洋服解読所
















1997A/W ASHA by MDS Chaotically-Acid Silk Woven Primitive CO
¥126,000 税込
SOLD OUT
【希望】と銘打たれたレーベル。
三宅一生氏の探求の中から生まれた、インドの美意識を取り込まんとするクリエイション。
その生産の殆どは、生地の生産/から服としての縫製まで、一貫してインド製。
西洋の産業革命の外側にこそ残る、布作りに対する人間の生の部分。
洗練され切っていない、切実なまでのプリミティビスム。
そしてこの膨大なまでに蓄積された美意識を取り込むのは並大抵の事ではない。
こんな先鋭的な取組を任されたのが、同社創設初期からの剛腕
皆川魔鬼子 デザイナー。
同社の核とも言える前衛テキスタイルデザインの殆どを統括しているのが同氏。
弊店はPLANTATIONを取っ掛かりに三宅一生デザイナーのクリエイションを紹介してきましたが、それをやるならこの方の名前を無しには語れない。
初期プランテーションのテキスタイル・デザインは勿論、創設初期から同社のテキスタイルは殆ど女史の作品です。
後にHaatへと繋がるこのレーベルは、素材を主役に据え、それを如何に現代風にソフィスティケートして日常に落とし込んでいくか……という洋服が多くリリースされてきました。
故に、ここまで原典の熱気、ともすれば禍々しさとさえ呼べるエネルギーを残したまんまの洋服ってのは案外少ない。
と言うか本当に少ない。
ぽってり鈍臭く紡ぎ合わせ、鮮やかに染め上げられた野趣溢れるシルク。
多分ノイルシルク。
それらをサイケデリックなまでの彩色感覚で組み合わせ、裂き織り宛らに野暮っっったく織り上げたテキスタイル。
そして生地作りの時点で圧倒的なコストが掛かったであろうそれを、惜しげもなくダブルブレストで仕立てたコート。
各所のボタンはシルク包みの玉ボタン。
それに加えて裏地と同じシルクで作られたシルクコードの締結をボタン代わりにした仕様。
裏面もまた凄いんです。
いや、裏面にこそこのコートの真髄は宿っているのかも。
ここまでで豪語したテキスタイルに、刺し子で裏地をドッキングしている。
そう、これは《刺し子コート》なのです。
《インドシルクで作るA/Wコレクション》
なんてのが、そもそも想像に難しいものでしょう。
こんな感じです。
筆舌に尽くせない手数と情熱。
これはISSEY MIYAKEというレーベルを語る上で絶対に並べたかったレーベルであり、絶対にご紹介したかった作り手。
最初から最上のモンスターピースでご紹介が出来るのは幸運なことです。
基本的にはレディース向けのレーベルですが、このコートみたいにユニセックスのものもあるみたい。
洋服としての素晴らしさもそうなんですが、メンズでも着られるってのが殊更貴重です。
ASHA by Miyake Design Studio
by Makiko Minagawa
Made in INDIA
サイズ表記L
肩幅:52
身幅:61
着丈:88
袖丈:58
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¥126,000 税込
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