洋服解読所
















90's KOMODO Primitive Woven Heavy Wool JKT
¥45,000 税込
SOLD OUT
撚り合わせた繊維からバサバサと毛羽が溢れるテクスチャ。
樹皮を触っているような感覚。
これは野暮ったい短繊維を無理矢理撚り合わせた結果生まれる非洗練。
ユニクロがスーピマコットンを使い始めた頃からでしょうか、「超長綿」なんて言葉が世にも周知されてきました。
要は布ではなく糸作り段階での、撚り合わせる繊維の細長さについての概念。
繊維が細長ければ細長いほどに滑らかで艶やかな布地が作れる訳ですから、拘れば拘るほどに高級なテキスタイルとなります。
それで言うと今回のKOMODOのジャケットは真逆。
産業革命の外側、極限環境の中で丈夫さや防寒性を第一に考えられたプリミティブな被服群から、そのエッセンスを濃密に抽出したデザイン。
今回のジャケットに使われている布地は3種類。
そのどれもが“滑らかさ”や“柔らかさ”とは無縁の野生味溢れるテクスチャ。
それらを組み合わせて作るチョアジャケットは、あくまでベーシックでクセの無い雛型。
生地の強烈な個性にクオリティをある程度任せて、あんまり余計なエゴを混ぜない潔いデザイン。
強いて言えば、ヨークに鎮座するオルテガ調子の織り柄はネパール系じゃなくメソアメリカのエッセンスを感じます。
あと腰ポケットはパッチポケットの外縁にガゼットを嵌め込んで3D設計に。
このガゼットパーツに柔らかさの違う生地を用いて収まりを良くしているセンスなんかは小粋ですよね。
異国情緒を自分達の美意識の栄養として貪欲に吸い込むこの動きは昔からシノワズリやジャポニスムをはじめとして様々見られましたが、どれもレディースファッションの中での話でした。
最近で言うと70年代のYSLやKENZOですね。
そんな感覚を、メンズのストリートファッションとして大々的に展開したというのがこのKOMODOというレーベルの重要な特筆点。
そしてそれをここまでの熱量で成し遂げるレーベルなんてのは、現代にも無ければ未来にも多分無い。
Made in NEPAL
サイズ表記XL
肩幅:54
身幅:67
着丈:75
袖丈:62
実はこれは2021年のポップアップにこっそり持って行っていたモデルの色違い。
その時は専門学校時代からの友人が購入してくれたんでした。
Tちゃん見てるか、その節はありがとう。
なんて、そんなのをご存知の方は、もう親愛なる古参勢。
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