洋服解読所
















90's KOMODO Tartan Check Cargo Design Worn_Out Vest
¥24,000 税込
SOLD OUT
British-Tradを強調するタータンチェックの柄選定と、それを踏台に飛び跳ねるアメリカ的なカジュアルエッセンス。
Dufferみたいな折衷感覚を感じます。
現代では最早お馴染みになってしまいましたでしょうか、多重にポケットが並べ立てられたカーゴベストも、この柄であれば一気に新しい景色に様変わりしますね。
右前ですから、恐らくレディースアイテムとして企画された個体でしょうか。
このテイストをレディースへ向けて提案する、あまりに速いファッション観。
90年代のロンドンにてスタートしたデザイナーズ・ストリートレーベル
《KOMODO》のスペシャルピースです。
90'sUKストリートレーベルの中でも一際異端、しかしてその異端は30年後の世界でようやく、本当の意味で刺さってきます。
まだ世間の関心が薄い当時より一貫してサスティナブルを標榜し、プリミティブな空気とUK独特のクールネスという、真逆 いや最早ねじれの位置にさえ存在する各エッセンスを両立させてしまっていた豪腕、Joe-Komodoのシグネチャーレーベル。
インドネシアのバリや、ネパールのカトマンズでその各土地ならではの手仕事の温もりを感じられる製造を行っていた、口だけじゃなく当然のようにスローガンを行動で示すカッコ良いレーベルです。
JamiroquaiのフロントマンであるJay-Kayも愛用した、全く新しい感覚で研ぎ澄まされたネオカジュアル。
今回2点、ライトアウター枠で稀少なドラゴンタグのKOMODOをご紹介しますが、そのスタイリングイメージは、お察しの通りこのJay-Kay氏が今ならどんな合わせをしてるかな、という夢想から。
ハイファッションのステレオタイプから尽く逆を征く素朴な素材選びは、勿論このベストにも浸透しています。
ハイソな柄が入っているものの、生地自体は至って質素な普通のコットンブロード。
インドネシア製とのことですが、東南アジアっぽいプリミティブな空気感はあんまり感じないかな……?
野暮ったいけどニュートラルな質感です。
裏地も同じ質感のコットンライニング。
そう、このレーベルはあんまり滑りの良い裏地を使いません。
この辺りも一貫したレーベルコンセプトに基づくものなのでしょう。
そしてこのチェック柄の上に走り回るのが、Gジャンに使われるような太さ/色味のステッチワーク。
カーゴポケットやフロントの比翼前立てを縁取るダブルステッチのラインメイクは、冒頭に触れたトラッドエッセンスを軽快に踏み鳴らしてくれます。
前立てなんて凄い密度でステッチが詰まってるでしょう。
そして
これと感覚を同じくしているのがボタン選定。
なんとジーンズ見たいな打ち込みボタンが使われています。
勿論オリジナルの刻印入り。
こんな目付の軽いコットン仕立てのベストには不釣り合いな程のやや過保護なタフネス。
案の定、1番下のボタンなんて抜け落ちて無くなっちゃってます。(残念……)
とまぁ、これらが冒頭に触れた概要の正体。
当時の最先端カルチャーとして鳴り始めたAcid-Jazzの前衛感覚にこそ受け入れられたレーベル。
コンサバティブに反旗を翻すこのスタンスは、コンサバティブが最も強固に育まれたこの地域でこそ最も強い意義を持つように感じます。
Made in Indonesia
サイズ表記-
肩幅:(46)
身幅:56
着丈:56
チェックの色柄に紛れて目立たないものの、表地に少し汚れが残っています。ご留意ください。
-
レビュー
(314)
-
送料・配送方法について
-
お支払い方法について
¥24,000 税込
SOLD OUT