洋服解読所










VIKTOR&ROLF 2-Way Length System Design Flare SK
¥28,000 税込
SOLD OUT
オランダの伝説的デザインデュオ
ヴィクター&ロルフ。
オートクチュールの世界で大暴れしているアヴァンギャルドレーベルですが、プレタポルテも素晴らしい。
前後でレングスが大きく違う、ユニークなフレアスカートのご紹介です。
IGの動画フィードでもチラホラ登場しているスカートです。
そのドレープの優美な様子は是非動画でご査収いただくとして、こちらではその構造の面白さに視点を絞ります。
先ず、ウエストからヒップにかけてはオーソドックスなタイトスカート。
そして膝丈あたりで、バックとフロントのレングスに大きく差が生まれます。
前はアンクルレングスですが、後ろは膝裏が見えるか見えないか、くらいの位置。
あまりに過激なこのレングスギャップの正体は、
【タック】に対する新しい美意識。
これまでの洋服、ことボトムスにおけるタックというのは
基本的にウエストラインに対して垂直に入っていました。
(タックパンツは弊店でも沢山ご紹介していますね。)
そうしたウエストタックは、綺麗なフィッティングの副産物として、縦方向に豊かなドレープを生み出し、ビジュアルに豊かなニュアンスを付与してくれました。
このセンテンスの後半部分だけを抽出して
その可能性を拡張しようと試みたアプローチがこのスカートです。
それまでウエストに対して垂直に入っていたタック。
その方向を崩したのです。
フロントの生地を縦方向に畳み込み、ジップを取り付けてクローズ。
このスカートにおいてこのタックは、ウエストラインに対してほぼ平行、横方向に入っているのです。
これはもう、ウエストのフィッティングのためではなく、新しいビジュアルニュアンスのための実験。
そうして畳まれたタックは、狙い通りに全く新しいドレープを生み出しました。
そしてその縦方向タックを
「入れるも入れないも貴方次第」
と、着用者に委ねて生まれたのがフロントのジップシステムと、前後のレングスギャップです。
これを開いて落とした結果、前後の丈が変わるのです。
サンプルではジップを開いてロングスカートとして着用していますが、このデザインの本懐としてはジップを閉じてユニークな新方向ドレープを楽しんでもらうのが正しい落とし所かなと。
構造もビジュアルもめちゃくちゃ面白いですし、何よりファッションデザイナーとしての唯一無二のバイタリティを感じられる、極めて意義深い一着だと思います。
実は二着目の入荷。
今回はフルブラックです。
裏地のブラックシルクがまた美しい……。
Made in ITALY
LAMPO_Zip
サイズ表記38
ウエスト:66
ヒップ:86
レングス:52/90
→ 後/前
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¥28,000 税込
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