洋服解読所




















OLD GAP Active Gear Design Hooded Blouson
¥27,500 税込
SOLD OUT
2000年前後のアウトドアブルゾンです。
アイテムカテゴリ柄、Sサイズながらも非常にオーバーサイズで設計されています。
中に色々着込めるように。
理論としてはECWCSのLv.7のように、1番外のアウターとしての登用“のみ”を想定してのデザインという感じ。
トレンドに迎合するためのオーバーサイズではなく、用途性を突き詰めた結果にあるバランス。
さてこのジャケットは兎に角ディテールアイデアが冴え渡っています。誰がブレインに就いていたのか気になって仕方がありません。
先ずは顎先からすっぽりと頭部を包む大型フード。
首元は身頃と繋げず独立させ、並行に並べたベルクロテープを交差させるように開閉機構がデザインされています。
この形は当時ならヘルムートラングが軍服から引用してシーンの注目を集めていましたね。
開けても閉めてもカッコ良いんですよこれ。
フード先端にはブリムを配し、不要であれば折り畳めるよう、ここにもベルクロ開閉機構を搭載。
またこのフードは収納可能です。
ここの収納のためのディテールもGAPとは思えないコストの掛け方。
よく通ったなこんなのが。
袖口のアジャストベルトはアクティブなニュアンスが生まれるよう鋭角でカッティングされていますし、通常時/テーパード時…其々のケース別に受け手側ベルクロテープがセパレートされています。
1番面白い部分は袖構成。
2枚袖を途中で終わらせ、多少のシルエット調整を入れつつもドレッシーには寄せ過ぎない構成なんですが、ここで肘部分に入れられたダーツデザインなんかは、この服にこの値段を設定する際の決定打となったディテールです。
このカッティングは非常に革新的ですね。
言っちゃえば無数にある腕シェイプのボキャブラリーの1つ。ただそれだけのことですけれど、その斬新さ、捻りの巧さは陳腐なデザインが氾濫した現代では更に輝きます。
直接的なサンプリングソースになるだけではなく、ディテールデザインの樹形図が更に横方向にも膨れ上がる、素晴らしいアイデアではないでしょうか。
さて内側(裏面)に向かいます。
背中部分は放湿性を付与するためにメッシュ素材。
ウエストには切り替えの上から補強テープ。
切り替えから下はシンサレートを叩くステッチを入れたキルティング仕立て。
裏前身では左右両方に胸ポケットが配置されています。
右身は1つ、左身は2つ。
それもアシンメトリーで。
ここも丁寧。
今やこの服は“古い服”ですから、この辺りのポケットの取り扱いには些か慎重にならざるを得ないのですが、全く問題の無い元気なコンディション。
左身下部にある透明のパスウインドウも劣化無く綺麗なコンディションです。マジかよ。
総合的に見るとこの個体はGAPのパブリックイメージを破壊するに十分過ぎるクオリティ。
近年高騰しているレーベルですが、あのムーブメントとは全く無関係。
OLD GAPだから ではなくこの個体だからご紹介しております。
(あの時代ってのは現代から見るともう隔絶された別の時代ですから、当時のリアルなカジュアルにディグ世代でもある次世代ユースが興味を持つのは至極自然な流れなんですけれどね。)
使いやすさ、デザインの面白さ、あらゆる面で魅力の詰まった一着。
どうぞ宜しくお願いいたします。
サイズ表記S
肩幅:58
身幅:64
着丈:74
袖丈:61
背面に極薄い汚れあり。
また、持ち出しと身頃のホワイトラインに多少のくすみ汚れが見られますが、各部プラパーツやディテール等、肝要な部分は劣化無く綺麗に残った素晴らしいコンディション。
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¥27,500 税込
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