洋服解読所



















80-90's VENT COUVERT (FR) Moisture Leather Tracker JKT
¥32,500 税込
SOLD OUT
弊店でも一度扱ったことがありますね、フランスのハイカジュアルレーベルです。
【Vent Couvert】
その時は大体90年代後半~2000年代初頭かなって感じのムートンシャツ(ムートンシャツです)を扱ったんです。
なにせ球数がなくって全体像の掴みにくいレーベルなんですけれど、この個体で少し掴めた気がします。
“ユースマインドに火を焚べるレザー特化レーベル”
さてどうやら
遠くない所に当たりをつけていたみたいですね。
ローラン・タイエブと
パトリック・タイエブの兄弟によって80年代のフランスで産声を上げたレザーウェアレーベル。
なんと現代でも続いています。
是非オフィシャルサイトもご覧ください。
“昔は良かったけど……”
なんてレーベルの多い中、このレーベルは進化を続けているように見受けます。
(やっぱ生産インフラとそのクオリティが本当大切)
そして、おおよそ80年代くらいと推定しているこの個体は、当時の時点でこんなに素晴らしい。
長い年月を経ても衰えを知らない、ブラウンの艶かしいポリッシュドレザー。
そしてライニングにはエキゾチックなブランケットウール。
フランスという国はこうした異国情緒を取り込んでモードに昇華してしまう力が本当に強い。
表はアメリカのオーセンティック、その風を一身に受けたようなトラッカージャケットのフォーマット。
しかしながら虚をつくように左腹部分に誂えられたコインポケットが非常にユニーク。
わざわざレザーで完全独立の両玉縁仕様を選んでるところも、そのせいで両端に補強リベットを打たざるを得なくなってるところも、本当に最高です。
そしてこのジャケット、袖周りもちょっと面白い。
トラッカージャケットって背面ヨークがありますよね。
その背面ヨークの枠線をそのまま袖のパネルラインに転用して繋げているんですね。
通常入ることのない、肩山からのシームが追加されています。
故にこのジャケットは3枚袖。
メタい話をすると、皮革アイテムにおいて、こういうセパレートは裁断効率が上がるのでありがたいんですが、それをデザインと関係無い所に急にぶち込んでも、「あ、革ケチるためね」なんて勘付かれるのが関の山です。
なのでこうしてビジュアルの中に自然に盛り込めるアイデアは素敵ですよね。
この辺含めて「デザイン」だと思います。
元ネタを踏襲してステッチに別色を使っていますから、横から見た時とかに このセパレートシームが生む【線の勢い】ってのが活きるんですよね。
身頃裏地はブランケットですが、袖裏はちゃんと滑らかなアセテートが使われているのでレイヤードも安心。
こうした折衷デザインにこそ、フランスという国の美意識の本質が宿っているように思います。
是非、裏地込みでお楽しみください。
人に見える箇所だけ凝るんじゃ服作りとしてはド三流。
現実世界でこそ輝くデザインです。
Made in FRANCE
サイズ表記2
肩幅:66
身幅:64
着丈:66
袖丈:57
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¥32,500 税込
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