洋服解読所














80-90's LANVIN (ORIGINAL VINTAGE) Wrapped Body Chemical Green Wool Coat
¥87,000 税込
SOLD OUT
身体に巻きつけるコートって、実際着用感どうなの?
というのが大方の第一印象ではないでしょうか。
心配ご無用、案外着崩れること無く普通に生活出来ます。
さてとんでもない変化球。
一塁への牽制球が曲がってキャッチャーミットに向かうような。
ご覧いただいた時の響めき そのまんまが響く球場。
それをボールとするのか
ストライクとするのかは
球審である我々が決めて良いんです。
そんな訳で私はストライクボールとして嬉々としてご紹介していきますからね。
推定80-90'sの、フランス製造。
本国オリジナルワークのLanvinです。
西洋では不吉な色味なんですってね。
ケミカルなビビッドグリーン。
生地は地厚なウールフラノ。
この組み合わせ、ピンとくる方もいらっしゃるかもしれません。
いかにもクロード ・モンタナが使いそうな生地。
この突飛でしかし合理的なカッティングエッジも、モンタナの仕業であると言われたらば一気に腑に落ちるところです。
しかしモンタナが請け負っていたのはオートクチュール。
仮に同時期であったとしてもプレタまでそのディレクションが及んでいるものなのでしょうか。
この辺りはメゾンによってマチマチであることと思いますし、ピンポイントで完全同定しない限りは推測の域を出ないのが口惜しいところです。
しかしこの夢想は私だけでなく大勢が抱くものではありませんか。
彼以外に、この生地でこんなアヴァンギャルドなデザインをランバンに持ち込める人間がいましょうか。
(ちなみに同氏はクリエイションの前衛性がランバンにあまりフィットせず、僅か数年でメゾンを離れちゃいます……。)
この辺りのアンフィットも、後世でこの服を見て感じた大き過ぎる意外性の理由に思えてしまいますが、どれだけ嗅ぎ回っても推測は推測。話半分で聞いてください。
さて洋服のご説明。
この服はフロントにボタンやフックはありません。
前明きの袖付きマントのような形です。
しかしその身頃の前端が身頃を追加で1週半するくらいに長いものですから、留め具で固定なんてせずとも[巻き付け]のみで着用出来るという仕組みです。
そして巻き付けた身頃の前端最果てはキューブ形のフリンジタッセルが飾ります。
全部同色ながら、変に間伸びしないのはこのフリンジタッセルの活躍も結構大きいです。
そしてこんな形じゃインナーやパンツへのアクセスは難しいので、一応フロントにきちんとポケットが配置されています。
ケープやポンチョよりも、ずっとコートに近いアイテムカテゴリ。
さあではこれをどう着こなすのが良いのか?
もうここに関しては書く方が野暮ですよね。
既にデイリーファッションではありませんし、各々のイマジネーションのみがガイドです。
着た時点で圧倒的に正解でしょう。
誰が採点出来るんです。
無敵の服です。
Made in FRANCE
サイズ表記38
肩幅:103
身幅:81
着丈:92
袖丈:37
裄丈:83
フロント裾端に穴未満の薄い虫食いあり。
表面のみにダメージが入った、微々たるものです。
この服の価値を下げられる程度ではありません。
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¥87,000 税込
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