NEXT 12/6-7-8 Tokyo
1/3-6 OSAKA
GIGLI Acid_Woven_Fabric Crazy Collar Flare_Silhouette Coat
¥22,500 税込
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ロメオジリのセカンドライン、GIGLI。
モンテローザが展開していたライセンス品です。
このラインにも本国オリジナル個体は存在しますが、本品はオリジナルに迫る程、禍禍しいまでにエネルギッシュ。
まず生地。
なんだその色は。
こんなアシッドな色組みをこんな変則的なツイードファブリックに持ち込めるのはロメオジリしかいないでしょう。
【色の魔術師】と呼ばれるスターデザイナーですが、その剛腕がここまでガッツリ振り下ろされた個体もそう無い。
だって!
ブラウンベースに
パープル×イエロー!
縁の下の力持ちでバーガンディー!
(色だけで言えばオオムラサキみたいだな)
そしてその配色で
こんな蛾の翅みたいな模様を!?
誰にも出来ませんって……!
滅茶苦茶攻めてるし、美しいし、
美しさとは?と自問時間をくれるし、
自問した後、結局美しいじゃないかと
その引き出しを無理やり拡張してくれるし。
生地の時点で既に優勝。
はい、ここまで生地の話。
次はかなりエゴイスティックな
カッティング(製図)の話。
先ずこのコートは脇線がシンプルに奇抜。
脇線というのはかなりシルエットに直接影響を与える重要なラインです。
ここではある程度大人しくしといて
ボディ全体のダーツシェイプで適宜シルエット調整……………ってのがセオリーなんですが
このコートは脇線でも全然ビビらず強めにいじってる。
ウエストからのフレア「カーブ」。
これ、大抵のコートがウエストカーブ以降をあんまりテーパードさせたりせず自然にスト〜ンと落とすんですけれどこのコートはヒップ終わったくらいでぬるっとテーパード「カーブ」を作ってる。
横文字ばっかりで読み難いな。
まあメンズでは勿論見ない、レディースでも結構定番から離れた、文字通りの離れ技です。
(一歩間違えれば服飾学校2年生みたいな服になりますからね。)
なので着た時のラインの出方はかなり面白いものを感じていただけると思います。
この辺りのセオリー破壊は2020年代に入ってようやく陽の目を浴びるエッセンス。
そして最後は上襟。
ラペルは普通。
ラペルまでは良い。
ただ上襟で凄〜いことしてる。
襟における
「表襟」(表に見える側)
「地襟」(隠れる面)
という概念。
これらは「表襟」の方をほんの数ミリ展開して綺麗に身体に沿うように丸みを調整するのです(バウムクーヘンみたいな話)けれど……
この個体の上襟は
表襟を200%ぐらいに拡大したものを無理矢理縫合。
するとこのように、表襟がぐにゃっと余って凄い規模のシュリンクが発生するんです。
その多大なる「余り」。
これはセオリーで語れば勿論「ノイズ」と言うか、いや普通に「大失敗」なんですけれど
それをここまで計算高く転用されてしまうと
それはもう歴としたカッティングエッジ。
どういうメカニズムか、「余り」分は地襟から離れることなく綺麗に首に沿った上でシュリンクの体を保っている訳ですからね。
ロメオジリは「色の魔術師」ですが
本人期のクレイジーピースをアーカイブしている私からすれば「襟の魔術師」でもあります。
ライセンスピースと言えど
本家宛らのパワフルなアイデアの集積。
90年代のエレガントムードを軸に据えた上で最大限以上の挑戦を放ち続けたデザイナーの濃密なクリエイティビティ。
タップリご堪能ください。
サイズ表記38
肩幅:41
身巾:48
着丈:101
袖丈:59
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