洋服解読所

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1999A/W ISSEY MIYAKE MEN Garment_Dye Design Stain_Collar Coat

¥76,000 税込

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1999年の秋冬コレクションより。

世紀末も世紀末。

世には閉塞感と終熄感が満ち、当コレクション発表時点ではまだノストラダムスの大予言に絶望した空気が漂い、しかしその中にも一縷の希望と新時代からの光が微かに漏れ出ていた時代。


そんな時代に、日本の-既に伝説的な地位を築いていた-レーベルのデザイナーを務めていたのが滝沢直己氏。


イッセイ社らしい大きなステンカラーコートを斑らにガーメントダイ。
ランダムな青緑の、若干毒気を感じる仕上がりに。

さてこちらは
今回イッセイ社のコートを幾つか出していますがちょっと方向性が違うコートです。

先ず2枚袖で肩のカーブが作られたラグランスリーブ。

他の2着はサイドネックポイントから袖先までがほぼ一直線で、その一直線のどこに肩を置いても良い、言わば和服に近い設計ですが、こちらは肩の位置がある程度ですが決まっています。
洋服寄り。(いやそもそも洋服なんだけど)


それまでのレーベルの歴史の中で育まれた様々な技術や思想、発想を持ってして新たに紳士服のモードを形成したクリエイションです。


オーセンティックなチンストラップから成る立ち襟の完全な美しさなんて、正にコートの王道にして覇道。


フロントまで半裏にした軽やかな仕立てながらもライナーの内ポケットをきちんと用意している凝り様。
非常に真摯ですね。

A/Wコレクションですから恐らくここにライナーも付属するのでしょうが、そちらは残念ながら欠品。(別売りの可能性も若干ありますが)



そして個人的にハートに突き刺さっているのがユニークなスロテッドポケット機構。

左右ウエストに配されたウェルト(箱型)ポケットには箱蓋部分にボタンが付くのですが、このボタンが曲者。

ボタンを外してポケットにアクセス。
しかしこのボタン、根元にはまだボタンボールがある。
と言うことはまだもう一段階、隠された開閉機構があるということ。
てな訳でそのボタンも外して更に奥に手を伸ばすと……

服の内側に辿り着きます。

この部分のボタンをフルオープンにしておけば、外套として着流して肩掛けする際もポケットにアクセス出来るという訳ですね。


滅茶苦茶複雑な仕様。
縫製仕様考えるの大変そう……。

細かな仕様の差異はあれど、バーバリーの古いコートでも見られるオーセンティックなディテールです。

この時期の魅力、この時期特有の魅力というのは矢張りこうした[洋服としてのオーセンティシティ]だと思います。

浮世離れし過ぎていない、ストレートな紳士服としてのイッセイミヤケブランドの服。


ですので、取り分けこの時期のものはイッセイ社以外の洋服との相性も非常に高いように感じます。
スタイリングで合わせているのも同時代のヨーロッパの洋服ですし。


サイズ表記L

身幅:63
着丈:123
裄丈:82

・右ポケットのステッチに微細なホツレあり

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