洋服解読所

















80-90's PAUL&SHARK Elbow_Patch Design High_Gauge Crew Neck KN
¥11,000 税込
SOLD OUT
DiorやBalenciagaなどのハイメゾンのニットウェア製造を請け負っていたことで有名………
なんて書き出しで紹介されるブランド。
実際はマリンウェアで有名です。
それもセーリングやヨッティングが実際の趣味として存在する現代貴族達には、と言う話。
玄人好みの古着屋さんがオールドレンジを展開されていますが、そこ以外で目にする機会なんてのは正直無いんじゃないでしょうか。
ファッションには往々にしてそうしたレーベルがありす。
というか、多分逆。
ファッションというシステムがあるからこそ
もっと言えば「古着」という概念があるからこそ
それを手掛かりに、
生活水準のボーダーを超越して、知らない世界と出会う事が出来る。
車よりもう一発上の予算感。
駐車場代より高い港係留費。
海が相手なのでメンテナンス費も莫大。
操縦にも技術が必要ですから、習熟に時間を使うか、クルーに給料を払うかの二択。
ただ裕福なだけじゃまだ届かない、
あらゆる面で裕福な人間にのみ許された娯楽。
そんな世界へ向けた服ですから、
別にリーズナブルである必要は無く
注力するは 格式と洋上での実用性。
アウターには遮風性と防水性。
各部ポケットにはアクセシビリティ。
その中のインナーには?
動きやすさと保温性。
ここまではその他のアウトドアと大きくは変わらないのかな。
しかしこのPaul&Sharkは
ニットにも撥水性を付与したそうな。
それが、このレーベルの最初の一歩
C0P918というセーター。
(今回のモデルはちょっと違うモデルですが)
船上で使われる金属チューブにセーターを梱包してリリースされたビジュアルは大きな反響を呼びました。
今回のセーターは、件のC0P918から少しだけアレンジされたデザイン。
この個体はショルダーパッチがエルボーパッチに移遷し、左胸にパッチと同素材でのジップポケットが追加されたモデルです。
ボディとパッチパーツの生地選定は同じ。
ハイゲージの平編みボディとナイロン(orコットンナイロン)の丈夫なパッチ。
これだけハイゲージでキンキンに詰めて生地を作れたら、そりゃある程度は弾くのでしょうけれど、それ以上に何か特殊な加工をしているのかは不明です。
力の限りリサーチしてみたのですが
肝心の撥水作用機序は明記されておらず……。
面白いのが、
この個体は推定80-90年代のイタリアオリジナルなんですが、現行品でも殆ど同じデザインのモデルが継続して販売されているんです。
どれだけブランドヘリテージを大切にしているレーベルであるか、
どれだけ流行り廃りのサイクルから解脱したレーベルであるか、
というのが垣間見えます。
フィッティングは癖の無いオーソドックスバランス。
一枚で着ても画が保つ端正なビジュアルですが、合わせるアウターを選ばない汎用性も魅力的です。
サンプルスタイルでは極めてニュートラルなレザージャケットと合わせてメンズファッションでの透明感を楽しんでみましたよ。
Made in ITALY
LAMPO_Zip
サイズ表記L
肩幅:59
身幅:60
着丈:68
袖丈:54
左袖口シームに20mm弱の裂傷
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