2002-Fall NIKE & MANCHESTER UNITED Anatomical Cut Active JKT

私はサッカー少年でした。

なのでこのチームに感じる思い入れも少なくありませんし、そもそもこの手の「ナイキのジャンパー」みたいなライトアウターは大好きでした。ファッションとかあまり関係無く、ね。

そりゃその頃はブルゾンなんて言葉も知りませんし、ジャケットってのはスーツの上の方の、あれでしょ、くらいのものですよ。


故に、そのあどけない記憶に敬意を表して今回はブルゾンではなくジャンパーとしてご紹介致しますね。


さあ当時の私ではこの2つのアイコニックなロゴ/エンブレムの輝きに目を奪われて終わりなんですけれど、今はちょっと違う。


ただのジャンパーじゃないんですよねこれ。
パターンワーク、滅茶苦茶に尖ってます。

1番変なことしてるのは袖です。
袖口から肘にかけてのエリア。

五角形を縦に引き伸ばしたようなパーツで切り替えて袖に思いっきり立体感をプラスしてます。

角を丸めず角張ったままのラインで切り替えてるんですけど、これかなり縫うの大変なんですよ……。

一枚袖ラグランなので、別に型紙操作とかせずストンと落としちゃいそうなところ、やはりナイキは凄い。

他にも、スタンドカラーとヘムエッジのライン、意図的に段差を作ってスピード感を強調してますし、この服はラグランスリーブで作ってるのに裏地はセットインスリーブの袖無し仕様。

なるほど確かに合理的……！


ただのジャンパーでこんな捻った仕事…もしかしたら誰も気付かないかもしれないのに。

細部に神は宿る、という言葉をかなり信じているタイプの人間なんですが、この仕事は神ですね。

このジャンパーにおけるパターンアイデアそのものが神なのではないですよ。
(面白いとは言え神格化するほどに斬新で独創的、と言う訳でも無いですから)

普通の、なんてことないレギュラーラインナップの量産ジャンパーに、このクオリティの捻りを惜し気もなく注げるそのスタンスが神なんですよね。



以上、洋服主観記でした。


サイズ表記S

身幅:60
着丈:73
裄丈:75
結構ルーズなリラックスフィットです。


襟の中にフードを収納出来るんですが、その収納の時に留めるマジックテープが1箇所縫い外れています。

ありがちなペラいフードではなく、結構ちゃんとしたフードなので襟に入れ込むシチュエーションはあまり無いかと思いますが、これはただの願望かな……。

とまぁ、一応ご留意のうえご検討くださいますよう宜しくお願い致します。あまり大きな影響は無いです。