洋服解読所











'01A/W CHLOE by S.McCARTNEY Gathered Mutton Sleeve C/S
¥25,000 税込
残り1点
15歳でクリスチャン・ラクロワのインターンに。
彼女の15歳というと
1986-87年辺り。
ラクロワがオートクチュールの世界に彗星の如く現れた、まさにその年。
参入に際し、当時のパリの一大コングロマリットであるフィナンシェール・アガシュからの大きな援助を得た最高のタイミング。
それ以降、80年代末から90年代パリのモードシーンを文字通り、とことん華やかに彩ったこのレーベルでファーストキャリアをスタートさせたのが、このステラマッカートニー 氏。
そこからサヴィルロウの非常に高名な老舗であるエドワード・セクストンにて修行を積み、CSMにてファッションを学ぶ、という凄まじい経歴。
“ポール・マッカートニーの実娘である”という 大き過ぎる肩書きに負けまいとする情熱が歩ませた道でしょう。
さて学生時代をケイト・モスやナオミ・キャンベルら次世代のスーパースター達と過ごした彼女。
本人もまさしくイットガールであり、同時代のナーバスで内向的なモードのクリエイションとはまた違う文脈でのクリエイションが目立ちました。
マルジェラやラフを陰とするならまさに陽という感じ。
瑞々しい鮮烈なな感覚を構築的なテーラリングエッセンスで研ぎ澄ましたデザインは、華やかなだけじゃない技巧や情熱に裏打ちされたものです。
ヴィスコースとエラスティンで仕立てられたスリムフィットのカットソー。
目がいくのはやはり袖デザイン。
袖山を切り開いてギャザーを寄せたパフスリーブとは一線を画します。(今また世に溢れてますよね)
テーラードジャケットなどの紳士服を中心に、主に重衣料で使われる2枚袖の袖設計を改造した珍しい袖設計(詳しく知りたい数奇者方はDMください)により、袖の前振りと肩へのボリューム付加を同時に実現。
巻き貝のようなギャザード・マトンスリーブを構築しています。
そしてカラーリングもお洒落です。
こっくりと深いブラウン。
おおよそこの手のガーリーな洋服に使わないようなカラーチョイスですよね。
だからこそ“ただ可愛いだけじゃない”フックのある洋服として魅力的に写るのだと思いますが、色の名前もまたお洒落なんです。
[CAFE]です。ニクいよね〜〜〜。
フロントのフェイスプリントはリングとリップだけが有彩色。
鮮烈な赤がカフェブラウンに映えてます。
このアプローチもステラマッカートニー がクロエをどう見せたかったのか、というのが伝わってくる素敵な発想。
若々しくてファビュラス。
後のMcBlingの流れを形作ったとてもエポカルなクリエイションだったと感じています。
Made in FRANCE
サイズ表記S
肩幅:-(ラグラン)
身幅:40
着丈:60
裄丈:63
全体的にストレッチ◎
ちなみにこの頃はリシュモンではなくコロネット商会が主な代理店。
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