c80's REDBUTTON 601 Ex_Wide Body Unique Cutting Tracker JKT

REDBUTTON 601
by FRANK SCOZZESE


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M&FGを見初めて世に送り出した革命家Aldo Ciavattaというイタリア人がいます。


彼が見初めて世に送り出したのは、なにもM&FGだけではなく

この
【REDBUTTON 601】の
【FRANK SCOZZESE】もその一人。




前回は流行を映したユニークなデニムパンツを3本ご紹介しましたが、今回はジャケットです。




同ブランドのジーンズのフライフロント……変な位置に滅茶苦茶めんどくさい縫製を成立させて鎮座する赤いボタン。
アレがこのジャケットでは左胸ポケットに鎮座しています。



胸ポケットは既にベルクロで開閉システムが成立しているのに、更にフラップの根本にプラスワンで搭載されたボタン。




正直別に意味は無いです。


意味が無いってのは語弊があるか。

実利や合理は無いです。



でも浪漫はあります。

(浪漫は充分に意味たり得ます。)





で、面白いのがね



普通ボタンホールって

生地に細い切り込みを入れて、
その切り込みの縁を糸でかがり縫って作るんですよ。


でもココのボタンホールは
2枚の生地を御丁寧に中縫いして作ってる。

型紙にもシズク型のボタンホールが書いてあるんでしょうけれど、本当に不合理。
作り手も勿論それは分かってるんです。
その不合理を押して合理主義を浪漫でぶん殴るのがこのディテールです。


その点では、アメリカ製の-合理性の塊みたいなデニムウェアと真っ向から対立する洋服でしょう。



ボディバランスは、
元ネタとなる大らかなアメリカンムードを更に誇張したような行き過ぎたワイドフィット。

身巾と着丈が同寸ですね。


デニムジャケットってのは
サイズ感によって、時代に大きく振り回される服だと思います。

このオーバーサイズも、一昔前では無用の長物でしたからね。



そして色んな所がその時代に合わせてゆるいフィットのサラ着のGジャンを作る中

(良くも悪くも)到底真似出来ない、
憧れや情念の入り混じったカオスなデザイナーズヴィンテージを選ぶってのは


全く別の新鮮な楽しさがあると思います。


Made in ITALY (CFM)
サイズ表記48

肩幅:58
身幅:67
着丈:67
袖丈:62

右胸ポケット向こう布の根本に
少しスリップ裂けあり