洋服解読所




















NEIL BARRETT (EARLY WORKS) Slim Silhouette Minimal Mods Coat
¥27,500 税込
残り1点
細い服です。
00's初頭の、初期タグのニールバレット。
スパンデックス30%ミックスのコットンギャバジン仕立てです。
触った感じはストレッチのためのスパンデックスってよりは、なんかこう、何処となくオイルドコットンに近い印象。
ストレッチも多少効きますが、アウターとなるコートという服でストレッチが仕事をする程タイトなフィッティングはあまり推奨出来ません。
長く着ていただきたいし。
さてディテールに目を向けていくと、やっぱりクオリティが高い……というんですかね。
異様なまでのデザインへの偏執が見てとれます。
1番面白いのは【ショルダーダーツ】。
大サビからスタートしましょう。
この服、縫製に悪影響が出ないように生地端を“切りっぱなし”にして、軽く解れさせて仕上げている箇所が殆どなんですが、ソレの徹底ぶりが凄まじい。
こうしたジャストフィットの服って、後ろ肩にシルエットの微調整のために入る大切なダーツがあるんです。
このコート、
そのダーツもカットアウトしてるんです。
写真で見えますでしょうか。
ダーツ先端は残して、ダーツ中腹から根元にかけての折り目、“もうここからは切っても縫製が崩れないよ”って位置になると即切り込み。
これあまりに細か過ぎて縫製ミスかと思ったんですけど、左右共に完璧に同じ位置から同じように仕上げられてました。
戦慄と苦笑が手を繋いでやって来る。
ヤバすぎ。
呆れちゃうくらいのコダワリ。
あんまり好きな言葉じゃないけど、これは【コダワリ】と言わざるを得ませんね……。
こういうのは初期作品特有です。
ビジネス的にはコスパ微妙だったんでしょうか、ある時期から作風は変わりますね。
そして肘にはエルボーパッチ。
これは楕円形ではなく、袖口までストンと延長し切った変形エルボーパッチ。
見た目もスッキリしますし、縫製も幾分合理的になります。
私も好きなディテール。
襟元は細身のバンドカラー。
そして化繊で切り替えられた別素材の着脱式フードがジップでくっ付いてます。
そしてウエスト内側にはフィッティングベルトが隠れてます。
バイク乗った時とか、はだけ過ぎないようにね。
こうしたミニマルで利便的なディテールや、台形型のプレートジップなんかはPRADA時代から続くアイコニックな仕事ですね。
さあ如何でしょう、ミニマルってのは“シンプル”とは似て非なる別カテゴリであり、弊店が溺愛しているのは前者であると少しでも伝わったなら幸いです。
中肉以上の温そうなセーターは挟めないソリッドなフィッティング。
テーラードジャケットを着る感覚でお楽しみください。
今回は深いセンターベントを活かして、アヴィレックスのレッグバッグで半身諸共脚に巻き付けています。
この着方可愛くっておすすめです。
LAMPO_Zips(W)
Made in ITALY
肩幅:42.5
身幅:49
着丈:105
袖丈:63.5
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