洋服解読所















YUJI YAMADA Visible_Lining Cutting Design Wool Tailored JKT
¥17,000 税込
残り1点
'92年に('93S/Sコレクションより)スタートした日本のデザイナーズレーベル。
英国調の構築的なテーラリングをベースに、その構築体系そのものを遊び道具にしたアトリエテイストが特長です。
ベースにしてるテイストに英国テイストが多いってところで、その他のインサイドアウトデザインの洋服達とは明確に違います。
こちらはロングボディ&大きめラペルの派手な雛形に、落ち着き払ったチャコールグレーのウール地。
これはツイードなのかな、砂利道みたいな不規則な質感の凹凸で飾られた、フックのあるテキスタイル。
このクラシカルな生地選定が構築遊びへの呼び水。
その表地との強めのコントラストを伴って、着用者の立ち振る舞いにつれ露出するのが、このジャケットの大サビ【スリット裏地システム】。
別にこれ正式名称じゃないので覚えないでください。意味合いだけ伝わればokです。
先ずは袖口。
ジャケットというアイテムにカフスは存在しませんが、外袖の“シャツであればカフスに該当するであろう位置”にスリット。
そしてそこから覗く無機質なキュプラの裏地。
これ外袖だけってのがポイントですね。
あくまで人体のカーブに沿ってのパーツ選定。
本来存在しない位置に表出のキッカケを新しく設けて強引に捩じ込むタイプのインサイドアウトですから、どうもこれは、もっと違う言葉の方がしっくり来る気がしますね。
インサイドアクセス、インサイドアクセサブル、インサイドガイダンス、、、などなど。
単純に裏表の反転をするのとは全然違うデザイン発想。
そしてそれは袖口だけじゃなく、各部ポケットにも。
サファリジャケットみたいなプリーツポケットのビジュアル。
ちょっとドレッシーなインバーテッドプリーツなのかなと思いきや、この機構がフェイク。
奥にマチ分が畳まれたプリーツかと思いきや、その縦線はただのスリット。
そのスリットの奥にはポケットの裏地。
袖口もこのポケットも、着る人間のアクションあっての表出。
表出するまでは一切前に出ない静かなビジュアルでありながら、そのアイデア体系そのものはとってもユニークでクリティカル。
アイデアも、
そのアイデアを活かすための前振りも含めて、とっても素敵なデザイン。
ちなみにフロントはボタンではなくジップアップ。
90'sデザイナーズらしさが強く残った、過去形新時代のジャケット。
Made in JAPAN
サイズ表記2
肩幅:43
身幅:50
着丈:80
袖丈:64
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レビュー
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