c80's LUCIANO SOPRANI (EURO) Summer_Wool Tailored Oversized Long Coat

情緒的なテクスチャのドライウールで仕立てられたロングコート。

淡いクリームベージュが形作る
洗練されたシースラインは
絢爛豪奢な同時代のモードシーンにおいてさぞ異彩を放っていたことでしょう。


ミニマルで洗練されているんだけれど、
ジルサンダー的かと言われればまた違う。


フロントは70年代サファリジャケット風のポケット配置。

手首には袖幅の寸法よりも短いベルト。
これによって強制的に、強いギャザードレープを着用者自身で入れることになります。

どんな畳み方で、どこにボリュームを集めて……、
なんてことも、全て着用者次第。


そして裾。
裾が面白い。

太幅のゴムベルトを、
仄かにギャザーが寄る程度に
凄く控えめに仕込んでる。

これにより、裾にかけてほんのりテーパードした上品なシース(鞘)ラインが完成するというわけ。


クリーンで洗練されていながら、最低限のエゴでとことん軽やかに着地させる。

現代に溢れるライトコートの土台となる、圧倒的な完成度。



素晴らしいお仕事です。

ルチアーノ･ソプラーニ。


現代では殆ど見かけることの無い名前かと存じます。


イタリア生まれのこのデザイナーは
18歳の時
既にマックスマーラでデザインをしていました。
1964年のことですね。



そこから
当時のBASILEやGUCCIなど、
インターネットが取りこぼした時代のハイファッションをデザインしてきました。


情報に塗れた現代でも殆ど名を見ない程には控えめな振る舞いのデザイナーでしたが、そのクリエイションは正真正銘のハイエンド。





Made in ITALY
サイズ表記-

肩幅:47
身幅:57
着丈:123
袖丈:51
裄丈:75

内タグ類は皆無。
素材は不明ですが、恐らく薄手のウール。