洋服解読所
















1990s DÉZERT Unique Flapped Front Design Military Smock
¥28,000 税込
SOLD OUT
ここまで丁寧に生地デザインを作り込んでハイカジュアルを作った日本人がいたでしょうか。
’78年のCdG HOMMEの立ち上げに参加し、初期のオムのパターンメイキングを全て担当していたデザイナーです。
パタンナーと呼ぶのか
デザイナーと呼ぶのか
ちょっと揺れますが、個人的にはデザイナー。
田口成彦 氏が設立したレーベル
【DÉZERT】の90年代くらいの個体をご紹介。
今回2着あります。
大きく繰り下げられたフロントネックラインが特徴的なミリタリースモック。
そしてそのネックライン下に取り付けられたストームフラップが超ユニーク。
恥ずかしながら初見のディテール。
元ネタ不明です。
全部完全に取り外せる前立てって感じ。
古い服なのでこのパーツ無くなってる個体とかもありそうですよね。
残っててよかった……。
右袖をはじめ、結構チラホラと汚れが跳ねてますが、こうした付属品やドローコードは全部オリジナルのまま残存しております。
スナップボタン(ジャンパーボタン)も欠損無し。
そしてサイズもミリタリ由来らしいオーバーサイズ。
Lサイズとはいえ肩幅60は日本の服にしては……いや、それを加味しなくても充分に大きい。
実はこのサイジングはこのユニークな生地との完璧な組み合わせ。
実際の任務には使えなさそうな テロテロのナイロンレーヨン仕立て。
よくよく見てみると、平織りとも綾織ともとれない奇妙な織り地。
雰囲気としてはハイカウントのギャバジンみたいな感じ。
これがオーバーサイズの設計と完璧な噛み合い方をしてる。
ドロっと落とす型紙と
ドロっと落ちる生地。
落ちりゃ何でも良いって訳でもなく、
使い込んだミリタリーウェアっぽさがちゃんと滲むようなヤレ感だったり、各所のシームパッカリングが映えるような仕上がりだったり、かなり綿密に狙い澄まされたテキスタイル。
CdG HOMMEでのパタンナーエピソードが先行しちゃいがちですが、テキスタイルデザインのクオリティもこのデザイナーの大きな武器のひとつです。
裏面をチラと覗くと、なんと理外のアッシュイエロー。
表側のアイスベージュとは全然違う雰囲気。
この雛形でこんな生地デザインをされると、どうしたってオスティの生地作りが脳裏を過る。
そして裏面腰位置にぐるり一周叩き縫われたワインレッドのグログランテープも良いアクセントになってます。
ドローコードが入ってる訳でもなし、何のためのディテールなのか判別が付きません。
ビジュアル以外に意図があるとするなら、
裾をドローコードで絞った時、ギャザーが上まで強く登り過ぎないように、ソフトボーンみたいな効果を狙っているのか?
みたいなことを夢想します。
ともあれ、真冬と真夏以外は凡ゆるシーンにフィットする肩肘張らないハイカジュアル。
是非一軍に。
Made in JAPAN
サイズ表記L
肩幅:60
身幅:72
着丈:73
袖丈:62
-
レビュー
(314)
-
送料・配送方法について
-
お支払い方法について
¥28,000 税込
SOLD OUT