洋服解読所



















80-90's ZILLI Leather Mix Woven Design Linen Bomber Blouson
¥90,000 税込
残り1点
ブランド
なんて陳腐な言葉では追い付かない。
65年の('70年とも)設立以来、それまではその堅牢性からワークウェアやパイロットウェアとして愛されてきたタフなマテリアルを、純粋なラグジュアリーファッションとして昇華/確立したパイオニア。
Alain Schimel氏を筆頭にスタートした
ZILLI / ジリー
最高の素材
最高の技術
最高の発想
現代貴族に愛されるに相応しい、頂点のクオリティ。
今回ご紹介するのは、皮革を部分使いしたリネン仕立てのブルゾン。
クロコダイルやビキューナといった雲上のマテリアルに始まり、トナカイやオーストリッチなどのマイナーなレザーまで縦横無尽に取り集めるこのZILLIにあって、なんとリネン。
これはZILLIからでなくとも出て来るのでは?
なんて、文字だけ見ていたら感じてしまうかもしれませんが実物ご覧いただければ必ずやそれも霧散するのでしょう。
この素材からは思いもよらない程、滑らかでしなやかなテクスチャ。
ネップなんて塵ほども混じらない丁寧なカーディング&コーミングで精錬された、美く均整の取れた糸目。
リネンの中でもやはり最上級の上澄み一摘みだけを用いるのがZILLIです。
そして部分使いされたレザー。
この使い方が素晴らしく面白い。
前胸から背中にかけて一繋ぎで製図されたヨーク。
ここで共生地リネンのリボンと革リボンのイントレチャート。
カーキオリーブとブラウンの趣味良いブロックチェックが誕生しています。
背中切替では垂直にスタートしたチェックは、肩部分で切り替え無く地続きで繋がる時、肩線の角度分だけ傾きます。
すると、前胸に迫り出してきたブロックチェックは丁度45°程の角度が付き、アーガイルチェックみたいな見え方に。
肩のシームを無くすことで柄が2つに派生するという超常現象が起きてます。
ミニマルな手数で根本構造からツイストする稀有な発想。
滑らかなリネンテクスチャに負けない、特段に柔らかなレザーが使用されているのも流石と言う他無し。
そして、そこで使われたレザーは手首カフスと裾ベルトにも使われます。
ここで、レザーなのに当たり前のようにシャーリング加工が入って編み物のリブと同じように使われているのが気持ち悪い。
中々出来ないことです。
布と同じように滑らかなレザークオリティが無いと成し得ない離れ技。
なんなら、レザーのシャーリングで寄ったギャザーに、袖口のリネン生地が先に負けてる。
ナチュラルなアタリに紛れて、ひとつ小さな擦り切れが発生しています。
(ギャザーを伸ばした状態で撮っていますから、着るとギャザーに紛れて目立たなくなります。)
如何でしょう、リネンとは言え並のレザーアウターよりも充分に凝った作り込みとテキスタイルクオリティ。
表を見るだけでも、趣味良い数寄者諸賢に相応しいだけのずば抜けた水準にあることと存じますが、ZILLIは裏も凄いんです。
細かな柄が何重にも絡み合った、複雑な図案のシルクライニング。
これがまた
並外れた手触りをしています。
シルクならではの繊維の細さは勿論なんですが、その細さが尋常でない。
ふっくら柔らかなタッチは化繊の画一的なそれとは全く違い、しっとり肌が沈み込むような質感。
まるでカシミヤを触っているかのようなヌメりの奥に、シルク特有のキシッとした風合いが隠れています。
この生地にこれだけ精緻で色数多く、尚且つ発色鮮やかなグラフィックプリント。
生地一枚の段階で、現代一人暮らしの家賃くらいはゆうに払えてしまいそう。
ZILLIお得意の、アーチ状の内ポケカッティングも堪りませんね……。
以上少し長くなりましたが、ありとあらゆる工程で最上水準を選び抜いた、頂点と称されるに異論無いレーベル。
新品であれば、桁がひとつ変わるくらいのグレードです。
Made in FRANCE
サイズ表記46
肩幅:51
身幅:64
着丈:64
袖丈:58
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