HUGO BOSS GOLF Tired Texture Dry Red Cotton PT

ヒューゴボスのゴルフライン。
おおよそ90年代。


80-90年代のアジアを中心に展開されたライセンスビジネスの置き土産とでも言いましょうか、［GOLF］と付くとどうしてもキナ臭さというか、“クリエイションよりビジネスが優先されたピース”という印象が付いてしまいますよね。

昔のDiorとかChloeとか。


しかしながら今回のスラックスは少し様子が違う。


先ずきちんとユーロで製造されています。

ジップもriri社のMRSシリーズ。
高いんですよこれ。

スラックス然としたオーセンティックなマーベルトや、アジア向けではあり得ない寸法設計などから鑑みても、スポーツラインを言い訳にしたライセンスではなく、真っ向からゴルフ想定で作られたカジュアルスラックスのようです。


ファッションレーベルからこうしたピースが出てくるのはかなり珍しい。

名前は【HARRINGTON】。

良い名前です。
ゴルフ想定のモデルに与えるに相応しい名前。

ハリントンジャケットと合わせろと。

ここまでくると２本タック入れて、オーソドックスなダッドスラックスで着地させるのかと思いきや、このパンツ、ノータック。

意外なスリックディレクション。
スポーツウェア故の若々しさか。
ここも面白いですね。

フロントの独立ポケットも両玉縁ではなく片玉縁ですね。
ヒップポケットもカジュアルなパッチ仕様。


クラシックなワイド&ルーズを旨としないレギュラーシルエットという訳。
前オーナーは裾踏んじゃうくらいのクッションフィットで履いていたみたいですけどね。


そして現代の私が御推奨するのも、何の因果かそうしたクッションフィット。

奇しくも同じ構えだ。

Made in ITALY
サイズ表記 - (W.98?)

ウエスト:86
ワタリ:37
股上:30
股下:89
裾幅:24

後ろ裾に少し踏み跡あり
全体的に経年相応の使用感あり