THE DUFFER OF ST.GEORGE Soft Nylon Clacssic Sport Blouson

1984年の設立以来、07年に日本の某商社でライセンスが始まるまでのおおよそ20年間に作られた作品群より。


ブリティッシュトラッドのカジュアルエリアより 巧みなリミックスを繰り返しながら徐々に派生し現代のアクティブウェアの原型を作ったレーベル。

意外と重要な英国ファッション史の一部。



さて
そのオールドダファーの中でも一際古い個体。
80年代後半くらい。

山吹色のソフトナイロンで仕立てられた、やや野暮ったいクラシックブルゾン。

時代が時代なら、ただの、なんてこと無いレギュラー古着として売られてることでしょう。


サブポケットの位置やキッチュなボタンデザイン、フロントポケットのスペースを外から囲む様に取られたスクエアトリミング。

どことなく70年代の残り香も漂う古臭いフォーマット。


歌われる様なステレオタイプのカントリーテイストじゃない、国土の狭い国のリアルカントリー。
田舎と都会の距離が近い国にこそ生まれうる逆レンジ同士の距離感の近さ。


そんなで作られたそれは
数十年後のこの国にもまた同じくフィット。

綺麗で清潔な、感じの良い服が簡単に手に入る代わりに淘汰されたオールドエッセンス。



さてさて
ディテールの話も。
ダファーの悪戯心は襟とカフスに入ってます。

ジグザグステッチが、入るべき方に無く、
本来無い方に入っている。
表と裏があべこべになってるんですね。

これは“芯材”を「地襟(襟を立てたら見える側)」と「カフス内側」にステッチでしっかり縫い付けてた仕様の名残りを、ひっくり返した意匠です。

本来は見える方を綺麗に仕上げるためにステッチは裏側に隠すんですが、「お高くとまる気は無いよ」という所信表明がさり気なく隠されてますね。渋いことするなぁ。


SALMI_Zip
Made in ENGLAND
サイズ表記M

肩幅:51
身幅:60
着丈:60
袖丈:61

襟折れ線に微かに汚れ