洋服解読所

















80's CHEVIGNON Faux_Crack Design Leather Flight JKT
¥65,000 税込
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ヨーロッパでのアメリカンカジュアル・ムーブメントをきっかけに、M&FGやBest CompanyのO.CARRETTIをご紹介してきました。
であれば、このレーベルも絶対に外して語れない。
フランス人デザイナー
《Guy Azoulay》が創設したレーベル
《CHARLES CHEVIGNON》
これらどれもが、80年代を風靡した引率者であり、「デザイナーズファッション」を「ストリート」に提示した開拓者なのです。
ではこのギ・アズレーが提示した世界観とはどんな物だったのか。
この人の描いた桃源郷もまた
【AMERICAN CASUALS】でした。
1978年、フランスの地で小さなインディペンデントレーベルとしてスタートしたシェビニオン。
デザイナーであったギ・アズレーはアメリカン・ベルエポックを“少年として目撃した”世代の一人。
これこそがこのセンテンスの最重要文脈。
M&FGも、O.Carrettiも、それを”少年として”目撃したのです。
価値観や美意識、時にはその人の正義をも形作るであろう、少年少女の頃の眼差し。
彼が最初にデザインした洋服は、アメリカ空軍パイロットが着ていたフライトジャケット。
少年(又は青年)の頃に彼の元へ流れ着いたフライトジャケットが恐らくそうであったように、クタックタに着熱されて、クラックや擦れがジャケット表面を埋め尽くすようなヴィンテージビジュアル。
時まだ誰も成し遂げていなかったレザーウェアへのダメージ加工。
彼は友人宅や実家の地下室に籠り、只管研究を続けました。
未だ門外不出とされているこの特殊武器を完成させたフライトジャケットをレーベルのアイコンとして打ち出し、それはファッションフリークの間で瞬く間に大流行。
ヨーロッパのみならず、日本のストリートをも侵略したのです。
そんな最高のスタートダッシュを決めたシェビニオンは、その後も様々な素晴らしいフライトジャケットを打ち出して行くのですが……
このジャケットもその一つ。
前述した革新的レザー加工によって仕上げられた、着古しデザインのフライトジャケット。
今回2着、似たようなビジュアルでご用意しておりまして、こっちは加工に劣化の無い綺麗な個体。
同レーベルの本懐となるレザー仕立てのミリタリージャケット。
こちらは裾や袖口にリブを使わない、比較的オーソドックスなボディデザイン。
リブを使わないってことはフライトジャケットではないのか?
内巻き&前振りの袖やボクシーなボディバランスはフライトジャケットのようですが、ポケットデザインはフィールド方面の配置感覚。
アズレー氏のリミックスか、又はニッチなサンプリングデザインでしょう。
戦時中では絶対使えない、riri社の贅沢なメタルファスナーがキチキチと小気味良く走ります。
そしてこれが本当にハードなカウハイドならアメカジそのまんまなのですが、このジャケットは特段柔らかい。
明記がありませんが、多分シープスキン。
このジャケットの1番のアドバンテージとなるのは、こうした着こなし易さだと思います。
若き日のアズレー氏が憧れたような、歴戦の猛者宛らのハードボイルドを徹底的に突き詰めておきながら、現代ファッションとしても成立させている。
ただのカジュアルレーベルではない、主戦場をカジュアルレンジとしているだけの、明確なデザイナーズレーベル。
その創作の圧倒的な確度は、後に乱立したフォロワーレーベルの数が証明しています。
Made in FRANCE
riri_Zip
サイズ表記S
肩幅:49
身幅:62
着丈:64
袖丈:63
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