洋服解読所




















LA MATTA Carmine_Red Cotton×Lamb_Leather Combi Design Sport JKT
¥36,000 税込
残り1点
ラ・マッタのご登場。
数多のハイメゾンのレザーウェア製造を支えて来た、イタリアはLA MATTA社のシグネチャーレーベル。
見慣れたはずのコットンオックスで仕立てられた ベーシックなビジュアルなのに、こうも心躍るのは一重にその創意とその創意以上の「引き算の美」のせい。
ほんのりピンクに寄った深いカーマインレッド。
オーセンティックなスイングトップ的フォーマット。
しかしそんなド定番のフォーマットを用いながらそれを絶対的個性のインポートで巧みにラ・マッタの服にしてしまう。
ラ・マッタと言えば最高品質のレザーなんですが、この服にも最高級のラムレザーが使われています。
[内襟]と[フロントエッジ]です。
いやマジで初見で見えない位置。
オトコは見えないところにこそ……みたいな手垢まみれの価値観も、ここまで贅沢に実行されてしまうとお手上げです。
平伏する他無い。
そしてその襟部分を始め、ポケットの口布や袖口カフスにも面白い意匠が。
ひろ〜い間隔での太糸ハンドステッチです。
仕様自体は思い付くのが難しい訳ではありませんけれど、それを120%活きる箇所にピンポイントで搭載するディテールボキャブラリーは正にイタリアならではのウィット。
これミシン縫製みたいに 裏表どちらから見ても同じ縫い目になるのではなく、ごくシンプルなS字ステッチなので裏表で縫い目が互い違いになっています。
これをね
これをこれ見よがしに「長方形」のパーツに採用しているでしょう。
「長方形」のパーツに入れるステッチはピシリと「真っ直ぐ」じゃないと品格は簡単に崩れ去る。
ハンドステッチでの完璧な真っ直ぐはなかなかどうして、簡単ではない。
しかも襟のレザー部分なんて縫い直し不可ですからね。
1つの簡単なステッチの意味を、使い所チョイスの妙で大化けさせてしまっている。
これでもかと技術を見せつけてくる。
初めて見た時笑っちゃいました。天才でしょ。
「プライド……ってコト?」「コクッ」
さあさあ
レザーが使われている部分、もう少しありました。
裏面に進みます。
仕立てはこれまたオーセンティックな半裏仕立てですね。
この仕様選定、全部の縫い代をより丁寧な仕様に仕上げる必要があるので下手な総裏仕立てよりもよっっっっぽど大変です。
でもそんなのは当たり前の顔して仕上げてくるのがこのファクトリ。
問題はそこから先のデザイン。
先ず裏地チョイス!
裏地にシャツみたいな清潔な配色でのウインドウペンチェック。
そうですよね、このジャケットにはそんな感じのシャツ合わせたくなりますよ。
もう服単体でそれをやっちゃってる。
乙が過ぎる。
そして背中、半裏部分のヘムエッジにラムレザーの太い縁取り。
軽やかなシャツ地に付随するある種の頼り無さみたいなものを一気に払拭する一手。
最高のレザージャケットを生み出せる手腕があるからこその余裕と矜持。
界隈で使われている一般的な意味合いとは違ってしまうかもしれませんが、私は声を大にしてこれをアルチザンと称したい。
フロントのririジップも抜かりなくオリジナル。
ダブルジップ仕様ですから、色んなシルエットが楽しめるのは勿論のこと、座る時や運転する時も快適に裾を捌けさせられます。
裏地の前端に若干の汚れが認められますが、全体的なコンディションは至って良好。
新しいシーズンを軽やかに彩ってくれる、あまりにも安心感に満ちた相棒筆頭。
肩で春風切って歩きましょう。
riri_zips(W)
Made in ITALY
サイズ表記48
肩幅:47
身幅:56
着丈:63
袖丈:63.5
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