洋服解読所


















THE DUFFER OF ST.GEORGE Heavy Black Nubuck Leather Coat
¥120,000 税込
残り1点
80-90年代前半くらい。
ヴィンテージ・ダファーよりヘビーヌバックのダブルブレストコートを。
フロントはウエストポケットに加えてハンドウォームポケットも搭載した4P構成。
ほんの僅かに毛羽立たせられた重厚なヌバックは、着用に伴って入る摩擦により毛羽が抑えられることで部分的に艶が生まれ、[使用=劣化]の公式を覆そうとテーブルへ既に手をかけています。
共に歳を重ねていける相棒 たり得る存在ですが、向こうは加齢と共に更に輝いていきますから、こっちも負けてちゃお話にならない。
年々格好良くなるこの服に負けじと、素敵に年を重ねる自信のある御仁にこそ御推奨したい1着です。
または、そうなりたい/ありたい御仁に。
さあこのコートとにかく重いですよ。
暗喩とかじゃないです、シンプルに凄く重たいんです。
若過ぎると似合わない可能性もあるくせに、歳取るとフィジカル的にしんどくなるくらいの重量。
年々冬の装いというのは軽量化されています。
その文脈で言えば時代に逆行する服。
(というか、いくらでも軽いダウンジャケットがある現代にこうした服を選ぶ“行為”が時代に逆行しているのでしょう。)
しかし
モノトーンアウターで埋まる街路を、同じく何の彩色もないこのコートで歩いた時に生まれる「色由来じゃないコントラスト」ってのは、今まで皆様がすれ違う時に目を離せなかった、或いは抗えず振り返ってしまったような強烈なセンスやインパクトの正体のひとつであるように感じます。
これ見よがしな絢爛や派手なだけの陳腐とは違う、偏執的なオーセンティシティ。
そして言葉の限りを尽くせど、ファッションの持つそれによってしか表せないもの。
そういったものが宿された、数少ない洋服。
70-80年代の、浮かれたアンリアルデザインに対する超弩級のカウンターパンチ。
僕が面白いと感じるのは、文字面上では派手なイメージをしてる「カウンターパンチ」が極めてベーシックな洋服の形になって繰り出されたという部分。
ストリートウェア文脈の源泉のひとつ。
Made in ENGLAND
サイズ表記M
肩幅:50
身幅:58
着丈:83
袖丈:66
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