NICOLE CLUB “See-Through-Palms” Design Summer JKT

椰子の木もシースルー生地も、共にありふれた、ごくごく一般的な夏の季語です。

そしてそれらを合わせ混ぜることも、うん、まあまあそこまで珍しい発想ではないかもしれません。

さあそこから、
ここからです。

私このテクニックというか、テクニックに至るまでの発想、並びにそれを実現させる技術力、併せて［発明］とでも呼びたいそれが堪らなく好みでして。

背面に配置された椰子の木達のみを半透明に透かした生地デザイン。

背面の素材表記が
基布:ポリエステル100%
パイル:レーヨン100 % です。

モチーフ部分のみパイルを廃したなんとも奇天烈なアイデアファブリック。

およそ30年近く昔に製作されたジャケットに実装されるにはあまりにフューチャリスティックな、ある種のオーパーツ味さえ感じる素晴らしい意匠。

モチーフ選定やシーン想定もとても的確でしょう。

サマービーチでしか見られないような真っ赤なサンセット風景をベースに、背面のみ部分シースルー。
新作のコートを早く着たいから冬になってほしいと思うのと同じくして、これを着たいがためにこの季節が待ち遠しくなるような。

私なんかはもう夏が大嫌いですから、これを書いている今も秋冬を待ち侘びに待ち侘びている訳ですが、これならば多少は揺らぎますよ。はい。

ノーインナーで背中を透かすのなんてこの上無く粋だなぁと思いますけれど、あまり現実的では無いのでシースルーコントラストを強調してくれる白Tがおすすめです。


最後になりましたがこのジャケットはボタン選定まで抜かりがありません。

背面での椰子の木の色と同じ、テクスチャも相まって文字通りの飴色ボタン。
前後のカラーバランス調整に副資材までフル活用する　作り手のお手本であるような、愛に溢れた姿勢。


作り込みの話ばかりしましたが、夏に羽織る上で最高の短丈ワイドシルエットであるというところもまた嬉しい。


Made in JAPAN
サイズ表記-

肩幅:45
身幅:48
着丈:46
袖丈:54


左前なので一応メンズカテゴリにも置いておきますがレディース規格のラインです。

サイズバランス的にも、肩幅45をオーバーサイズで多少落として裄丈で丁度良くなるように袖丈を若干短く(と言っても3-4cmの話ですけれど)とった設計です。

なので肩幅45ならギリ着れるな！という男性の場合、袖丈がやや短く感じられるかもしれません。
腕時計やブレスレット/バングルとの合わせを想定して…と言う場合はアリかもしれませんが、この点ご留意のうえ御検討お願いいたします。