洋服解読所




















1992S/S PLANTATION in ISSEY MIYAKE Side Gazette Cutting Poly_Gabardine Wind Coat
¥81,000 税込
SOLD OUT
92年の春夏、まだイッセイミヤケ社に属していた時代のPLANTATIONの作品。
80年代がエネルギーの時代だったとして
そこに向けてのイッセイミヤケのアンサーは土着的なプリミティブエッセンスと平面性の強調。
柔らかさよりは【強さ】が表現された時代でした。
そして90年代のスタートと共に台頭した価値観は、現代ラグジュアリーが参照しているようなソフト・エレガンス。
このタイミングへのアジャストアンサーとなったのが
ポリエステルのソフトギャバジンというテキスタイルチョイス。
当時のジャパニーズモードを思わせるアイコニックな強撚ウールギャバジンよりも、もっと柔らかで軽やかにソフィスティケートされたムードメイク。
ドレープひとつのニュアンスを取っても明確に種類があり、作り手のビジョンのもと導かれていることがみて取れるデザイン。
ベースはイッセイミヤケを代表する傑作であるイカコート。
象徴的なディテールを、大きい順に列挙します。
・身頃と袖を地続きで製図した大振りなドルマンスリーブ。
・その上からマニュピレーション関係無く重ねられるバックヨーク。
(このコートはフロントにも)
・袖口タブ配置の流れに沿って畳まれた袖口タック。
・そしてミリタリーライクなポケットフラップ。
ここまでが丸っとイカコート。
このコートの魔力とも言える重厚な布の激流、これを存分に楽しめるカッティングを綺麗に踏襲しているのが嬉しい。
分かりやすいドルマンスリーブだけじゃなくって、上乗せヨークと袖口タブ方向に合わせた袖口タックのディテールこそがイカコートらしさです。
あと二重襟ね。
さて、その襟がアレンジされています。
既存のアイコニックな二重襟をシンプルな羽襟一枚仕様に変更。
そしてその羽襟に共生地の大きなフードを格納。
前述したディテール群に加えてもう一つのイカコートらしさである“二重襟”ではなくなっています。
その分、全く新しいコードとしてフードの追加。
被っても垂らしてもどの道、絶妙な柔らかさと可愛らしさがミックスされます。
イッセイミヤケ・メンのそれよりも若干小さめのサイズ感で仕立てられていますので、こうしたディテールもアドバンテージに出来る体型の方へお薦め。
イカコートのシリアスな空気を、その独創性を保ったまま可愛くアップデートしたビジュアルです。
そしてもう一つ。
同じタイミングでリリースする80年代プランテーションのジャンプスーツ。
このジャンプスーツに使われている、袖口から裾までをズドンと一気に一枚のサイドパート・ガゼットで拡張した独創的なカッティング。
これがこのイカコートにも引用されています。
ただ横に拡げるのではなく、腕の可動域を真上にまで大きく拡張する3D製図。
ただ平面的に置いただけでは全貌が掴めません、2つ以上の視点が必要。
こうした
・イカコート
・ジャンプスーツ
みたいなスーパーオーバーサイズのアイテムでこそ成り立つアイデアですよね。
そして真上に腕を上げた時にピシリと伸びるサイドパート・ガゼットは、通常にの腕周りドレープを大きく増強してくれます。
このコートみたいにドレープの柔らかさを旨とする時に更にシナジーを生み出してくれる、1cut-2jobのアイデアクオリティ。
それはまた、前述したジャンプスーツでも同じ効果のもと、極めて優美で有機的なドレープを構築しています。
《肩パッドや芯材を排して尚構築的》
浪漫の塊です。
Made in JAPAN
サイズ表記M
身幅:84
着丈:115
裄丈:80
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肩幅:69 (ショルダーヨークの巾)
袖丈:45 (ショルダーヨークから)
左前ですが、多分レディース。
一応ユニセックスでご提案させていただきます。
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¥81,000 税込
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