洋服解読所


















80's HIPPOLYTE (FRANCE) Loose_Fit Lamb Leather Hooded Coat
¥80,000 税込
残り1点
皮革。
ファッションにおいてあまりに特質的なポジションにあるこのマテリアルの栄華は80年代のユーロに極まっていたように思います。
何をもってして栄華とするのか。
人それぞれと言ってしまえば話は終わっちゃうけど、あえて挙げるとするならそれは“柔らかさ”。
如何に柔らかな皮革を創り上げられるか、その欧州の皮革職人たちの苦心と環境負荷はこの時代のこの地域にて報われた、というのが今のところの私見です。
さてこちらのHIPPOLYTEなるレーベル。
フランスが世界に誇るラグジュアリーレザーメーカーである某レーベルの製造、という説があります。
私は半信半疑よりももう少し「信」寄り。
八信二疑、くらい。
国と年代が同じ、使われている内タグが同じ。
目で分かるのはそんなところ。
あとはその革質です。
とびきりに柔らかく、シルク、いやヴィスコースレーヨンのようにトロトロのテクスチャ。
だのにレザーコートとして、最強のアウターウェアとしてのオーセンティシティを示すべく、厚過ぎず薄過ぎずの完璧なボリュームバランスを誇る。
この両要素はそうそう並び立たない。
そして 薄く漉いたレザーの方が……なんて考えを見透かすかのように極薄テロテロレザーで仕立てられているのが着脱式フード。
このパーツだけ滅茶苦茶に薄いです。
故に柔らかさもボディに使われたレザーの更に数段上。
これはフードエッジにドローコードが入っていますから、引き絞ってのギャザード・フィッティングも視野に入れての素材選択でしょう。
ちなみにフードの着脱は極細のririジップ開閉。
そしてそのファスナーの縫合両端に掛かるテンションを先んじて受け止めるために、ファスナーの手前に左右それぞれスナップボタンも完備。
いやはや心配りの行き届き方が尋常じゃないぞ。
そしてこの手の重衣料、ついつい襟裏を見ちゃいませんか。
「何か変なチンスト機構無いかな〜」って。
探しちゃいませんか。
更なる隠し要素を。
あります。
羽襟直結のはんぺん型(色気が無いなあ!)の追加チンストが。
で、このフィッティングがまた目新しいバランスなんです。
顎先から首回りのエリアに空間を作るんじゃなくって
首をきっちり覆い隠すスロートラップ仕様。
全然今っぽくない。
しかし空想の中のパリジャンの洒脱を期待通りに形作る、非常に珍しいディテールだと思います。
これ巻ける人はスカーフのマチコ巻きも出来ます。
それくらいのビジュアル難易度。
まあまあ難しいんですよね。
それら無視して鞘に納め、普通に着るだけでも十二分に素晴らしいクオリティですから、あくまで隠しステージとしてお楽しみください。
ポケットはウエスト位置のハンドポケットと、腰位置のパッチ&フラップの2段で4つ。
脇下には軽いピボットガゼットとベンチレーションアイレット。
ちょっと出すの遅かったかな、とも思うんですが気長にお待ちしております。
riri zp
Made in FRANCE
サイズ表記-
肩幅:59
身幅:63
着丈:88
袖丈:67
読み返して思いましたけれど、羽襟直結って羽生結弦と空見しちゃいますね。
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