80-90's GIANFRANCO FERRE Parallel Docking Design Leather Belt

2本のレザーベルトを並行ドッキングした、シンプルながらユニークなデザイン。

ドッキングに使われているのはボディと同素材/同仕様の小さなパーツ。
このパーツが3点ドッキングする事で並行デザインが形成されています。

しかし実際このベルトそこそこの重量感はありますから、その接合部分は上半分の重みに負けて少しへたっています。
その部分のみレザーの裏表が剥離していたり、という感じで。

しかしながら実用時に特段悪影響の出るものではありませんし、劣化というよりは構造ミスでそうなった感じですね。
普通に立てて置いてたらそりゃそうなる。
吊ったり、寝かせて置いておくと防げたのでしょうけれど…。

あとはベルトバックルに多少の剥げがある程度。
肝心のレザー部分は非常に良好なコンディションです。


さてこの両ベルトは完全に同じ物が2つ、という訳ではなく、微妙に長さに差があります。

それもそのはず、人体のウエスト寸法は高さが違えば違って来ますから。
上のベルトが71cmで留まってたら下のベルトも71cm、とはならないのです。

人体構造からなる微妙な差異に、見て見ぬふりせずきっちり向き合ったデザインです。


もひとつ、個人的に驚いたのが裏面の夥しい数の彫刻デザイン。

綺麗に処理した上で、ビャーーーーって彫り模様が入っています。
見た感じ、これハラコレザーの毛流れをエッチングで表現したものじゃないでしょうか。

ベルトの裏面ですよ？
シャツの襟の裏とかなら、ひょっとしたら見えるシーンもあるかも知れませんけれど、ベルトの裏は完全にシークレットエリアじゃないですか。

偏に、着る人(巻く人か)の愉悦のために手数とアイデアを尽くした、作り手としてこの上無く誠実な仕事だと感激しました。

今やほぼ古着でしか出会う事のないブランドですけれど、定価凄いんですよ。
コートやジャケットは中古車より全然高いし、レザーアウターを筆頭に趣向を凝らしたモデルは新車レベルですし。

そういうブランド(いつもはレーベルって書くけど、こればかりはブランド)の輝かしいプライドを過去だけの物にしてほしくない。

というわけですので、お気に召しましたら是非ご検討くださいませ。

Made in ITALY
サイズ表記70

ベルト巾:7.0
ウエスト:上段:66.5-71(3つ穴)
下段:69-73.5(3つ穴)