洋服解読所












JEAN PAUL GAULTIER Twice-Handle Design Alligator Embossed Leather Hand Bag
¥56,000 税込
SOLD OUT
ファッションの持つ
ラディカルで
虚飾的で
良くも悪くも薄っぺらい部分
その部分も ファッションの本質のひとつだと考えているのですが
そうした虚飾的なイメージメイクを
(変な文字の並びですが、)飛び切り真摯に突き詰めたデザイン。
アリゲーターレザーの型押し。
鰐革の中でも最も華やかで加工の難しい部位、ホーンバック(背中)を忠実に、いやむしろ誇張して再現したゴルチェらしいマテリアルメイク。
どうですこの筋骨隆々、いや筋骨鱗隆々々の豊かで華やかな隆起。
エンボス用金型製作の時点で相当の深さを作った非常に立体的な仕上がりです。
この素材が本革かPVCか判断する際、この豊か過ぎる隆起が判断材料の1つになりました。
実際の革をどうこうしたところでこんな凹凸は出ないと思うんです。
厚み設定/熱加工 に ある程度融通の効くPVC等でないと成し得ないファンシーイミテーションであると捉えています。
イメージとしてはレザークラフトというより3Dプリンタでの成形に近いようなテクノロジカルクラフト。
その途方も無い製造プロセスは推して量るまでも無く、もう実際に鰐革使った方が楽に出来たんではないの?とすら思ってしまいます。
前述した
虚飾的なイメージメイクを真摯に突き詰めたデザイン、と感じた理由が少しでも伝わったなら幸い。
そして持ち手はハンドバッグというカテゴリのフォーマットど真ん中を闊歩するべく同素材でのショートハンドル。
しかし、そこに同レングスのチェーンハンドルをレイヤード。
ハンドルのレイヤードです。
王道を踏み外すことなくアヴァンギャルドも踏み揃える、針の穴を通すようなアイデアクオリティ。
これにより増強された “ゴルチェらしさ”。
そして増強されたが故に相乗的に意義を増すのがイミテーションレザーと、前述した真摯な虚飾。
予算の都合でそうなったのではない。
根本的に違う。
既に周知されたラグジュアリーの記号を
新しい価値観で揺さぶる、
正にモードを征く仕事。
彼のクリエイションの解像度を上げるに十分な、核心的なデザインです。
そしてPVCと聞いてどうしても頭を過る状態劣化も全く見られない素晴らしいコンディション。
その気配すらありませんから、相当長くお楽しみいただけると思います。
サイズ感
27×19
マチ7
-
レビュー
(314)
-
送料・配送方法について
-
お支払い方法について
¥56,000 税込
SOLD OUT