洋服解読所



















2004S/S BAL Technical Cutting Design Mechanic JKT
¥27,000 税込
SOLD OUT
BALANCE WEAR DESIGN
としてスタートしたこのレーベル。
レーベルネームをBALに変更してすぐの時期のモデルです。
タグやネームロゴ周りの秀逸なアートワークからも分かるように、グラフィックが強いレーベルですし、パブリックイメージもそこにベクトルを同じくしているのではないですか。
しかしそれと同じくらい、建築的なディテール組み立てのクオリティが素晴らしい。
このセンスが最も強く出るのがこうしたアウターウェア。
平凡なコットンポリのワークジャケットかと思いきや全く違う。
フロントのポケット群はポケットが何重にも重ねられ、其々の用途が被らないように開閉方向も計算して配置。
結果、目立たないながらもユニークなアシンメトリービジュアルに。
また、袖設計でもかなり遊んでる。
前肩はセットイン
後ろ肩はラグラン
という構成のスプリットラグランスリーブ。
この時、後身のラグランスリーブにビビッドイエローのニット切り替えを挟んでます。
この切り替えによって、運動量を拡張すると同時にラグランラインをビジュアル面で強調しています。
ワークウェアに付きものの各部の多重ステッチもこのイエローに合わせてポイント作ってますね。
一方で、こうしたハードなワークジャケットにニット切り替えってのは実は諸刃の剣。
ハードな実用によって伸びちゃうから。
実際はガチワークウェアじゃなくてファッションとして作られてるから無視しても良いんですけど、この問題にも真摯に対応するデザインが内側に隠れてます。
それが表地のテープによる最低限の伸び留め。
多少伸びてもいいけど、ここ以上は伸びちゃだめですよ!って感じで、ゆとりを持たせて補強してる。
普通に着る分には仕事しないディテールですけど、滅茶苦茶伸びた時には ここぞ!と仕事をするセーフティネット的役割。
肘部分、エルボーパッチのようなラインで叩かれたステッチも可愛いですし、そこに袖口ジッパーが勢い良く割り込んでるのはもっと可愛い。
極め付けはウエスト部分のアジャスター。
サスペンダーとファスナーを融合させたような秀逸な機構のアジャストパーツが使われています。
サスペンダーの留め具みたいに開閉して、そのパーツをレーン上で動かして調整する仕組み。
ここはriri社のパーツ。
兎に角コストの掛かった服です。
それは資金面でもですし、アイデア面でも。
エンジニアが作ったような、合理とロジックが敷き詰められた最高のメカニカル・デザイン。
Made in CHINA
サイズ表記L
身幅:57
着丈:72
裄丈:85
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レビュー
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¥27,000 税込
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