c80's Various Button Design Oversized Tyrolean SH

「チロルシャツ」。


近年フックアップされているチロルジャケット、そこから伸びる樹形図のちょっと先。



チロル。
このフレーズが意味するのは
アルプスの東麓、オーストリアのチロル地方。


想起するのは風光明媚な美しい自然、
重厚なローデンクロス、

うーん…そんなとこか。
(解像度が低い？)



さて
チロルジャケットもチロルシャツも、
自然と共にあるこの地域に根差した民族衣装というか、トラディショナルコスチュームのひとつです。


あんまりファッションのイメージが無い土地ですから、大人しいのかなぁなんて思っていたら豪快に裏切られます。


めちゃくちゃ装飾的。
検索してみてください。
“tyrolean traditional costume”

兎に角華やか。
そして何処か厳か。

上に何か重ねたら見えなくなるシャツにさえも、他文化とは一線を画す独創的な装飾が散りばめられます。

様々なサイズのウッドボタン、そしてゴシック風な様式のメタルパーツ。



こうした伝統に根差したゴキゲンな装飾。

それが乗っかるボディがまた良い。

華美とは真逆、とっても無垢でオーガニックな平織りのコットンクロスです。

100年前のフランスアンティークで見られる羊飼いのスモックのような。

洗練されていない、でも丁寧に織られたあたたかいホームスパン。



この両要素が混ざり合って生まれる空気感ってのは、本当に初見でバチっと刺さるビジュアルパワーを持っていると思います。


手仕事の温度感を宿す生地、
それを贅沢に大判使いするルーズなボックスシルエット、
前衛的な装飾デザイン……。



ちなみに、１着１着がそれぞれ違う装飾デザイン。
そのどれもに名も無きローカルデザイナーが。


それこそ、ヴィンテージピースと言うよりもデザイナーズウェア感覚で混ぜ合わせたいカテゴリ。



アームホールはゆるめなのでカチッとしたテーラードの中には不向きですが、
コートやブルゾンのインナーとかに是非。

全く関係無い所に
突飛な使い方で差し込んでみてほしいです。


勿論、秋口にはアウターとしても。



サイズ表記40

肩幅:53
身幅:60
着丈:82
袖丈:60