洋服解読所




















c94S/S COURREGES by JCDC Nylon Shell & White Pile Combi Design High Neck JKT
¥42,500 税込
残り1点
最初に断っておきたいのは
JCDC
これは
Jean Charles De Castelbajac ……
ジャンシャルルドカステルバジャックの略式呼称です。
あんまりに長い名前ですのでちょっと縮めております。ご容赦ください。
70年代のフランスで独創的なコートを作り一世を風靡し、そこからの絶え間ないユニークなクリエイションでモードの世界の中でさえ彼だけの特異レンジを作り上げた本当に特殊なデザイナー。
70-80年代、平面型紙ならではの独創をスタート地点としたネオ・アヴァンギャルドやそこから派生した90年代のキャラクターコラボレーション。
この辺りが有名な所でしょう、70-80'sのオリジナルワークも是非ご紹介したい所なのですが、それはまたその時に置いておきましょう。
今回はそれらヴィンテージのレンジとはまた微妙に違う部分、フランスのハイレーベル、「COURREGES 」を任された90年代の作品です。
公的には“93年にクレージュの要請で加わった”とありますから、93年からか……、いやつまりは、94年のコレクションから参加したということでしょうか。
その終了時期は明言されていないものの、94年のランウェイ以降に数シーズンだけ、かなりキレキレの時期が続きますから、そこでの数シーズンだけ、という感じでしょう。
さあこちらは94S/Sのランウェイで登場したピースと同素材で、若干仕様が変えられたピースです。
ビビッドオレンジのナイロンシェルとホワイトパイルのコンビネーション。
このシーズンは兎に角、【海】とそこでのアスレジャーを半ば直接的に取り扱ったランウェイでしたから、このジャケットにおけるホワイトパイルの裏地はそのまんまタオルを引用しているのでしょうね。
そうしてコンセプトを暗に匂わせて、着地はキレキレのモードピース。
同時代にPRADAが確立した化繊(ナイロン)によるミニマルなフューチャリスム。
その流れを完璧に汲み切った上でクレージュらしさを同氏らしさの最大公約数であるビビッドオレンジのチョイス。
ただオレンジなのではない。
この人がこのレーベルを手掛けるに当たってこの上無く正しいオレンジ。
そして裏地の遊びゴコロを活かし切るよう、折り返しが前提となるほどのハイネックをデザイン。
ちょっと長めにとった着丈は裾に強めのシャーリングを入れてコクーンシルエットorハードブラウジングの両道を示唆。
“デザイナーが外部に雇われての仕事”
ってのが私は大好きなんですけれど、それは多くのメゾンコードや制約の中で巧みに正解/正解以上を導き出すその手腕が見られるから。
縛りだらけで不自由な中で如何に上手くやるか、ってのがこの仕事の華型の一つだと思うんです。
そう思うに至らせてくれた仕事の一つ。
カステルバジャックによるクレージュ。
正直、どっちらしくもないです。
ただ、本当にクオリティが高くって可愛い、奇妙な服。
リズムの悪い文章ですが、そんな感じ。
riri_Zips (W)
Made in FRANCE
サイズ表記00
肩幅:38.5
身幅:53
着丈:65
袖丈:60
内側に小さな汚れがありますが
全体的には美品です。
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