c1990's POLO BY RALPH LAUREN Dry_Cotton Heavy Sweater

SOLD OUT

着古されたコットンニット。


脂の抜け切ったドライな質感。

全体的にほんのりフェードしていて、
アタリとかも出やすそう。



このフェードってのが分かるのが袖口。

袖口リブのシーム部分、
折り返しての着用を促すように途中半分地点からインサイドアウトになってます。

で、前オーナーはこの折り返しリブカフスを律儀に守っていたので、袖口を伸ばすとフェードしてない本来の色が垣間見えるという訳。
(写真８枚目)



コレといって大きなダメージや型崩れ、汚れもなく、着用感だけが程よく積もった個体。

再現不可能な天然のUSED感、
情緒的で滅茶苦茶カッコ良いと思います。



さてそんな生地で
ボディ設計はかなりオーバー。
肩幅の時点で60cm超えです。

ここも好ましい。
凡そ何方でも、それぞれのフィッティングでお楽しみいただけるのかなと。



そしてドロップショルダーをやるにあたって必ず押さえておきたい珍しいディテールがあります。


このセーター、肩線がありません。


前身頃と後ろ身頃を繋ぐ肩線が無いんです。

製造原理上は無茶ではないんですが、殆どの「洋服」では人体の“肩の傾斜”に沿わせるように肩線を作って肩カーブを設計するんですよ。

それには肩部分での切り替えが必須。

この切り替えを作らずに前後ろぶっ続けで型紙設計することも可能ですが、その場合肩線は完全に平行線。
真横にビュンです。

肩を落とすオーバーサイズでの着用を根底から見据えていて、尚且つ成立する服じゃないと出来ないカッティングです。


＊ジャケットとかでこれをやるとフロントに不要なドレープが流れてくる



誰もが知るレーベルの
誰もが知るセーターですが

本当に「知って」いるのでしょうか。



私もまだまだ道半ばですが
こうしてデザインプロセスの解像度を上げていくこと、並びに解像度に伸び代(余白)のある洋服があるってことは

とても楽しくって豊かな事だとおもいます。


Made in HONG KONG
サイズ表記XL

肩幅:61
身幅:65
着丈:75
袖丈:67 (折返し済)