端のレイヤード感は、言わずもがな日本の和装を思わせるディテール。
しかしこれ見よがしに和風を強調することなく、あくまでニュートラルなスーツとして提案。

更にはサイドビューにてお気付きになるであろう“前後でのデザイン切り替え”。
前身は、前述したような遊びこそあれど一応スーツ然とした構造。
しかし後身頃では違う。
写真7枚目で確認出来るように、後身頃はテーラードジャケットと言うより、もはやブルゾン。
ウエストベルト切り替えがあり、そこで深いタックが畳まれている。

各ディテールにはそれぞれルーツ、背景が存在するが、それらを良い意味でニュートラルにコラージュして全く新しい洋服、いや衣服を完成させている。

和服だ洋服だと言う前に、全く新しいビジュアルが目を奪う。

現代でみても稀有な造形、当時には尚更新しく、そして鮮烈に映ったことと思います。


サイズ表記 上S 下M

肩幅:48
身幅:56
着丈:60
袖丈:57.5

ウエスト:76
ワタリ:35
股上:28
股下:73
裾幅:17

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